2017年09月05日

『「イデミ スギノ」進化する菓子』

06267_2.png『「イデミ スギノ」進化する菓子』

著者:杉野 英実
発行年月:2017年9月9日
判型:A4変上製 頁数:376頁

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06267_6.png 杉野さんのお菓子といえばムース。そして繊細な素材感の表現です。ゆえに当初は本のタイトルを前著『素材より素材らしく』から発展させたものするつもりで考えていました。
 しかし、撮影して食べ、取材して原稿を書きはじめると、神戸時代とは驚くほどお菓子が変わっているのに気づきました。前取材もしていましたが、やはり聞くと見るでは大違いでした。


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 一番顕著なのはバタークリームのケーキです。もうこれは食べてすぐにわかります。バタークリームとは思えないほど軽いし、ジュレを挟んでいてフルーティです。ジュレをバタークリームに重ねるのは簡単ではありません。滑りやすいからです。滑らないようにするためのちょっとした工夫は、日々の厨房での仕事の積み重ねで生み出されてきました。


 かつて生地の種類もアーモンドのビスキュイ、ピスタチオ風味、コーヒー風味、チョコレート風味と限られていました。だから基本頁を参照すればこと足りたのです。しかし、その基本の生地は増えていました。ハーブソースを加えたもの、ドライフルーツを散らしたもの、そしておそらく見たことがなかったピュレ入りも加わりました。さらにピュレ入りにドライフルーツを散らした生地もあったりします。
 飾りに使うパーツなども『素材より素材らしく』の時よりははるかに多く、基本の技術の頁数は実に予定していた頁数の2倍となりました。


 なぜそんなに基本の生地やパーツ、クリームが増えていったのでしょうか。
 それは、めざすおいしさにたどり着こうと新しい味づくりを試し続けて、使うパーツを加えてきたからでした。
 ピュレ入りの生地はクリスマスケーキのアントルメを考えている時に生まれます。コーヒー風味のチョコレートのタルトレットにのせたクレーム・シャンティイにコーヒーを加えてみたら「カプチーノのような味わいになった」と発見し、カプチーノが完成にいたります。初めは清涼感を加えたいとムースに入れていたジュレを、ソース感覚でマカロンにも入れてみたらフレッシュ感が増した発見。一方、グレープフルーツ風味のパウンドケーキには、特有の苦味と甘みを加えたいと飾り用のグレープフルーツのコンフィのみじん切りを乾燥焼きして使ってみて、グレープフルーツ感が際立つことを知ります。

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 こうしておいしい味を求め、日々厨房でつくっては食べて感じ、考えることで杉野さんのお菓子は少しずつ変化してきました。いや、進化してきたのです。モノマネではなく、おいしさだけを求めてきた結果でした。
 これはもう、素材がどうとかではなくて、杉野さんのおいしさを求める日々の仕事によってお菓子が進化してきたとしか言いようがありません。
 技術もパーツもプラスして、新しい生地もおいしい新しいケーキも生まれます。

 そして、本のタイトルはこれしかないという「進化する菓子」になりました。

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投稿者 webmaster : 16:50 | Permalink | カテゴリー:製菓

2017年08月03日

『パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの現代に甦るフランス古典菓子』

06268_1.png『パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの現代に甦るフランス古典菓子』

著者:藤生 義治
発行年月:2017年8月4日
判型:A4変上製 頁数:212頁

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「洋菓子業界の重鎮の一人、「パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ」の藤生義治シェフ。
開業25年目を前に、藤生シェフ初の単独著書が完成しました。

本書では、翻訳家でフランス菓子にも造詣が深かった山名将治先生の意思を引き継いで開催してきた勉強会「パティスリー会」などでも紹介してきた古典菓子を17品紹介。


藤生シェフのスペシャリテの一つとなった古典版ロールケーキの「ソーシソン・オ・パン・ブリュ」や米粉を使う「ガトー・ラカム」など、本場フランスでも見かけない珍しい菓子も掲載しています。

このほか、藤生シェフの思い出の菓子でもある「シャルロット・ポワール」や「シトロン」、個性あふれる「ふらんすせんべい」などのオリジナルの定番菓子17品、藤生シェフの菓子と言えば多くの人が連想するコンフィズリー(砂糖菓子)21品も紹介します。


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2017年07月03日

『焼き菓子の売れてるパティスリーのフール・セックとドゥミ・セック』

06266_1.png『焼き菓子の売れてるパティスリーのフール・セックとドゥミ・セック』

著者:柴田書店 編
発行年月:2017年7月3日
判型:B5 頁数:152頁

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「本づくりのはじまり、それはまず食べることである」
と誰に言われたわけでもありませんが、入社以来、ごく自然に当たり前のこととして教えられ、食べては本をつくるうちに10年が過ぎました。思えば採用試験の最終面談での最後の質問は「あなたはずいぶんと小柄だけれど、たくさん食べられますか?」だったなあ。という余談はさておき。


今回の本づくりも、まずは食べることから始まりました。社内に聞き込みをかけ、焼き菓子に定評のあるパティスリーを教えてもらい、食べに食べました。結果、わたくしの体脂肪率は5%ほど上昇。体、張っております。


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たくさん食べ、たくさんお店を見ているうちになんとなくわかってきます。今回の本はこのお店に取材させていただけたら、きっといいものになる!という勘所が。そんなわけで、食べに食べ、店に足を運びに運び、「ぜひ!」と思ったお店に取材をお願いしても、いろいろな事情でお断りをいただくことも多々あります。そういうときは、やや大袈裟ではありますが、思いを寄せる相手に受け入れてもらえなかったときのような切なさがあり、しばらく仕事が手につかないなどという事態が発生することも。


今回の書籍もそうした心の痛みを引き受ける覚悟をかためてのぞんだわけですが、なんと、取材をお願いしたほとんどすべてのお店にご快諾いただくことができました。どのお店も、焼き菓子を食べ飽きた舌をもハッとさせる独自の味づくりがあり、それをより多くの人に売るための工夫に心を注いでおられました。

取材店はこちらの10店!


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   リリエンベルグ  

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 ラ・ヴィエイユ・フランス

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メゾン・ド・プティフール

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   ラトリエモトゾー

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  ドゥブルベ・ボレロ

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     ロートンヌ

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   ブロンディール

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 パティスリー ルシェルシェ

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    リョウラ

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エクラデジュール パティスリー


あなたのお店のますますのご発展にお役立ていただける内容になっていると思います。
ぜひ、お近くの書店でお手にとってご覧くださいませ!

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