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2008年04月 カリスマレビュー

2008年04月14日

ふわっとふくれて気持ちもほんわか スフレ特集♪

 スフレは、フランス語で「ふくらんだ」という意味。
 肉や魚、果物などのペーストに泡立てた卵白を加えることで
 ふわっと仕上げた料理やお菓子です。

 卵白はピンと角が立つかくらいまでしっかり泡立てるのが、
 スフレをふんわり膨らませるポイント。
 そして、均一にふくらませるには、生地を型に入れたあと、
 指で縁をひとぬぐいするといいそうです。

 スフレ型でつくることが多いですが、レモンやオレンジの皮を
 器にして焼き上げれば、フルーツの酸味が加わって、
 ひと味ちがった味が楽しめますよ。

 一度はつくってみたいスフレ。
 熱々の焼きたてを味わいたいですね。

 ◆「フランス地方のやさしいお菓子

 著者:大森由紀子 価格: 1,995円(税込)

 フランスの伝統菓子50品をエピソードなどをまじえながら
 紹介した一冊。

 本書では、お米をつかった“お米のスフレ”をご紹介しています。
 北フランスで著者が出会った“お米のタルト”をスフレに
 アレンジした一品です。

 お米をつかったお菓子は、フランス全土で食べられてきた
 伝統的なものだそうです。
 ご飯が少し残ってしまったときなど、
 デザートに変身させてみるのもいいかも。

 ほか、ご紹介している大きな焼き菓子、小さな焼き菓子、
 デザート焼き菓子はどれもつくり方は難しくなく手軽にできる
 ものばかり。地方の焼き菓子をめぐるさまざまなお話も
 興味深いですよ。

 ◆「デザート

 著者:真野博 価格: 4,725円(税込)

 コース料理の最後の楽しみ“デザート”。
 デザートの基礎技術の工程を詳細なプロセス写真とともに
 掲載した一冊。

 本書では、基本のスフレ生地のほか、
 4品のスフレをご紹介しています。

 ◎チョコレートのスフレ
 ◎いちごのスフレ
 ◎クレープスフレ
 ◎パッションフルーツのスフレ

 たとえば、“クレープのスフレ”。
 スフレ生地をフルーツと一緒にクレープに包んで焼き上げた一品。
 通常の型に入れて焼き上げないので、
 はじめてでも失敗が少なくつくりやすく、
 パリパリに焼いたクレープの皮とスフレのふわっとした食感の
 違いが楽しめます。
 本書では、ブルーベリー、フランボワーズをつかっていますが、
 ほかのフルーツに変えれば、季節感も出せますね。

 ほか、お客様の目の前で行うサービス、“シャーベット”
 “チーズ”“ディジェスティフ(食後酒)”なども
 ご紹介しています。

 ◆「チキンとたまごのシンプルディッシュ

 著者:音羽和紀 価格: 1,890円(税込)

 いつでも手に入りやすい鶏と卵。
 音羽氏によるアイデアたっぷりの鶏料理57品と、
 卵料理16品をたっぷり掲載した一冊。

 本書では、料理としてのスフレを2品ご紹介。
 ◎きのこ入りチーズスフレ
 ◎ゴルゴンゾーラ・チーズとほうれん草のスフレ

 たとえば、“ゴルゴンゾーラ・チーズとほうれん草のスフレ”。
 みじん切りにしたほうれん草、じゃがいものピュレー
 (蒸して裏漉ししたもの)、牛乳、ゴルゴンゾーラ・チーズなど
 を加えた一品。ゴルゴンゾーラの独特な風味がほんのりと
 味わえます。

 耐熱皿にバターを少量ぬっておくと、スフレが盛り上がりやすく
 なるそうです。器からこんもりと盛り上がったスフレは壊すのが
 もったいない感じですね。

 ほか、全国の国産銘柄鶏一覧、鶏肉の部位による特徴、
 たまごの特性など“鶏肉とたまごの基礎知識”も掲載してます。

2008年04月21日

貝殻の中に上品な味わいを秘めた ハマグリ特集♪

 貝の中でも濃厚なうまみと食感も魅力の“ハマグリ”。
 ハマグリは、斧足類マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種。
 秋から春にかけてが旬で、大きいものではこぶし大ほどのもの
 もあります。
 国産の生産地は、茨城県が全体の7割をしめ、次いで千葉、熊本、
 三重など。国内の摂取量が減っていますが、輸入ものが増え安く
 入手できます。

 良質のたんぱく質やビタミンやミネラル、鉄分なども豊富で、
 血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがありといわれ、
 さらに低カロリーなのも嬉しいですね。

 そして、見ただけではわかりませんが、
 ハマグリにも裏と表があるんです。
 見分けるには、貝のちょうつがいを下にして垂直にたて、
 手をはなすと貝柱がついていて身のはいった側が下になり、
 この下になった側が裏です。
 ハマグリを焼くときなどは、かならずチェックしてから焼けば、
 ハマグリのエキスをこぼさずに美味しく食べることができますよ。

 貝どうしを軽く合せて、カチカチと澄んだ音がするものが
 鮮度のいいもの。
 産卵期の5月ごろには味が落ちてしまうといわれているので、
 ギュッとつまったおいしさをお早めに!

