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2008年08月 カリスマレビュー

2008年08月04日

切り口はキュートな星型!! オクラ特集♪

 夏がもっともおいしい野菜のひとつ“オクラ”。
 オクラは、アフリカが原産でハイビスカスやワタなどと
 同属のアオイ科。
 2000年前にはエジプトで栽培されていたという歴史ある野菜です。

 緑色の表面にはうぶ毛がはえ、内部には食用できる種が
 たくさんつまっています。
 切ると糸を引くネバネバした粘質物を含んでいるのが特徴です。

 生のままでも、加熱しても食べられ、加熱時間を調整すれば
 どんな料理にもつかえます。質物があることで、スープや
 シチューのとろみづけなどにも役立ちます。

 オクラを選ぶときには、
 緑色が濃く鮮やかで、うぶ毛が表面をビッシリと覆い、
 斑点や傷跡のないものが新鮮。
 熟しすぎると硬くスジっぽくなるので、
 5cmから10cmくらいの大きさのものが、ちょうど食べ頃です。

 内部の種は乾かしてから炒り、コーヒーの代わりとして
 利用されていた時代もあったそうですよ。

 輪切りしたときの星型をいかして、スープに浮かべたり、
 サラダ、お菓子などにもかわいいアクセントになりますね。
 栄養価も高いので、夏ばて防止にぜひ!!

 ◆「CUCINA VEGETALE クチーナ ベジターレ」 

 著者:伊崎裕之 価格: 3,045円(税込)

 毎日の食卓に野菜をとり入れたい!!
 イタリア料理の技術をベースに野菜が主役の冷たい料理と
 温かい料理、スープ、パン、デザートまで
 全210品を掲載した一冊。

 本書では、オクラをつかった料理を5品ご紹介しています。
 ◎山えのきとおくらのバルサミコ和え
 ◎おくら、モロヘイヤ、大麦の生トマト煮
 ◎おくら、山いものカレー風味
 ◎いか、れんこん、ごぼう、きのこの軽い生トマト煮
 ◎トマトとおくら、じゅんさいの冷たいスープ

 たとえば、“山えのきとおくらのバルサミコ和え”。
 山えのきとトマト、小口切りにしたオクラを
 バルサミコ酢で和えた一品。
 オクラのねばり気で、山えのきを麺のようにツルッと食べられる、
 のど越しのよいサラダです。
 パスタを和えてメインの一品としてもアレンジできそうですね。 

 ほか、あまり見慣れない野菜の解説や手軽に天然酵母のパンを
 つくる方法、野菜だけでなくフルーツやナッツもつかった
 デザートなども掲載しています。

 ◆「カレーのすべて

 柴田書店編 価格: 2,625円(税込)

 スタンダードなインドカレーから、欧風カレー、
 東南アジア諸国カレー、オリジナルカレー、
 サイドメニューまでをたっぷり109品を掲載した一冊。

 本書では、オクラをつかったインドのカレー
 “ビンディマサラ”をご紹介。
 料理名のビンディとはヒンディー語でオクラのこと。
 白ゴマとオニオンペーストに各種スパイスなどを加えた
 カレーベースをつかうのが特徴です。

 スープ状ではなく、トマト、ジャガイモと一緒に
 じっくり煮込まれたオクラを楽しめる一品。
 材料も家庭にあるものにスパイスをちょっと加えればOK。
 ぜひつくってみてください。

 レシピのほかにも、カレーを極めるために必要な
 スパイスの四大作用(香り、辛味、色づけ、臭み消し)、
 調理テクニック、初心者におすすめのスパイスブレンドの極意も
 わかりやすく掲載。
 スパイス図鑑、食材、調味料なども写真つきで解説しています。

 ◆「菜菜スイーツ」 

 著者:カノウユミコ 価格: 1,995円(税込)

 野菜が苦手な人にも食べて欲しい!
 野菜本来の甘みを引き出した、アイデアいっぱいの
 やさしいスイーツ!!

