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2007年03月 カリスマレビュー

2007年03月01日

「おつまみ」前菜〜デザートまでお酒に合う料理478品!

◆「おつまみ
 

 柴田書店 編
 価格:4410円(税込)

居酒屋、ワインバー、スペインバル、エスニックなど、
 人気のお店で評判のおつまみを集めて一挙にご紹介します。
 その数、なんと478品!!
 すべての料理に材料と作り方を解説していますので、
 写真を見て気になった料理を実際につくることができます。

 おつまみとは、お酒に合う料理のことで、
 すべて1000円前後で提供されているメニューを集めてみました。
 それぞれの料理は、小菜、即菜、豆・豆腐、玉子、魚介、肉
 のジャンルに分類し、わかりやすく掲載しています。
 また、お酒を飲んだ後に食べたくなる、ご飯ものと麺料理も収録し、
 さらには食後のデザートまで。
 日々のメニュー開発を網羅する内容になっています。

 巻末には、各店舗の紹介も掲載。実際に食べに行くこともできます。
 目次だけでなく、店別索引をまとめているので、
 さらに探しやすくなっています。

 ポイントはなんといっても、478品という料理の数です。
 しかも、人気店から選りすぐった逸品だけをそろえていますので、
 そのおいしさは折り紙付き。
 各料理のつくり方は、仕込み作業と提供作業を書き分けることで、
 厨房での作業に添ったレシピになっています。
 材料の分量も、できる限り明示してあります。

 料理をそのまま再現することもできますが、
 好みの味に応用したりアイデアを採用するだけでも、
 この本の使い勝手は広がります。

 掲載メニューの中から、担当のおすすめをピックアップ♪

 ◎豚足黒糖煮
 豚足を水と甘口醤油、酒、黒糖でじっくり煮込んだ
 コクのある甘辛な煮物です。
 豚の角煮や豚足煮はいろいろありますが、
 こちらのお店のものは、奄美大島の甘口醤油、黒糖を使うので、
 奥行きのある複雑な甘みが特徴なんですね。
 実はこのメニュー、お店の方が、酒蔵に行った際に
 そこのおばあちゃんに教わったものなんだそうです。

 ◎雲丹クレソン
 東京渋谷の現代版立ち飲み居酒屋として人気のお店から、
 とってもスピーディにつくれる、こちらのメニューをご紹介。
 ウニとクレソンをニンニク、バター、醤油で炒めるだけ。
 パンの薄切りを添えて提供します。
 ウニって、意外とバターに合うんですよね。
 醤油の香りがまたたまりません。

 ◎灼熱のマーライオン炒め
 こちらも豚足黒糖煮と同じお店のメニューですが、
 パッと名前を見ただけでは、どんなお味なのか分からない!
 皆様も、ちょっと想像してみてください。
 

 ・・・・

 考えていただけましたか?
 マーライオンといえばシンガポール。
 シンガポールカレー味の鶏肉野菜炒めなんです。
 なーんだ。。。と言わないでくださいね。
 このメニューには隠し味があって、
 それがないと、ただのカレー炒め。マーライオンにはならないんですね。
 

 レシピは本書を見ていただくとして、
 「おつまみ」では意外に野菜メニューが多いのに気がつきます。
 大酒飲みの方、普通のお酒飲みの方。。お酒好きな方は
 たくさんいらっしゃいますが中でも男性はお酒を飲む時に
 あまり野菜料理を食べない傾向があります。
 「野菜で酒が飲めるかい」というわけです。
 心当たりのある方もいらっしゃるのでは。
 
 そんな硬派?な酒好きの方にも、このマーライオン炒め
 をはじめ、おすすめできる野菜のおつまみがたくさん、
 本書に掲載されています♪
 ぜひ、一度お試しを♪

 おつまみの基本は、簡単に作れて素早く提供できること。
 おつまみの専門書だからこそ、
 読んだその日から役立つ内容が魅力です。
 これ1冊があれば、明日からでも居酒屋を始められるでしょう。

2007年03月05日

日本中のパン好きの皆様、ついに出ました。

日本中のパン好きの皆様、ついに出ました。
 急速に進化する製パン業界のトレンド満載!
 ベーカリー、ブーランジェリーの専門ムック、発売中です!

 取材店数30、掲載するパンは300点以上。
 人気店の店づくり、人気商品、パンづくりのプロセスのすべてを、
 オールカラーで紹介します。

 ◆「Bakery book [ベーカリーブック]
 
 価格:2625円(税込)
 2007年2月20日発売!

