2015年02月23日

『食堂業の店長塾』

15334.jpg『食堂業の店長塾』
著者:井上恵次
発行年月:2015年2月23日
判型:四六 頁数:256頁


『月刊食堂』誌上で大好評を得た連載 「井上恵次の店長塾」が1冊の本になりました。

15334_1.jpg著者の井上恵次先生は外食業界を代表するコンサルタントですが、それ以上にわれわれ編集者にとっては“偉大な先輩”でもあります。

1960年代から70年代にかけての、日本の外食産業の黎明期に柴田書店に在籍。『月刊食堂』編集長や編集部長を歴任し、さまざまな出版物を世に送り出しました。柴田書店の歴代No.1ベストセラーである 『負けてたまるか!』 (松平康隆著・1972年)も、大学時代にバレーボール部で活躍した井上先生の人脈によって実現したものです。

柴田書店を退社後は、外食大手のロイヤル(株)で「ロイヤルホスト」の全国展開を指揮。後に副社長を務め、ハンバーガーチェーン「ベッカーズ」を自ら立ち上げました。

まさしく日本の外食産業史に名を刻む一人ですが、コンサルタントとしての井上先生は徹底して“現場主義”。常に全国を飛び回り、店長やパート・アルバイトとコミュニケーションをとりながら指導を続けています。だからこそ、その言葉は説得力を持つのです。

井上先生には柴田書店の月刊誌を毎月お送りしていて、書籍の新刊も折に触れてお届けし感想をいただいていますが、「これはいい!」と言っていただいた本や特集号は必ず売れます。これも井上先生が常に現場目線を持っておられることの証拠でしょう。

ロングセラーである 『食堂業 店長の仕事』 に続く井上先生の“店長本”を形にできたことは、編集者としてこのうえない喜びです。


*** 井上恵次氏 著書本 *******************************

15259.jpg食堂業 『店長の仕事』

発行年月:1993年9月30日
判型:四六変 頁数:262頁

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投稿者 webmaster : 09:58

2013年04月26日

『スイーツをネットショップで売りたいあなたへ』

15330.jpg『スイーツをネットショップで売りたいあなたへ』
全国12店のオーナーが明かす、
小さなお店で成功するための店づくり・商品・売り

著者:籏智優子
発行年月:2013年4月30日
判型:A5 頁数:200頁


 いきなりですが、著者である籏智優子さんの「あとがき」から引用します。

「まず取材をご快諾くださり、ネットショップ運営のノウハウを惜しみなく明かしてくださった、12店のオーナーのみなさまにお礼を申し上げます。ときにプライベートにも踏み込んだ数多くの質問に、誠実にお答えくださったみなさまのご厚意がなければ、この本はつくれませんでした。ほんとうにありがとうございました。」


 取材時は、事前に質問を書き出しておくのが籏智さんのスタイルです。
質問リストは、毎回A4のレポート用紙4枚から5枚にぎっしり。
1行1行、手元のリストを確認しながら質問を重ねる籏智さん。
小柄で愛らしい姿に反し(?!)、すべての質問を聞き終わるまで話し手から注意をそらさない粘り強さは、まるでベテラン刑事のようでした。

そうしてひとつひとつ積み重ねたディテールが、
本書の充実した内容に結実していると思います。

長丁場の取材にお忙しいなか対応いただいたオーナーのみなさまには、
ほんとうに頭が上がりません。改めまして、ありがとうございました。


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 また、質問内容も通常の店づくりだけでなく、お金のこと、オンオフのバランスなど、“舞台裏”まで、多岐にわたりました。これだけ根掘り葉掘りお伺いしたのは、読者のみなさんが、“ネットショップを営む自分”を具体的にイメージできる本にしたかったからです。

独立前には、つくりたい店や売りたい商品のイメージをもつことが必須ですが、同時に「開業後、どんな生活が待っているのか?」という点も気になるところではないでしょうか。

実店舗をもつ場合と、生活は変わってくるのだろうか?
店から出ても、24時間仕事漬け?
住む場所や食事の時間は?
赤字にならずにやっていけるだろうか? 