 本書でも、オクラをつかたスイーツ5品をご紹介。
 ◎オクラとメロンの冷たいミントスープ
 ◎オクラと小豆のフルーツ白玉
 ◎オクラのアイスクリーム
 ◎タピオカ入り 冷やしオクラとろろ
 ◎オクラとスイカの寒天寄せ

 たとえば、“タピオカ入り 冷やしオクラとろろ”。
 ミキサーなどでなめらかにしたオクラに、メープルシロップ、
 タピオカをくわえて冷やした、さわやかな甘さの一品。
 トロトロのオクラとタピオカのツブツブ感も楽しめ、
 食欲のない時などにもおすすめです。

 本書のレシピは、どれも手軽につくれるものばかりです。
 野菜をお菓子に仕立てるための7つのコツやポイントほか、
 野菜本来の甘みを引き出すコツなど参考になります。

2008年08月15日

甘さと優れた風味が魅力!! モモ特集♪

 モモは、中国が原産のバラ科の植物。
 中国では、紀元前から栽培されていたとされています。
 ジューシーでやわらかな果肉と甘い香りが特徴。
 高さが8メートルくらいに成長することもあるモモの木の核果で、
 果皮はかなり薄く綿毛があり、中央に大きな種子があります。

 主に黄色ですが、熟す前から深紅に色づく品種もあり、
 果肉は白桃、黄桃、赤い果肉の3タイプ。

 モモは、一度傷がつくと傷みやすいので、必要量を買い求めて、
 てきるだけ早く食べるようにし、冷蔵庫で冷やしすぎると甘みが
 落ちてしまうので、食べる2、3時間前に冷やすのが
 美味しく食べるポイント。
 傷がなくて、硬すぎず、香りのよいものを選ぶのがいい
 そうですよ。

 ◆「杉野英実の菓子 素材より素材らしく

 著者:杉野英実 価格: 4,725円(税込)

 素材の表現力にすぐれ、繊細な味わいの杉野シェフの
 素材別の生菓子と焼き菓子、デザート全68品を掲載!!

 本書では、モモの5品をご紹介。
 ◎タルト・オ・ペッシュ・エ・オ・プリュンス
 ◎ペッシュ・ミニヨンヌ
 ◎フルーツのコンポート
 ◎モモのロティ、ナッツのキャラメルソースがけ
 ◎アイスクリームとソルベ入りモモのスフレ

 たとえば“タルト・オ・ペッシュ・エ・オ・プリュンス”。
 皮つきのままスライスしたモモとプラムを交互に並べて、
 焦げ目がつくくらいまで、カリッと香ばしく焼き上げたタルト。
 プラムの酸味がアクセントになり、
 淡い味のモモのフレッシュ感も際立つ一品です。

 基本の生地とクリームの章では、生地、クリームのほか、飾り用、
 ジャム、シロップ、ムースづくりのポイントと注意点を詳細な
 説明とプロセス写真つきで掲載。
 お菓子のプロセス写真は、手元に近づいて撮影されているので、
 生地の混ぜ具合やクリームの質感がとてもわかりやすいです。

 ◆「フランス料理 軽さのテクニック

 著者:山口 浩 価格: 3,990円(税込)

 「軽くておいしい料理」を生み出すテクニック!!
 「軽さ」を実現するための考え方、具体的な手法から、
 それを踏まえてつくる料理125品を掲載した一冊。

 本書では、モモを存分に味わう、
 冷たい前菜として提供する冷製スープとデザートの2品ご紹介。

 ◎桃のヴィシソワーズ、ヴェルション2006
 ◎桃のロティとソルベの取合せ、アーモンドソース

 たとえば、“桃のヴィシソワーズ、ヴェルション2006”。
 ポワローとタマネギ、ジャガイモのピュレに牛乳を加えた
 ヴィシソワーズスープの上に、桃のジュレ、ソルベ、果肉、
 クロッカン(輪切りにスライスし、オーブンで焼いたもの)を
 盛り付けた一品。
 モモのさまざまな食感が一皿で楽しめるのがいいですね。

 料理レシピは、アミューズから前菜(冷・温)、魚、肉、
 デザートまで各ジャンルごとにわけて掲載しているので、
 コース料理のメニューづくりの参考になります。
 索引は、素材別だけでなく、食感で演出する「軽さ」、効果的な
 盛りつけなどテクニック別でも掲載しているので、
 とても便利です。

 ◆「cafe-sweets vol.54

 価格: 1,260円(税込)

 cafe-sweetsのバックンバンバーです。
 本号の特集は「クッキーのロングセラー」と
 「パティスリーのアイスクリーム&ゼリー」。

 幅広い世代に親しまれているシンプルで味わい深いクッキーの
 素材の組合せや製法、パッケージや売り方などさまざまな店の
 工夫と人気パティスリーのつくるアイスクリーム、ゼリーなど
 を掲載。

 本書の連載「romi-unieのコンフィチュールのアイデア帖」の
 第6回では、“白桃のコンフィチュール”とモモにほかの素材を
 プラスしたアレンジジャムを3品ご紹介しています。