 日本のベーカリーは独自の進化を遂げています。
 ニューコンセプトの登場で、ベーカリーを表わす言葉も
 多様化してきました。
 本場ヨーロッパのスタイルを踏襲する「ブーランジェリー」
 (フランス語でパン屋の意味)が続々とオープンする一方で、
 あんパンやクリームパンが人気の昔ながらの「ベーカリー」も奮闘中。
 趣味が高じて店を出した、素人っぽさが売りの「パン屋さん」も増え、
 インターネットでパンを売る「ネットベーカリー」も登場。
 急速に変化する、製パン業界のいまをお伝えします。

 《特集1》トップベーカリーの店づくりと商品を徹底解剖!
 いま注目のトップベーカリー8店の店づくりと商品(各18アイテム)を
 各店カラー6頁を割いて詳細にレポート。
 シェフ8人のスペシャリテ・レシピも完全公開!

 《特集2》日本のパン屋はここまで変わった!
 ここ最近オープンしたベーカリーのニューコンセプトを紹介します。
 郊外の超繁盛店から、自宅をベーカリーに改装した個性派店、
 ネット販売のベーカリーなど、多様なスタイルを紹介します。

 《特集3》パリ、注目のブーランジェリー/ニューヨークのアルチザンブレッド
 本場パリの最先端のパン、ニューヨークのスタイリッシュなベーカリー
 の情報も、ダイナミックな写真を添えて紹介します。

 そのほか、小麦粉カタログ、人気店のサンドイッチ・スイーツ、
 注目の製パン材料、など多彩な記事を1冊に盛り込みました。

 パンがお好きなら、絶対におすすめの1冊です!

2007年03月12日

ちょっと神秘的なのが魅力♪ 酒の本特集♪

 メキシコの料理といえば、タコスにトルティーヤ、サボテン
 などなど。そして、お酒はやっぱり“テキーラ”ですよね。

 テキーラは、竜舌蘭(リュウゼツラン)というヒガンバナ科に
 属する多肉植物のなかでもアカベ・アスール・テキラーナを原料にし、
 その茎を希酸や酵素で分解し、甘みのある糖類に変え、発酵、
 蒸留してつくられるお酒です。

 貯蔵や熟成によって味や呼び名が違います。
 ステンレスタンクで、短い間で貯蔵するものは、現地では
 “テキーラ・ブランコ”、英語圏では“ホワイト・テキーラ”呼び、
 シャープな香りがあります。

 オーク樽で2ヶ月以上樽熟成したものは“ゴールド・テキーラ”と
 呼び、色もほんのり黄色で樽の香りがほのかについています。
 オーク樽で1年以上熟成したものは“テキーラ・アニェホ”。
 樽の香りが強くテキーラ独特の鋭い芳香がうすく、
 まろやかな風味が特徴です。

 ◆「ザ・カクテルブック
 
 著者:日本バーテンダー協会 価格:3990円(税込)

 カクテルの基本知識から、9種類のベース別に367品の
 各レシピ、由来などをオールカラー写真で掲載しています。

 本書でテキーラをベースにつかったカクテルは15種類。
 “フローズンマルガリータ”はおなじみ
 氷を砕くクラッシャー、ミキサーなどの誕生によって
 急速に支持を広げてきたカクテル。

 基本レシピ中のひとつ、コアントローを各種リキュールや
 フレッシュな果物に変えれば、バリエーションが広がりますね。
 基本のフローズンマルガリータのほかに、

 ◎フローズン・ストロベリー・マルガリータ
 ◎フローズン・ピーチ・マルガリータ
 もご紹介しています。

 カクテルをつくるうえで知っておきたい基礎知識の項では、
 飲み物の分類図とともにカクテル、ロング・ドリンクなどの
 細かい分類、度数の計算方式、グラス(平底型、脚つき)に
 ついても詳しくご紹介。

 そして、索引もポイントなんです。
 五十音順、アルファベット順、ベース順、アルコール度数別と、
 4種類にわかれているので、必要なときにどの方向からでも
 目的のカクテルのページが探せてとても便利。

 プロの方はもちろん、カクテル大好きな一般の方にも
 役立つ一冊です。


 ◆「世界酒大事典
 
 著者:稲保幸 価格:15291円(税込)