 本書にご登場いただいたネットショップのなかには、月商2万円のお店もあれば年商2億円のお店もあります。ひとりで、拡大せずに自分の納得できるお菓子づくりを追求するお店もあれば、何人ものスタッフとともに、成長をめざすお店もあります。

これらの幅広い事例は、上記に挙げた疑問へのひとつの回答となるでしょう。
ただ当然ながら、「これが正しい」といえるお店の運営法はありません。

本書に登場する12人の店づくりは、あくまでもご本人の理想とする店のかたち、ライフスタイルに合わせて編み出したもの。お店の規模も商品構成も立地も成長ペースも、それぞれに違ってよいのです。
そして、これだけの多様なスタイルを許容できることこそが、ネットショップの限りない可能性を示していると思います。

読者の方が、“自分だけのお店”のかたちを見極めるために、
本書がお役に立てばとても嬉しいです。

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投稿者 webmaster : 09:54

2013年02月15日

『居酒屋 2013』

80807.jpg『居酒屋2013』
柴田書店MOOK
発行年月:2013年2月19日
判型:A4変 頁数:236頁

毎日のようにお酒を呑みにいく私。
なぜなら、そこに『居酒屋』があるから、なんてことではなく、やっぱり肩肘張らずに呑めて食卓を囲む楽しさとシーンが好きだから。もちろん赤提灯にも大衆酒場にも、バルにもビストロにも行くし、新しいコンセプチュアルな店にだって行く。
行って行って行きまくって(ということは、呑んで呑んで呑みまくって)、MOOK『居酒屋2013』の特集を考えました。

切り口は「名物料理とその売り方」です。
各居酒屋の食材や調理法に対するこだわりはもとより、お酒と料理をどうマッチングさせて、どんな風に提供すれば、お客様が喜んで満足してもらえるかという“売り方”にも焦点を当てています。
もちろん原価はいくらで、経営的に儲かっているのかというビジネス視点も盛り込んでいるので、売れるメニューを開発したい方はもちろん、オリジナルの業態を出店したい方にはおすすめの一冊となっています。

それにしても売り方って大事だよな?とつくづく感じる今日この頃。
日本酒を売るにしたって、たとえば、お客様の前で「ストップというまで注ぎますね」とスタッフが会話しながら注ぐとしましょう。ぐぼんだ皿の上にグラスを置いて、そこにトクトクと注ぐと、たぶんお客様はグラスの表面までいっぱいになった時点で「ストップ!」と言うはず。でもね、「お客様、このお酒はとっても呑みやすいんです。もっと呑んで楽しんでください」なんて言いながら、ぐぼんだ皿まで並々にこぼして注げば、絶対に喜ぶでしょう。それは料理だって同じこと。とりあえずの料理としてオンメニューされている「冷奴シラス乗せ」でも、お客様の目の前で「ストップ」がかかるまで豪快にシラスを乗せれば嬉しいし、刺身で食べ残したツマを、一度厨房に戻して、きれいに「大根サラダ」になって出てきたら大満足。お通しにしてもカニ一杯が提供されたら、お客様は他の知人に伝えたくなるものなんです。売り方って本当に重要ですね。

それに、日本酒を売る居酒屋だって、ビストロメニューがあってもいい。
ワインを売る店に和食があってもいい。自由なんです、居酒屋って。
そんな居酒屋の魅力を、「料理×酒」の視点で紹介しているのがMOOK『居酒屋2013』です。
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特集は「名物商品をつくろう」「お通し革命進行中」「乾杯酒の新スタイル」「大ヒット酒場の本命―和酒バル・和酒酒場・ピッツァ酒場・ワイン食堂―」です。

この他、初対面となった居酒屋甲子園理事長vs日本居酒屋協会会長の対談や、若手経営者に「渇!」を入れた「居酒屋オヤジ(石井誠二氏・宇野隆史氏・八百坂仁氏)」のメッセージなどが掲載されています。

面白く読めて、役に立つ。
そんなスタンスで編集したMOOKです。
ぜひ読んでいただけましたら光栄です。

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投稿者 webmaster : 17:05

2012年03月28日

『わたしはゼッタイに負けない!!』

15328.jpg福島原発事故から150日、復活した元気な旅館の物語
『わたしはゼッタイに負けない!!』
著者:石橋孝子
発行年月:2012年3月30日
判型:四六 頁数:176頁


本には、たったひとつ、
メッセージが織り込まれてあればいいわけだ。

本書の書名を固定する経緯で、
著者から“ゼッタイに”を絶対に入れてほしい、とかなり強い要請があった。
著者が訴えたかったものは、この一点に集約されるだろう。

放射能禍の福島に限らず、被災地で必要とされているものは何か? なのだ。
何があっても……、不屈の闘志で……というのは、
いまを生きるのに忙しすぎるあまり、効率・合理性に偏った結果、
忘れつつある感覚・概念かもしれない。

