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2009年07月 カリスマレビュー

2009年07月03日

杏仁の香りを楽しむ!! 杏仁豆腐特集♪

 あんずの種の中にある仁核の皮をむき、
 水と一緒にすりつぶし、搾った白い汁を
 固めてつくる杏仁豆腐。
 中国楼料理店などのデザートとしても人気です。

 薬膳素材などにつかわれる杏仁には、
 北杏と南杏の2種類があります。
 北杏は、小粒で苦味と香りが強いビター系。
 南杏は、粒が大きくスイート系。
 
 杏仁豆腐では、南杏をメインにつかい、
 北杏を香りプラスすると深みのある味になるようです。

 今週は、アジアの香りを存分に味わう、
 杏仁豆腐を掲載した本をご紹介します。


◆「香港甜品(ホンコンティンパン) デザート

 著者:謝華顕 価格: 1,890円(税込)
 
 伝統スイーツからモダンスイーツまで、
 おいしくて身体にやさしい、香港スイーツ55品を掲載。

 本書では、2品の杏仁豆腐をご紹介しています。

 ◎杏仁凍豆腐(杏仁豆腐)
 苦味と香りの強い“北杏(ビター種の杏仁)”を多めにつかい
 シロップはなしで、少し固めのスッキリした味が楽しめる杏仁豆腐。
 器に盛りつけクコの実と香菜を飾った一品。

 ◎豆乳杏仁豆腐(豆乳風味の庵印豆腐)
 市販の「杏仁豆腐の素」をつかい手軽につくれる杏仁豆腐。
 さらに豆乳を加えて、風味と舌触りのまろやかさをプラス。
 たっぷりのシロップとともにいただく、やわらかい一品。

 スイーツにつかわれる素材も写真つきで解説。
 上手に取り入れたい薬膳素材の効能例も掲載しています。

 伝統技術と現代的なオリジナリティの双方を追及し続け、
 広東料理の伝統を受け継ぐ聘珍楼総料理長による
 香港スイーツが味わえる一冊。

 
 ◆「よくわかる 中国料理 基礎の基礎

 著者:吉岡勝美 価格: 5,460円(税込)

 切る、生地をのばすなどの「基本の動作」から
 「下準備と仕上げ」、「基本の調理」「点心」
 「麺とご飯」の構成。
 写真を多様し、初心者でもわかりやすい
 目で見て学ぶ中国料理の基礎本。

 本書では、基本の調理の項のゼラチン事例として、
 同量の南杏と北杏をつかい、生クリームを加えた
 とろんとリッチな杏仁豆腐をご紹介。
 ガラスの器に盛りつけ、カラメルをかけた一品。
 ゼラチンのもどし方、カラメルのつくり方も掲載。

 ほか、焼き物用ソース、ラーメンのタレ、チャーシューなどの
 “サブメニューのつくり方”、
 下処理、さばき方、写真つき“材料一覧”、
 香り油、自家製調味料のつくり方も掲載。
 調理、生地づくりなどのポイントや
 失敗例(写真つきQ&A)も役立ちます。


 ◆「ニューデザートブック

 柴田書店編 価格: 3,045円(税込)

 和・洋・中・エスニックの料理人18人の、
 創作デザート238品を紹介したレシピ集。
 素材別の使いやすい構成。

 本書では、中国料理、ベトナム料理店の
 お酒をつかった大人味の杏仁豆腐を2品ご紹介。

 ◎杏仁豆腐、サンザシ風味の苺のソース
 甘酸っぱくやさしい味のサンザシ酒をイチゴに加えたソースを
 たっぷりとかけ、スライスしたイチゴを飾った一品。
 杏仁豆腐のやさしい甘みを引き立て、彩りも鮮やかです。
 
 メニュー名、文章内のサンザシは、
 山●子(●は辺:木、つくり:査)。

 
 ◎杏仁豆腐
 杏仁豆腐とシロップの両方に、アーモンドの香りをもつ
 “アマレット(イタリア特産のリキュール)”を
 つかった濃厚な杏仁豆腐。
 グラスに入れ冷し固めた杏仁豆腐の上にシロップをかけ
 ミントの葉を一枚飾った、とてもシンプルだけど
 しっかり冷して食べたい一品。

 素材別の使いやすい構成で、盛りつけなども参考になる
 一冊です。
 

2009年07月10日

みずみずしさ満点の夏野菜!! キュウリ特集♪

 鮮やかな緑色、シャキシャキとしたした歯ざわり、
 水分をタップリ含んだみずみずしさ満点の
 身近な夏野菜のひとつ、キュウリ。 

 キュウリは、ウリ科の一年草の果実。
 黄色く大きな花が咲いたあとに実り、長い円筒形。
 大きさは品種によってことなりますが、ほとんどの品種は
 果肉の中に、食用可能な種を持っています。
 
 キュウリは、ハウス栽培などにより一年中出まわっていますが、
 6月頃から9月頃までの夏が旬。
 サラダや漬け物、酢の物やマリネほか、
 炒め物やスープなど加熱料理にもつかわれる便利な素材。 
 
 最近、街で“冷やしキュウリ”をよく見かけます。
 タライの中で、氷水に冷やされ、
 キンキンに冷えたキュウリにかぶりつけば、
 暑さも一気に吹っ飛ぶかも!


