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2012年09月27日

冒険的レシピ集! 『長尾智子の毎日を変える料理』 編集担当より♪

06152.jpg『長尾智子の毎日を変える料理』
著者:長尾智子
発行年月:2012年9月27日
判型:B5変 頁数:104頁

おいしい ・ 楽しいを探しに行く!
冒険的レシピ集。

長尾智子さんの料理は、相当個性的です。
一見、普通に見えるんだけど、食べるとどうも普通じゃない。

あれれ、この味、なんだろう?
記憶にあるような、ないような?

なんて思いながら、口の中が好奇心で満ちていく。
そういう意味で、これは冒険的レシピ集。

おいしくて楽しいことに好奇心のある方、ぜひ手にとってください。
レシピのあちこちに、長尾式の独特なエッセンスが詰まっています。

さてさて、今回の本の撮影隊は、
長尾さん、カメラマン・G田さん、編集者の三人だけ。
最小セットです。
(ちょっとだけ妙な現場だったことを、ここに告白しておきます。)

朝集合すると、長尾さんはすでに下ごしらえの真っ最中。
ひとり黙々と手を動かしています。
何品もの料理の下ごしらえが並行して進んでいくので、
いまやっている作業がどの料理の作業なのか、
ずぼらな編集者にはちっともわかりません(スミマセン)。

でも、被写体が動くと反射的にシャッターを切るという
素晴らしい反射神経の持ち主であるG田さんに、
編集者の指示など必要なし。
もう撮らないでくださいっ、てお願いしても止まらないカメラマン魂。
動画ができちゃうくらい、夥しい数の写真になってしまいました
(いつか、上映会をしたいと思います)。

撮影は、朝から日没ぎりぎりまで続きます。
長尾さんはたった一人で、ひたすら料理し続ける。
とにかく、とにかくずっと作り続ける。
当然、洗いものをする余裕もなし。
最後には、流しにお皿やお鍋が天こ盛り。
撮影後に、それを手分けして洗うのですが、
ここでもまたG田さんの手際のよさが光ります。
気持ちいいくらい、早くて正確。何者なんでしょう、G田さん。

料理を始めてしまうと、完全に自分の世界に入ってしまって、
時間がたつのも、説明するのも忘れてしまう、職人肌の長尾さん。
料理を写真に置き換えると、長尾さんとまったく同じなG田さん。
そんなおふたりがコンビを組んだ料理本が、おもしろくないわけがありません。

ここで唐突ながら、ずぼら編集者が
勝手に選んだ“今すぐ作りたい料理ベスト3”をご紹介。
この本には、こんな個性的で楽しいレシピがぎっしり詰まっているんです。


oukan.jpg 第1位
 シトラスチキン

06152_1.jpg
じつはこの鶏肉、
グレープフルーツで照り焼きにしています。
誰にでも作れて、作っている最中も楽しい!
おもしろおいしい、食べて納得のレシピ。


oukan.jpg 第2位
 野菜のオーブン焼き

06152_2.jpg
本の表紙はこの料理。
にんじんとさつまいもをまるごと蒸し煮して、
オイルをからめてじっくりオーブン焼き。
みっちりねっとり、
凝縮した濃い味は想像を超えています。
これは体験するほかなし。
ビックリしますよー。


oukan.jpg 第3位
 おろし塩ゴーヤー

06152_3.jpg
苦みって、いつの間にやら好きになってしまうもの。
ごりごりおろして塩を混ぜるだけ。
お味噌汁に入れたり、
納豆にかけたり……クセになりそな、おつな味。

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投稿者 webmaster : 14:33

2012年09月25日

野菜が好きになること間違いなし!! 『ベジコリアン』 編集担当者より♪

06153.jpg『ベジコリアン』
著者:ジョン・キョンファ
発行年月:2012年9月27日
判型:B5変 頁数:180頁

06153_5.jpg
 原宿にあるジョン・キョンファ スタジオ。
壁一面の窓から入る日差しを浴びながら、撮影は順調に進みました。
不思議なことに雨の日や曇りの日はありませんでした。
キョンファさんは晴れオンナ?