 お酒にまつわる12000余りの項目をおさめた実用書です。

 本書は、項目を50音順に、酒名だけでなく、その酒の歴史や
 人名、原材料にいたるまで、お酒に関する事柄を豊富に掲載しています。
 1ページには3本ずつの種類の、形もラベルもさまざまなボトル写真を
 全1500余り掲載しました。巻末には、アルファベット順に英語、仏語
 など酒名の原語での掲載があります。

 テキーラの項目を見てみましょう。
 テキーラはマルガリータなどのカクテルのベースに使われることが多い
 けれど、ストレートでは塩をなめながら飲んだりします。
 この塩に竜舌蘭に付く虫を干して粉末にしたものを加え、肴にする
 飲みかたもあるらしい! 名前は“グサノ”という虫で、日本でも
 乾燥粉末等が入手できます。
 これを試すのには、ちょっと勇気がいるかも!!

 お酒に関わる方々、お酒をこよなく愛する方々が、
 ちょっと疑問に思ったことや、気になることを、すぐに調べられ、
 スッキリ解決するのにお役に立つ一冊です。

 さて、テキーラは原料リュウゼツランそのものを発酵、蒸留した蒸留酒
 ですが、こうした蒸留酒をベースに果実や植物の風味をつける混成酒が
 リキュール。ジン(原材料:杜松)やラム(原材料:サトウキビ)など
 蒸留酒に果実や薬草、スパイスなどを混ぜたお酒です。

 ◆「リキュールブック
 

 著者:福西英三 価格:3150円(税込)

 カクテルやケーキづくりには身近なお酒“リキュール”を
 いろいろな角度から解きあかした一冊。

 本書ではリキュールを、
 ◎薬草・香草系
 ◎果実系
 ◎種子系
 ◎特殊系
 の4つのジャンルにわけ、リキュールの歴史、製造法、材料、
 風味など詳細な解説とレシピつきで掲載しています。
 色も形もさまざまなボトルも、大きめなカラー写真つき。

 例えば、“ペパーミント・ジェット 27”は、
 1796年、南フランスでピエールジェット、ジャン・ジェット
 兄弟によってつくられたリキュールです。
 石油ランプの形を模したユニークなボトル・デザイン、
 緑のボトルに赤いキャップも印象的。
 ペパーミントリキュールは、各社から出しているけれど、
 原料のミントの品種の差で飲みくらべると、風味が微妙に
 違うんだそうですよ。
 試してみるのも楽しいかも。

 後半では、定義、語源、製法、日本におけるリキュールの
 歴史など基礎知識もしっかりと学べます。
 ほか、小説の中に登場するリキュールの一説、リキュール
 小事典、リキュール分類表も掲載。
 読み物としてもおすすめです。

2007年03月15日

香り高く上品な味わい! シャンパーニュ特集♪

 お祝いごとやパーティーなど華やかな席には欠かせない“シャンパン”。
 日本ではシャンパンと発音しますが、フランス語では、
 シャンパーニュと発音します。

 シャンパーニュは、フランス北東部シャンパーニュ地方の
 限定された地域で法定の製法に基づいてつくられる発泡性のワインです。
 正式名称は“ヴァン・ド・シャンパーニュ”といいます。

 主につかわれるブドウの品種は、黒ブドウのピノ・ノワール
 (Pinot Noir)、ピノ・ムーニエ(Pinot Meunier)、
 白ブドウのシャルドネ(Chardonnay)の3種類。
 それぞれの特性を生かしながらブレンドしてつくられます。

 生産方法は、発砲作用を起こさせる一連の過程がすべて
 瓶(ワインボトル)の中で自然発酵されるシャンパーニュ方式で
 醸造されます。
 これらの産地、原料、製法など規格にそってつくられた
 発泡性ワインに限り、シャンパーニュの名称を名乗ることが
 できるのです。

 シャンパーニュをつかったパフォーマンスのひとつに
 グラスをピラミッド型に積み上げ、上からシャンパーニュを
 そそぎこむ“シャンパンピラミッド”があります。
 シャンパーニュの大手メーカーが記念に行ったことが発祥
 といわれています。
 グラスが下に広がっていく形が、発展を意味することから、
 会社の繁盛、結婚式では子孫繁栄、店舗開店では顧客の倍増
 などにつかわれます。

 色を眺め、香りを楽しみ、ゆっくりと口に注ぎ味わう。
 グラス底から立のぼる泡をみているだけでも至福のひとときを
 楽しめそうです。
 シャンパンが飲みたくなってきました・・・!!