 ◎白桃のコンフィチュール
 手で粗くつぶすことで、モモの食感を残してお菓子のように
 仕上げたジャム。ヨーグルトやアイスクリームにかけても
 美味しい一品に。

 ◎モモとルバーブのジュム
 ◎モモと白ワインのジャム
 ◎モモとレモングラスのジャム

 モモは火を通しても、香りが広がっておいしいジャムが
 出来上がります。プラスする素材は、繊細な香りのするものを
 選ぶとモモの香りを消さずに上品な仕上がりになるそうです。

 そして、モモは、冷凍してしまうと微妙な水分が出てしまったり、
 繊維が壊れてしまったりするので、新鮮なものしかジャムに
 できないようです。
 この時期にぜひつかってみたい果物のひとつですね。

2008年08月25日

つるんとなめらかな舌ざわり!! 茶碗蒸し特集♪

 なめらかな舌ざわりと、口の中でとろける柔らかさが
 美味しい茶碗蒸し。
 中から出てくる具材も楽しみのひとつ。
 茶碗蒸しは、だし汁で溶いた卵液と具材を入れて蒸しあげて
 つくる、卵のたんぱく質が熱で固まる性質を利用した卵料理です。

 蒸しあげるときに「す」(加熱によってできる穴やすき間)が
 できて、なめらかに仕上がらなかったことってありますよね。
 「す」をつくらないためには、温度を上げすぎないで余熱を
 利用するのが効果的。
 初めに強火で蒸した後、火を止めてしばらくおくと、
 中央部分の卵にも火が通り「す」もたたずに
 口当たりのよい茶碗蒸しに仕上がるんだそうですよ。

 蒸し器がなくても、鍋にお湯を張りフタをすれば代用可能。
 マグカップや少しくぼみのあるお皿などでオシャレに
 演出してみるのも楽しいですよね。

 ◆「だしのいらない日本料理」 

 著者:野崎洋光 価格: 1,680円(税込)

 汁、煮物、蒸し物、ご飯・麺、酢の物・和え物まで
 醤油や味噌の旨みも生かし、素材の味を大切に味わう
 82品の料理を掲載した一冊。

 本書では、手軽にできる茶碗蒸し2品をご紹介。
 ◎なめこ茶碗蒸し
 ◎チーズ茶碗蒸し

 たとえば、“チーズ茶碗蒸し”。
 昆布だしをつかい、クリームチーズと生のりでつくる
 シンプルな茶碗蒸し。
 クリームチーズのコクで、しっとりした食感が味わえる
 一品です。
 チーズと生のりの相性もバッチリみたいです。

 本書では、最低限の素材としてミネラル、旨みも多い昆布を
 多く使用しています。
 素材の味を生かし、たりない旨み(煮干し、昆布、かつお節)を
 後から足すのが、昔の家庭料理の調理法。
 新たな発見があるかもしれませんね。

 ◆「アミューズと先付319」 

 柴田書店編 価格: 3,045円(税込)

 コース料理の最初の一皿。
 フレンチ、イタリアン、日本料理、中国料理、その他の
 アミューズ・先付を319品と盛りだくさん掲載した一冊。

 本書では、日本料理店「銀座うち山」でも提供している
 “鱈の白子と蒸しうに、車海老の冷し茶碗蒸し ゼリーがけ”を
 ご紹介。

 卵、だし、調味料のシンプルな生地の上に、タイの骨の旨みを
 含んみ、ゆるく固めたゼリーをかけ、蒸した白子、うに、車海老
 を盛り付けた、ひんやり冷たい茶碗蒸し。
 黄金色のゼリーにからんだ具材も食欲そそる一品です。

 盛り付ける具材を変えれば、さまざまな季節に対応できて、
 とても便利な一品になります。

 掲載店は、134店。
 それぞれの店の個性あふれるアイデア料理を見ているだけで
 幸せな気分♪
 盛り付けなどもぜひご参考に。

 ◆「シンプル、おいしい中国おかず」 

 著者:辻調理師専門学校 吉岡勝美 価格: 2,100円(税込)

 家庭でできるシンプルな調理法で、味は本格派の中国料理!!
 お酒がおいしくなる前菜からスープ、おかず、麺、ご飯、
 デザートまで70余品をたっぷりと掲載した一冊。