 撮影後、今回掲載した150品をすべていただきました。
どれも、キョンファさんの心がこもったおいしいおかず。

韓国料理ですから、ニンニク、唐辛子、ごま油は使いますが、
味のきつさや脂っぽさはまったくありません。

 私がとくに気に入ったのは、
「朝鮮かぼちゃと煮干しのさっと煮」「パジャン」

06153_1.jpg「朝鮮かぼちゃと煮干しのさっと煮」は
本当に短時間でできる極上の味。
朝鮮かぼちゃは普通の八百屋さんには売っていませんが、
韓国市場では買うことができます。
ズッキーニで代用してもいいと思います。
ぜひつくってみてください。

「パジャン」は韓国料理独特のたれ(薬念:ヤンニョム)です。
ニラやねぎ、唐辛子が入っていて、パンチのある味。
ここでは甘いスクランブルエッグをのせたご飯にかけて食べる
「パジャンご飯」を紹介しましたが、蒸し野菜や豆腐にかけたり、
ちり鍋のつけだれにしてもいいのでは?
 ほんとうにこれさえあれば韓国料理です。

06153_2.jpg


 もう1品紹介したいのは、「小松菜のチョレギ」
「山東菜の辛子味噌ヤンニョムがけ」 も美味。
これも韓国料理のたれが決め手。
胡麻と唐辛子とニンニクが入ったパンチのある味です。
醤油ベースあり、味噌ベースあり・・・。
これらのヤンニョムといわれる合わせだれは、
ほんとうに野菜を盛り立ててくれる立役者です。

06153_6.jpg


いくら健康のためとはいえ、
いつもおひたしや決まったサラダではつまりません。
食べて元気になる、とびきりおいしい野菜料理を
ぜひ、試してみてください。

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投稿者 webmaster : 18:31

2012年09月24日

シンプルな焼き菓子でも、驚くほど違った食感、味わい!

06154.jpg『保存版 タルトとキッシュ』
著者:柴田書店編
発行年月:2012年9月20日
判型:B5変 頁数:152頁

タルトの味の組み立て方、考え方は、ひとつひとつのタルトによって、
またつくり手によって、じつにさまざま。

シンプルな焼き菓子でも、驚くほど違った食感、
味わいが生み出されています。

では、何品かご紹介します。

06154_1.jpg◆「アマンディーヌ」
 (井上佳哉/ピュイサンス)
パート・シュクレにクレーム・ダマンドを詰め、赤いベリーで酸味をきかせる。定番だからこそ、つくり手によってさまざまな姿を見せるタルトです。
このアマンディーヌは、深さのあるポンポネット型を使って中に入れたクリームをたっぷり味わえる形。
グリオットチェリーのコンフィとグロゼイユのジュレの甘ずっぱさで、アーモンドのうまみを際立たせています。


06154_2.jpg◆「クラフティアルザシアン」
  (宇治田潤/パティスリージュンウジタ)
プリンのようなやさしい味わいのアパレイユに。
そのアパレイユをたっぷり吸い込んで、しんなりとしたパート・ブリゼの食感が独特の魅力。
キャラメルのように甘苦く焦げた底面もおいしいクラフティです。ポイントは、生地をしっかり空焼きすること。
香ばしく焼けた生地だからこそ、アパレイユと一体化したときに新たなおいしさが生まれるのです。


06154_3.jpg◆「タルトポムキャラメル」
 (ジェローム・ケネル/カカオエットパリ)
パート・シュクレを円盤型にぬいて焼き、
上にキャラメリゼしたリンゴとクレムーを重ねる。
まわりはサクサクのシュトロイゼル。
「これでもタルト?!」と思わせるユニークな構成のタルトです。
その一方で、味は「タルトタタン」と同じリンゴ+キャラメルの組み合わせは、伝統に忠実に。
伝統と現代性のバランスが光る1品です。


06154_4.jpg◆「キッシュオラーエセップ」
 (森本慎/アルカション)
全粒粉入りの分厚い生地は、ざくざくと心地よい歯ごたえ。
これを高さのあるセルクルに型に敷き込み、たっぷりとアパレイユを流し込んだこのキッシュは、食感のコントラストが一番の魅力です。具材はうまみ豊かなセップ茸とベーコン。
そして、表面にはグリュイエールチーズをたっぷりと。
いかにも香ばしそうなきつね色の焼き上がりに、思わず手がのびます。

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投稿者 webmaster : 17:08

2012年09月21日

こだわり・おどろき・厳選の調味料をつかって!『Chef's Taste』 編集担当者より♪

80798.jpg『Chef's Taste シェフズテイスト』
著者:柴田書店MOOK
発行年月:2012年9月22日
判型:A4変 頁数:208頁

人気のレストランがどんな調味料を使い、
どう料理に活用しているのか、知りたくありませんか?