 ◆「世紀のワイン
 
 著者:ミッシェルドヴァス/山本博
 価格:4410円(税込)

 極上のヴィンテージワイン38品を二部構成で、
 年代ごと、歴史的な出来事とともに掲載しています。

 第一部では、偉大なワインができるのに必要な、
 ブドウの栽培地、気候、土壌、人、技術、伝統的・新しい・
 これから期待される生産国についてまでを解説。

 第二部では、著者がその年のビンテージをリストアップ。
 その年のえり抜きのワインのボトルの写真、品質、官能評価などを掲載。
 そのときに起った社会的事件や出来事など写真と解説で
 ご紹介しています。

 本書では、1911年項で“シャンパーニュ”を掲載。
 この年は、シャンパーニュにっとって最高のあたり年といわれています。
 掲載のヴィンテージはボランジェ。
 官能評価の印象によると、軽く砂糖漬けにしたレモンと
 ほのかなヘーゼルナッツ風味の香りがし、ワインは、酸味を
 しっかり残り、完璧なバランスを保っている逸品。
 同じものは入手は難しいようですが、ちょっと前には復刻版
 なども販売されていたみたいですね。
 そして、この年には、シャンパーニュ地方のアイ村で、6000人の
 ブドウ栽培者による暴動や、ノーベル物理学賞を受賞した
 キューリー夫人が、2度目のノーベル賞受賞を果たしました。
 歴史的出来事にふれることができます。


 ◆「ワイン味わいのコツ
 
 著者:田崎真也  価格:1890円(税込)

 テイスティングの目的、方法、フランス主要のワインの
 ワインの色の違い、ブドウの品種、産地、熟成の具合など、
 実際に著者がテイスティングしながら解説しています。

 本書でも、“シャンパーニュ”のテイスティングに
 ついてご紹介しています。

 テイスティングワインリストは、
 ◎ローラン・ペリエ、ブリュット
 ◎ボランジェ・エクストラ・スペシャッル・キュヴェ
 ◎ローラン・ペリエ・キュヴェ・グラン・シエクル
 ◎ブーブ・クリコ・ポンサルダン・ロゼ・ブリュット
 の4種類。

 たとえば、“ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン・ロゼ・ブリュット”。
 色は淡いサーモンピンクで、シャンパーニュ特有の柑橘系の
 甘い香りと焦げ臭に加えて、イチゴや桜餅の香りがします。
 桜に咲くこれからの季節に飲んでみたい“春”のシャンパン
 という感じですね。
 後味にさわやかな渋みが残るのがロゼの特徴で、この渋みが
 デザートととても相性がいいといわれています。

 ほか、フランスワインの特徴、料理との相性もわかり、
 テイスティングをするときのに参考になります。


 ◆「わいわいワイン
 
 著者:山本 博  価格:1890円(税込)

 ワイン選びから、楽しみ方まで、むずかしいものと
 思われがちなワインについて知識部分もやさしく解説
 しています。

 本書でもシャンパーニュにつてい掲載しています。
 シャンパーニュを楽しむうえでこれだけは知っておきたいと
 いうことを4つ揚げています。

 ◎ブレンドワインであること
 ◎出生地
 ◎収穫年
 ◎甘辛度

 たとえば、収穫年。
 普通のワインはブドウのとれた収穫年を表示しているが、
 シャンパーニュは、原則として、年の異なるワインを混ぜて
 つくるから収穫年の表示をつけないんです。
 最良のブドウが収穫できた年のものは、収穫年の表示をつけ
 出荷され、これがヴィンテージ・シャンパンです。
 シャンパンのラベルに年代表記がされていたら、高級品と
 思って間違いないそうです。

 もっとワインを楽しみたい、ワインに興味をもちはじめた
 方などにもおすすめ。楽しく読める一冊です。

2007年03月20日

お茶の時間を楽しもう!! スコーン特集♪

 少しずつ暖かい日が多くなってきましたね〜
 なんだかウキウキしてきます。
 そんな気分には、イギリスの伝統的ティーフードの
 ひとつでもあるスコーンと一緒に紅茶でティータイムを
 楽しむのもいいですよね。