 ◆「だしの基本と日本料理

 著者:栗栖正博 価格: 5,985円(税込)

 「たん熊北店」の主人、栗栖氏の継承してきた仕事の数々、
 仕事の流れをセクションごとに解説。
 定番&オリジナル料理も235品を掲載した一冊。

 本書でも、ハマグリの煮方の仕事のキーワードと椀物3品、
 ご飯もの1品をご紹介しています。

 蛤真丈の椀物は、はまぐりの紅白真丈とうぐいす菜、大根、
 人参などのあしらいがやさしい色合いの美しい一品。

 すり身にヤマノイモ(本書では丹波丸芋を使用)を加えた生地に
 ゆでて適宜な大きさに切ったハマグリを入れ形を整えて
 蒸しハマグリのだしと一番だしを合せた吸地でいただく椀物です。

 ヤマノイモを入れることで、生地がまとまりやすくフワッとした
 食感に仕上がります。
 紅白の色合いがお祝いの席などにも。

 ほか、おせち料理、花見弁当、折詰の盛り付けや野菜、
 魚、肉などの食材メモ、本書で使用した合せ調味料レシピも
 掲載しています。

 これから店をもちたい、修業をはじめたい方、現在修行中の方
 などにおすすめです。

 ◆「シニアのためのライトフレンチ

 著者:田村良雄 価格: 3,360円(税込)

 カロリーや栄養バランス、健康を考え、軽くてヘルシー。
 そしておいしいフランス料理を多数掲載した一冊。

 本書からは“蛤のナージュ 木の芽の香り十穀添え”をご紹介。
 殻を器に、酒蒸ししたハマグリと、バターで蒸しあげてブイヨン
 味つけした十穀(押しムギ、キビ、アワ、黒豆などを合わせた
 もの)を重ね、木の芽オイルのクリームソースをかけた一品。

 ソースは生クリームの分量を抑えて軽めに仕上げてあるので
 ハマグリのうまみもしっかり味わえます。
 木の芽の香り、飾った木の芽が見た目にもさわやかさが
 感じられます。

 ほか、基本のだし5種類と素材を生かし、おなかにもやさしい
 ライトソースのレシピ15種類も作業写真と軽いソースをつくる
 調理の工夫など詳細に掲載。

 必要な栄養素と摂取量、塩分油分を控えてもおいしく食べられる
 調味料など、栄養士による“栄養学と調理の基本”も参考に
 なります。

 ◆「ピカピカピンチョス

 著者:ホセ バラオナ ビニェス 価格: 2,730円(税込)

 おいしいものを少しずつ、いろいろ楽しめる、ピンチョス、
 タパス(小皿)、レストランのパーティー料理を
 盛りだくさんに掲載!!

 本書からは、ハマグリをつかったタパス料理
 「豚とろの煮込み、はまぐりとトリンチャット」を
 ご紹介いたします。

 相性の良い豚肉とマッシュポテト、キャベツのソテー
 にハマグリの香りと食感がアクセントを添える一品。

 ポテト、キャベツ、とろけてしまうくらいにやわらかく煮込んだ
 豚とろ(ブロックを4cmの正方形にカットしたもの)を順に重ね、
 蒸し煮したハマグリを一粒のせた様子は、
 まるでケーキみたい・・・?

 ほかには、
 すぐにでもつまんで味わってみたくなるピンチョスや、
 試験管のような容器に入った一口スープ、コカ(ピッツァ)、
 トルティージャ(スペイン風オムレツ)なども掲載しています。
 食卓やパーティーを盛り上げる楽しいアイデアが満載です。

2008年04月28日

鮮やかな淡緑色が春を感じる! フキ特集♪

 独特な香りと苦みをもつ春の食材“フキ”。
 フキは、キク科フキ属の多年生草本。
 セリ、ウド、ミツバなどの数少ない日本原産の野菜の一つで、
 中国や朝鮮半島にも自生しています。