そうした要望に応えようと編集された本が
この『Chef's Taste シェフズテイスト』です。

人気店のシェフは何かと忙しいですが、
どうにかこうにか懇願して、厨房にある調味料棚を拝見。
それらを料理にどう活かし、
どんな味づくりを施しているのか徹底取材しました。

80798_2.jpg
聞いたことのない調味料から自家製調味料まで
包み隠さず教えてくれたシェフの方々に感謝です。

ちなみに、調味料にはメーカー名・ブランド名も掲載。
最終ページには調味料図鑑225を詳解しているので
お役に立つこと間違いなしです。


協力店は以下の通りです。

「祇園さヽ木」 「賛否両論」 「食幹」 「たまな食堂」 「発酵食膳HOZEN」
「発酵食堂豆種菌」 「ラ・ボンバンス」 「アタゴール」 「イヴェンティチェッリ」
「イルギオットーネ丸の内店」 「オーグードゥジュールヌーヴェルエール」
「オマージュ」 「弘屋」 「チッタアルタ」 「ティオダンジョウ」 「ナジャ」
「パッソアパッソ」 「マルディ・グラ」 「レストランバカール」
「チャイニーズレストランエッセンス」 「神田雲林」 「月世界」
「中國菜老四川飄香」 「美虎」 「桃の木」 「マサズキッチン47」
「アシエンダデルシエロ」 「キッチン」 「金達菜」 「スパイスカフェ」
「刺水間」 「トーキョーファミリーレストラン」


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投稿者 webmaster : 10:51

2012年09月18日

『専門料理2012年10月号』 編集後記より

131210.jpg『専門料理2012年10月号』
発行年月:2012年9月19日
判型:A4変 頁数:168頁


特集:地方のレストラン 地域密着、新しいステップ


地方だからこその魅力を掘り起こすことが、店作りの秘訣!
北欧取材も敢行!「地方の時代」は世界の潮流です


moon_1.jpg 地方で頑張るレストランに焦点を当てた今号。最初の企画「地方で高みをめざす!」では日本全国北から南まで、5店のシェフに話を伺いました。

sun.jpg みなさんユニークで、バイタリティにあふれていましたね。


moon_2.jpg 東京で聞くのとはまた違ったエピソードが満載で、楽しかった。たとえば藤木徳彦さん(オーベルジュ エスポワール。19ページ)は、料理人という立場から畑への鳥獣害対策に取り組んでいた。駆除されたジビエをどんどん料理に活用して地域活性化につなげよう、と(写真1)。評判が広がって、今や全国から講習依頼が届くとか。

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sun_2.jpg 本田 剛さん(アンティカ オステリア トト。28ページ)は野菜直売所でいい野菜があまりに安い値段で得られているのを見つけると、生産者の電話番号を調べて「こんなにすばらしい野菜を安売りしちゃだめです!」と伝えるんですって。そうして、野菜は付け合せとして南イタリア流に別皿でたっぷり提供するそうです。(写真2)。

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moon_1.jpg 地方で長く店を続けるには、地域とともに生きるという覚悟を決めて、その土地ならではの魅力を掘り起こし、伝えていく姿勢が大切なのかも。

sun_1.jpg 京都の山深くという立地を唯一無二の魅力として見せる中東久人さんの美山荘(37ページ)は、まさにその考えを体現しているのかもしれませんね。(写真3)。

131210_3.jpg


moon_1.jpg とはいえ、地方ならではの課題もある。たとえば人材問題。「志を持つ若者は大都市に行ってしまう」「募集をかければ人は集まるけれど、本当の意味での『人材』は少ない……」なんて声も聞かれた。

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であれば自ら育てましょう、というのが対談「地方だから、こんなに楽しい!」(43ページ)で登場いただいた、北海道の堀川秀樹さん(トラットリア・ピッツェリア テルツィーナ)。「サグラ」(32ページ)の村井啓人さんをはじめ、何人ものシェフが「北海道のイタリアン」を掲げて堀川さんのもとから巣立っています。

moon.jpg 北海道では農業や畜産も若手生産者がとても元気なんだって?


sun_1.jpg 北海道に入植した初代から数えて「三代目」くらいにあたる、新たな世代が台頭しているんです。生産者とレストランをつなぐ中間業者にも世代交代の波が訪れているそうで、今後にますます期待が持てそうでした。


国を挙げて「地産地消」に取り組む北欧の今をレポートします


moon_1.jpg そして今月はもうひとつ、「北欧、ガストロノミーのヴィジョン」も注目企画です(写真4)。現地で取材して、どうだった?