 スコーンは、粉とバター、牛乳などの材料でつくる素朴な
 味わいが特徴の焼き菓子。表面はカリッとしていて、
 中はホットケーキのようなやわらかい感じです。
 つくる時の注意点としては、材料をこねすぎないこと。
 こねてしまうと生地がやわらかくなりすぎて、膨らまず、
 食感もわるくなってしまいます。

 まずは、粉とバターを混ぜますが、こねずに指の先だけで
 こすりあわせるようにします。ここがポイント。
 生地はサラサラのパン粉状態にします。
 牛乳を少しずつ混ぜ、ひとまとめにし延ばし、型で抜いて
 焼き上げれば美味しいスコーンの出来上がりです。

 そして、本場イギリスでは、スコーンを横半分に割り、
 イチゴジャムとクロテッド・クリームをのせて食べるのが定番。
 この“クロテッド・クリーム”とは、遠心分離機で取り出した
 ジャージー種の牛のミルクの乳脂肪の高い部分だけ湯煎して、
 上に浮いたクリームを取り出し冷やしたもの。
 ひんやりとしていてとても口どけが抜群にいいそう。
 日本でも販売されているので、手づくりスコーンに
 クリームをつけ、口どけのよさを味わってみよう!!


 ◆「イギリス菓子のクラシックレシピから
 

 著者:長谷川恭子 価格:1890円(税込)

 イギリスに住み、古書を読むのが大好きな著者が
 身近な材料でつくるお菓子を掲載した一冊。

 “ベークド(焼く)”“スティームド(蒸す)”“コールド
 (冷たいデザート)”の3つのジャンルに分け、計49品の
 簡単だけどおいしいデザートをご紹介しています。

 そして、本書で紹介するスコーンのレシピは3種類。
 ◎グリドルスコーン
 ◎スコーン
 ◎クレソンのスコーン

 例えば、“グリドルスコーン”。
 ひとまとめにした生地に十文字の切り目を入れて両面を
 焼いた素朴な味わいが楽しめる伝統的な一品。
 グリドルとは、ケトル民族ゆかりの地域に伝わる直径約30cmの
 厚手で平らな鉄板のこと。
 本書では、厚手のフライパンで代用していますので、
 オーブンで焼くスコーンとの違いを味わうのも楽しいかも。

 スコーン生地は、パンのように発酵時間がかからので、
 とても便利。
 生地に入れるバターをオリーブオイルやバジルペーストに
 変えたりして、ベーコンや野菜をはさんでサンドイッチに
 したりといろいろアレンジができそうですね。


 ◆「紅茶にあう菓子 コーヒーにあう菓子123
 

 著者:川上恵子/田口文子 価格:3150円(税込)

 家庭で楽しむ、紅茶にあう菓子61品、コーヒーにあう
 菓子62品、計123品の盛りだくさんの洋菓子のレシピを
 収めた一冊です。

 材料、道具の選び方から、基本の生地、クリーム類まで
 お菓子づくりには必要な基本を解説しています。

 そして本書でも、紅茶にあうお菓子としてスコーンを
 2品ご紹介しています。

 ◎スコーン
 こちらのスコーンは、材料に砂糖いれず、卵が入った
 タイプ。型抜きをつかわず、生地を手でまるめて
 つくるので、まるい形のスコーンです。

 ◎うめのスコーン

 基本材料は同じで、サワー漬けの梅をきざみ、
 混ぜ込んでつくる一品。
 サワー漬けは、同じ分量の砂糖、酢、青梅を1ヶ月間
 漬けたもので、かなり酸味がきいたものみたいです。
 いろいろな材料を混ぜ込んでつくるスコーンでも
 これはちょっとめずらしいかもしれませんね。

 巻末では、コーヒーの抽出のコツ、おいしい紅茶の
 入れ方、紅茶とケーキの相性表など、お菓子と飲み物の
 組合せを楽しむガイドブックとしてもおすすめです。

2007年03月30日

病院・福祉・介護の現場でも注目! 真空調理法特集!