 ハウス栽培などで、周年出回っていますが、
 本来は4月から6月ころが旬。
 茎は寒さに強い地下茎で、そこから地上に長い葉柄の上に
 大きな葉がつきます。

 日本での栽培の歴史は古く、自生のものからほとんど品種分化が
 みられずにいくつかの古い品種がそのまま栽培されています。

 生産地は、群馬県、愛知県、徳島県、福島県、大阪府など。
 現在栽培されている品種は“愛知早生”“水フキ”“秋田ブキ”
 など。

 現在市場に出ている品種は、200年近く前に尾張で発見された
 葉柄が長くて太く、早生で収穫量も多い“愛知早生”が
 ほとんどです。

 水分が多く、ビタミン類やミネラルなどの栄養成分は少なめ
 ですが、繊維質も豊富で胃腸の調子を整える働きがあります。
 フキは、あまり日保ちがしないので、そのつど使いきるか、
 水煮にして低温で保存するといいそうです。
 食卓に春をそえる一品にぜひ。


 ◆「野菜料理
 著者:野崎洋光 価格: 5,040円(税込)

 前菜からデザートまで、45種類の野菜からつくる、
 364品の日本料理を掲載!!

 本書では、前菜、煮物、ご飯ものなど9品のフキの料理を
 ご紹介しています。

 たとえば、“穴子筏焼き”。
 10\x{339d}ほどの長さに切りそろえたフキをいかだ状に並べたタレで
 焼いた上に裂いたアナゴと花サンショウを重ね、アンズの蜜煮を
 そえた3色の色合いがきれいな一品。
 フキ、アナゴ、甘く煮たアンズとの相性が気になります。

 そして、“白子の茶漬け”。
 漬け地につけたフキとシラス干しとを炊きたてのご飯にのせ
 新茶をかけた、シンプルですが、フキの味わいと、
 鮮やかな淡緑色がとても上品な感じの一品です。

 野菜を料理どう組み込むか、献立作りなど、野崎氏のアイデアが
 つまった一冊。

 ◆「ニューデザートブック
 著者:柴田書店編 価格: 3,045円(税込)

 和・洋・中・エスニックの料理人18人による、身近な素材を
 つかった創作デザートを238品を集めたレシピ集!!

 本書は、フルーツをつかったものから野菜、チョコレート、
 ナッツ、お茶などまで、さまざまな主素材ごとに分けて
 掲載しています。

 野菜をつかったデザートの中で“フキ”をつかったデザートを
 3品ご紹介しています。

 ◎蕗葛茶巾 叩きメロン
 ◎フキのパネ カライブのソルベ
 ◎ふきのとうのアイスクリーム ふきのとうの天ぷら、
  メープルシロップ和え

 たとえば、“フキのパネ カライブのソルベ”。
 チョコレート(カライブ)のソルベの上に、4センチから5センチ
 の長さに切り、塩ゆでしたフキの穴に溶かしたチョコレートを
 入れ、溶き卵、ココナッツファイン(ココナッツを乾燥させた
 もの)を順につけ油で揚げたフキを盛りつけた一品。

 意外な食材をつかった驚きのデザート、印象に残る盛りつけなど、
 食事をしめくくる一皿の新しいデザートのアイデアの参考に
 なります。

 ◆「作ってみる・食べにいく 燻製料理」 
 著者:今井克宏 価格: 2,940円(税込)

 身近な食材・道具をつかって、ご家庭でも楽しめる
 燻製料理の本!!
 燻製と聞くと、肉や魚類を思い浮かべますが、
 旬の野菜や豆腐、ゆで卵など身近な食材を軽く燻製にすることで、
 ひと味違ったおいしさに出会えます。

 本書でも、フキ・タケノコ・ワラビなど旬の野菜をつかった
 燻製をご紹介しています。

 たとえば、フキの下処理の仕方。
 ◎塩をふり板ずりにしてゆで流水で急速に冷やす。
 ◎皮をむいたら流水にさらす(目安は一昼夜くらい)。
 ◎アクを抜いたフキは八方だしに漬け下味を含ませる。
 ◎煮汁で汁がなくなるまで煮込みバットい広げてさます。
 その後、ほかの食材などと一緒に燻製にかける。

 燻製をすることで、短期間なら防腐効果などもあり保存性が
 高くなるそうですよ。しっかり密閉して冷凍しておけば長く
 楽しめ、調理素材としても使えて便利。

 燻製方法の解説から燻製づくりに必要なもの、
 基礎技術の活用(下処理、洗いから乾燥など)、
 身近な食材でつくる燻製の行程、燻製料理のレシピも掲載。
 「スモークチップ早見表」「各種スパイスの役割」
 「燻製に合うソース・ドレッシング類」などもとても便利です。


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