131210_4.jpg


sun_2.jpg 「地方の時代」は世界の潮流なんだな、と実感しました。世界的に見れば「地方」でしかなかった北欧が、国策として地産地消に取り組んでいる。仕掛け人がいて、プロジェクトがあって、若い料理人が楽しみながら料理をしていて……それがうまく組み合わさって、今の成功があるんです。

moon_1.jpg 「ノマ」の共同経営者、クラウス・メイヤーさんにも話を聞いたね。

sun_1.jpg ノマのオープンは、メイヤーさんにとって20年間にわたる食の活動家として取組みの集大成だったそう。けれどそんなメイヤーさんにも一つだけ誤算があったとか。

moon.jpg ほう。


sun.jpg それは、ノマのルネ・レセッピシェフが「これほどまでの天才だとは気付かなかったこと」ですって。


moon.jpg 一生に一度でいいから言われてみたいね、そんなこと。

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投稿者 webmaster : 16:57

2012年09月05日

『菜菜ごはん日記 <下>』  編集担当者より♪

06150.jpg『菜菜ごはん日記 <下>』
著者:カノウユミコ
発行年月:2012年9月1日
判型:四六 頁数:224頁

野菜、豆、乾物など植物性素材で作る、かんたんでヘルシーなレシピが人気の、
カノウユミコさんの最新作が発売になりました。

6月に発売した 『菜菜(さいさい)ごはん日記』 の下巻。
本書では、2011年10月から今年3月までの日々の食事とくらしをお届けします。

意外にも(?)肩のチカラが抜けた食生活は相変わらず。
単行本化にあたり、日記を読み返したときに
「こんなお話もしたかった!」「この料理はレシピも紹介したい!」
などカノウさんからあふれ出た思いを存分に追加し、まとめなおしました。

下巻のみどころのひとつが、高校生の息子さんに作るお弁当です。
毎日ではありませんが、作った日は包む前に写真をパチリ。
ふだんは動物性素材を使わないお料理を紹介しているカノウさんですが、
育ち盛り・食べ盛りの息子さんのお弁当には、
卵焼きも鮭も豚肉や鶏肉も入ります!
(卵焼きはカノウさんの得意料理なんだそう)。

そんな、レシピ本では見られないお料理が見られるのも日記ならでは。
《半日天日に干した野菜を使うと、余分な水分が出にくく
味もしみこみやすくてお弁当向き》
など「野菜をお弁当に生かすこつ」や「おいしそうな詰め方」といった
カノウ流お弁当のポイントもたくさん載っています。

06150_2.jpg

また、下巻ではカノウさんの健康法も紹介しています。
日記を読んでいただいた方は、カノウさんがたびたび食事を抜いている
のをご存知だと思います。

「カラダの流れをスムーズな状態に保つには、
胃腸の働きが大事」とカノウさん。

・胃腸を疲れさせず、消化のためのチカラをサポートすること
・ときには食事を抜き、
胃腸を休めてあげることでカラダの回復を促すことをはじめ、
「乳酸発酵したものを積極的に食べる」
「食事を抜くのはプチ断食」
「風邪のひきはじめには梅醤番茶」など
日々実践している具体的な《カラダとココロの整え方》には
私たちにも役立つヒントが満載です。

上巻と同様、日記に登場する料理の中で
とくにカノウさんおすすめのもの30品のレシピも収録しました。


saisaiblog.jpg今年の3月まで
弊社のweb上で連載していた
「菜菜ごはん日記」


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06150_1.jpg

『菜菜ごはん日記 <上>』
著者:カノウユミコ
発行年月:2012年6月11日
2011年4月 から 9月までの日記を収録。

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投稿者 webmaster : 15:11