 最近、“真空調理法”という言葉をよく耳にすることが多く
 なってきました。病院食や福祉施設などでも注目されつつある
 真空調理法とは、いったいどんなものでしょうか。

 真空調理法は、忙しい時間以外に真空調理でパーツを仕込み
 保存しておけば、最終仕上げ調理するだけで、繁忙時に
 余裕のある料理提供ができるので、一度の大量調理も可能な
 とても便利な調理法です。

 調理方法には、「煮る」「蒸す」「焼く」「揚げる」などに
 分けて考えられますが、真空調理法も、その調理方法のひとつなのです。

 基本調理工程としては、下処理をした食材を調味料と一緒に
 専用フィルム袋に入れ真空密封し、一定温度の湯またはスチームで
 加熱し、急速冷却して保存します。
 必要なときに開封して使うか、再加熱をして使います。

 コスト面でも、食材の計画的利用ができ、作業を簡素化することで
 人件費削減も可能です。
 今後、病院、福祉施設、学校給食などの分野から、ホテル、
 レストランまで、ますます需要がふえていきそうです。

 最近では、家庭でも手軽に調理を行うことができる
 「パッククッキング」(家庭版真空調理)という調理法が
 あります。炊飯器や湯沸しポット、ポリ袋、ストローなど
 身近な道具を使い、簡単・安全に調理することができるので、
 とても便利ですね。

 ◆「真空調理ってなに?
 
 著者:谷孝之/金谷節子/長田銑司/川平秀一
 価格:1260円(税込)

 実際に真空調理を取り入れて、大きな成果をあげている
 著者たちがわかりやすく解説した一冊。

 本書では、
 ◎真空調理とはなにか
 ◎なぜ必要なのか
 ◎どのようにしたらうまくいくのか

 の3つの視点から真空調理について、各項目15〜20の
 Q&A方式でやさしく解説しています。

 例えば、「短時間で何人前ぐらいの料理ができるのか」
 という項目では、経験と料理の内容と目的によって大きく違うが、
 スタッフは週休二日で勤務時間8時間が基本シフトで
 [レストラン70席、宴席100席併設]ほどのホテルだと、
 厨房スタッフが5人いれば、1日600食ほどの提供が可能だそうです。
 これほどまでの大量調理が少人数、短時間で可能になるのは
 すごいですよね。

 ほかにも、真空調理の基本資料として、「基本プロセスと
 使用器機・設備」「各工程における注意点」などの図表、
 真空調理に必要な機器類も写真と説明つきで掲載しています。

 経営者の方、現場のリーダーはもちろん、現場スタッフ、
 栄養士の方々にもおすすめです。


 ◆「真空調理で日本料理
 
 著者:長田銑司 /長田勇久 価格:3990円(税込)

 煮もの、焼ものの多い日本料理にこそいかしたい
 真空調理の、テクニックから、料理メニューまでを掲載。

 本書の前半では、春・秋の弁当、夏・冬の会席料理から
 前菜、焼きもの・揚げもの、煮もの、ごはん、デザート
 にいたるまでのメニューをたっぷりと100品あまりご紹介
 しています。
 調理の工程写真を多くつかい、レシピには、注意点や
 ポイントなどをメモとして掲載。

 例えば、鍋で煮込むことで味がしみこむ煮ものなども
 真空調理を使えば、素材の味や香りをのがさず、
 素材の固さや味も自在にコントロールできます。
 調味料の組み合わせを変えるだけで、バリエーションも
 広がります。
 日本料理と真空調理法の相性はとてもいいんでね。

 後半部分では、調理上の温度管理から、基本工程、衛生、
 経営管理、機器などの知識部分も図表をまじえながら
 詳しく説明しています。

 真空調理との出会いから、実際に真空調理を導入しお店を
 営業している著者ならでの体験など、これから真空調理を
 とお考えの方々にはご参考になる一冊です。


 ◆「給食ビジネス
 
 価格:2940円(税込)

 これからの食マーケットの重要テーマを網羅!

 本書では、事業所、学校給食、宅配ビジネス、養護介護
 ビジネス、病院福祉関係者にとって、いま知っておくべき
 テーマを掲載しています。

 そして本書でも、真空調理について、
 ◎開発、研究した頃
 ◎和食現場で活躍
 ◎医療現場に浸透
 ◎真空調理・概略史
 の、調理現場でのシステムの活用法などを掲載しています。

 例えば、医療現場では、
 朝・昼・夕といった食事区分に関係なく、工程別に
 調理保存できる真空調理法の活用によって、スタッフの
 増員を図ることなくシステムを構築できたり、
 特別調理師がつかっている技術を数値化し、レシピに
 整理することで、全体に共有できたりと、
 真空調理は病院給食には最適な調理法であるようです。

 ほか、一流シェフが取り組む「食育」、居酒屋ワタミが
 はじめる「介護ビジネス」など、次の食マーケットの
 さまざまな取り組みをご紹介しています。


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