 ◆「野菜のフランス料理

 著者:小瀧 晃、小峰敏宏、 河野 透
 価格:3,675円(税込)
 
 おいしさを極めるプロのコツ
 野菜使いのアイデアとテクニックが満載!

 本書は、フランス料理のベテラン3シェフによる野菜料理集です。
 アミューズ、スープ、アントレ、ガルニテュール、
 サラダ、デザートなど、計160品を掲載しています。

 本書では、メインやさまざまな夏野菜のひとつとして
 キュウリをつかった料理を6品ご紹介。

 ◎キュウリのポタージュ クミン風味
 ◎アユのグリエ キュウリのスパゲッティ見立て
  アンチョビ風味添え
 ◎ガスパーチョ
 ◎キュウリの「あさかぜ」の冷たいポタージュ
 ◎夏野菜とヒラメのマリネ
 ◎イサキのグリエ オクラのソース トマトとキュウリ添え

 たとえば、“キュウリのポタージュ クミン風味”。
 キュウリを鶏のブイヨンで煮てミキサーにかけ、
 生クリームとバターなどを加えて仕上げた
 ほのかな酸味と甘みを感じる一品。
 盛り付けたお皿の淵には、オリーブ油でソテーした
 角切りのキュウリ、中央には薄く輪切りにした
 キュウリを花びらにした花が飾られていて、
 とてもかわいいポタージュです。

 3名のシェフそれぞれの考え方に基づく
 三者三様の野菜料理が一堂に見られるのもおすすめ。
 野菜のおいしさを徹底して生かすための
 プロのコツが詰まった一冊。

 
 ◆「むきもの入門 (DVD付き)

 著者:長島 博 価格: 2,940円(税込)

 料理の魅力をアップする、簡単で実用的なむきもの。
 すぐに使える基本とアレンジ88品。

 初心者向けに基本的で手軽にできる
 「むきもの(野菜の飾り切り)」を、
 豊富なプロセスカットや料理例とともに
 分かりやすく解説しています。

 大根、人参、里芋、生姜など、むきものにつかわれる
 素材はさまざま。
 そして、本書では、キュウリをつかったむきものも
 13品をご紹介。
 斑文のような形の“水玉”、
 幾重にも重なる波を表した“さざ波”。
 ワサビなどを提供するときに便利な、
 花びら形の“さび猪口”、
 水桶の形をした“手桶”などなど。
 そっと添えられているだけで、
 食事がさらに楽しくなりそうなものばかりです。

 キュウリは、バリエーションも多く、
 柔らかくてむきやすいので、初心者にもおすすめだそうです。

 桂むきや梅など特に活用度の高いむきものを収めた
 DVDが付いてよりわかりやすく、 
 「むきもの」が身近になる、楽しく実用的な一冊です。


 ◆「菜菜スイーツ

 著者:カノウユミコ 価格: 1,995円(税込)

 野菜をおいしいデザートに!!
 アイデアいっぱいのスイーツ本。

 16種類の野菜別スイーツを中心に、デザートから焼き菓子、
 スナックまで、身近な材料でかんたんにつくれる
 約110品を掲載しています。

 本書でも、キュウリをつかったデザートを5品をご紹介。

 ◎きゅうりと豆腐のチーズケーキ
 ◎きゅうりとマンゴーの生春巻
 ◎きゅうりとキウイのグリーンシャーベット
 ◎きゅうりとドライフルーツのスイートピクルス
 ◎きゅうりとフルーツのミントソースあえ

 たとえば、“きゅうりと豆腐のチーズケーキ”。
 豆腐、レーズン、白みそ、白ワイン、メープルシロップ
 などの材料とキュウリをつかった、
 キュウリの香りがハーブのようにきいた、
 さわやかなチーズケーキ風の一品。
 合わせる材料をみると、ちょっと不思議な感じ。
 つくって味わってみるのが一番かも。

 ほかにも、手軽にでき、緑色が涼しさを誘う
 “きゅうりとキウイのグリーンシャーベット”は
 暑い日にはピッタリな一品です。

 動物性素材をつかわずにつくる本書のデザートは、 
 とてもヘルシー。
 おなかも心も大満足、楽しい驚きが感じられる一冊です。


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