 本書では、具材が主役の茶碗蒸しにパンチを効かせた
 “フワッとカキのピリ辛茶碗蒸し”をご紹介。
 カキとゆり根が入った茶碗蒸しに、とろみのあるスープをかけ、
 さらに酸味のあるピリ辛の“酸辣ソース”をかけて食べる
 茶碗蒸し。
 口に含めば、トロフワ感のある、暑さに負けない刺激が
 味わえそうな一品です。

 レシピのページには、料理につかった素材や調味料の解説も掲載。
 ほか、材料の切り方、油ならし、炒め・揚げ方、とろみのつけ方
 などを“料理の勘どころ”も説明しているので、火加減や
 調理のコツ、ポイントもわかりやすいです。

2008年08月31日

あなたは焼き派? 蒸し派? それとも・・・ 餃子特集♪

 中の具材、皮の食感、焼き、蒸す、揚げるほか水餃子まで、
 バリエーションは無限大。ビールとの相性もバツグン♪

 今回は、おつまみとしてもご飯のおかずとしてもおいしい
 餃子を掲載した本をご紹介します。

 ◆「よくわかる 中国料理 基礎の基礎」 

 著者:吉岡勝美 価格: 5,460円(税込)

 中国料理の基礎技術がしっかり学べる一冊。

 本書では、餃子の皮ののばし方、包み方(8種類)の基礎知識を
 細部までわかるように手元によった写真をまじえながら解説。
 注意点やコツ、失敗例などもQ&A形式で掲載しています。

 そして、包み方、さまざまな粉をつかった皮でつくる6品の
 レシピをご紹介。
 ◎焼き餃子
 ◎ネギ生姜風味の水餃子
 ◎潮州風蒸し餃子
 ◎揚げ餃子のスープ仕立て
 ほか。

 たとえば、“揚げ餃子のスープ仕立て”。
 白玉粉と浮き粉の応用生地をつかった揚げ餃子。
 エビ、香菜、黄ニラの餡の入った餃子を揚げ、
 上湯(シャンタン)スープを添えて、提供。
 揚げたての餃子をスープに浸すときの、ジュワッとした音と
 カリカリの食感の両方が楽しめる一品です。

 巻末には、野菜、キノコ、粉類、乾燥品、塩蔵品、漬けもの、
 酒醤油、味噌・醤、その他の調味料など材料一覧(すべて写真
 つき)。
 香り油、自家製調味料のつくり方のレシピも掲載しています。

 ◆「なんでもオードヴル」  

 著者:音羽和紀 価格: 3,045円(税込)

 色、形、盛り付けなどオードヴルに大切なのはインパクト。
 素材別、料理別の2部構成で、アイデア豊富な290余品を
 掲載した一冊。

 本書では、蒸す、揚げる、焼くの3つの調理法でつくる
 中の具材もさまざまな餃子を7品ご紹介。

 ◎鶏肉とえび、貝の蒸し餃子
 ◎鴨の揚げ餃子
 ◎豚肉の煮込みとりんごの焼き餃子
 など

 たとえば、“鶏肉とえび、貝の蒸し餃子”。
 鶏肉をムース状にし、小柱とむきエビを加え、
 2枚の丸い餃子の皮の間に具材をはさんだ円盤状の蒸し餃子。
 皮の端のヒラヒラ感がおもしろい。
 醤油味のつけダレもいいけれど、本書で紹介している
 24種類のソースで色や味を楽しむのもいいかも!

 身近な素材をつかい、できるだけ簡単にできるオードヴルの
 レシピを掲載しているので、レストランやカフェ、
 もちろんご家庭でも重宝しますよ。

 ◆「プロのための ラーメンの本

 柴田書店編 価格: 2,310円(税込)

 時代を切り開くラーメン職人のラーメンづくりを徹底解剖。
 各店による麺、スープの技術講座、だし素材図鑑、
 個性派ラーメン77杯を公開。
 多店化するラーメン企業の強さの秘訣など満載した一冊。

 本書でも、餃子、ご飯もの、サンド、おつまみ、デザートなど
 ラーメンと一緒に食べたい“サイドメニュー”を図鑑形式で掲載。

 餃子の頁では、15店の人気店の餃子図鑑のほか、
「サイドメニュー講座」として『麺の坊 砦』(東京・渋谷)の
 お店の看板メニューでもある“ひと口餃子”のレシピ、
 つくり方をプロセス写真つきでご紹介しています。

 そして、好評の本書に続く
 第2弾「プロのための ラーメンの本2」が
 8月中旬に発売予定です!!

 ラーメンづくりに必要な基礎知識とテクニック、
 店主に必要な情報を集めました。
 お楽しみに。


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