政策、モノ、カネ、システムなどより重要なのは、
“ゼッタイに”復活してみせるという意志だ。
これを著者は『奇跡への挑戦』として説くのである。

3.11以降、見えなかった(見ようとしなかった)ものが、
図らずも露呈した。
分野を問わず、否応もなく意識の変革が求められている。

本書の行間に読めるのは、
著者が言うところのリセット論だが、それは特別なことではなく、
人が人の言葉で語る、ごくごく単純明快な話なのだ。

決して重いテーマではないんだ。


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投稿者 webmaster : 16:16

2011年11月29日

『図解 飲食店の店舗設計』 編集担当者より

15327.jpg『図解 飲食店の店舗設計 30業態徹底解剖』

著者:竹谷稔宏、青島邦彰 共著
発行年月:2011年12月2日
判型:B5変 頁数:196頁

近年、街場の生業店がなくなりつつある。
後継者難ということもあり、寿命が尽きる。
まあ、戦後も一回転したということだろう。

他方、還暦・再生の道もあるわけで、
若い人を中心に新しいタイプの店も輩出している。
しかしながら、新店はできるものの長続きせず、
どうかすると半年も経ずして閉店というケースも散見される。

その要因として、開店自体が優先され、
どういう飲食店、どのようなスタイル・業態の店をやりたいのか、
はっきりしないまま、空間デザイナーとかマーケッターの言葉を鵜呑みにして、
走り出してしまうことが多いようだ。

結果、何ともちぐはぐな店づくりに堕してしまう。
あるいは、よく言われるように、開店が目的化する場合もある。

開店は、あくまでスタートラインにすぎない。
したがって入念な準備が必要であり、この前提が崩れると、
需要を吸収できないまま短期間で閉店という怖いことも起きる。

拙速で大事な“虎の子”を失わないように、
店舗設計は念には念を入れ、慎重を期したいものだ。


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投稿者 webmaster : 18:02

2011年08月19日

サイゼリヤ、その強さの秘密!『サイゼリヤ革命』編集担当者より

15326.jpg『サイゼリヤ革命』
著者:山口芳生
発行年月:2011年8月27日
判型:新書 頁数:240頁


筆者は本文中で

「これほど社員、従業員に好かれ、
慕われる企業トップも珍しい」

と述べている。

確かに、数ある外食企業経営者のインタビューを重ね、
なお、そう感じさせるものが正垣会長にはある。

社員、従業員にかなり辛辣なことも言っているし、
容赦なく鞭打つ姿勢も垣間見える。
しかし、それでもなお「参ったなー」と苦笑しつつ正垣流に巻き込まれ、
それを愉しんでいる雰囲気が現場末端まであるのだ。
これは特異なケースだろう。

話の仕方にしても一見、粗っぽい“正垣口調”というのがあって、
これは言ってみれば“お行儀の悪い礼儀正しさ”という感じだろうか。

ともするとサイゼリヤの企業文化=工学的な観察、科学的な分析、
精密な検証と実験という具合に捉えられ、これが一般認知されている。
が、その片側に非常に人間くさい正垣泰彦会長の存在がある。
そうでないと両輪のバランスは崩れる。

感覚的なものは照れくさいから、科学の怜悧な論拠の方が居心地いい、
という存在証明の仕方もあるわけだ。


15326_1.jpg【サイゼリヤ白河高原農場】

総面積280ha。

畑に直に乗りいれ、
収穫を積み込み、
即座に搬送する体制ができている。
 

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サイゼリヤ白河高原農場の“社員猫ちゃん”♪
レタスの新芽を狙うカラスを追い払う、農場一番の働き者!!

◆サイゼリヤ HP

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投稿者 webmaster : 10:12

2010年09月28日

デリ・そうざい・弁当 中食ビジネスの専門誌 編集担当者より♪

80766.jpg『デリそうざい 2』
柴田書店MOOK
発行年月:2010年9月28日
判型:A4変 頁数:200頁

揚げものを最近食べましたか?
家で揚げましたか?
それともどこかで買ってきましたか?

揚げものは、自宅でつくるより買ってくるという人が増えているそうです。
理由はつくるには時間も手間も材料もかかること、
油の処理が悩ましいこと、油のにおいなどで
キッチンや部屋を汚したくないという気持ちもあるのだと聞きました。

「揚げものは中食店がつくるべきもの」という考えが、
お客側にもお店の間にも広まっており、
揚げものは、必ず売れる定番アイテム群と認識されています。

「デリそうざい2」ではそんな揚げものを大特集しました。
準備期間から発刊までの3ヶ月から4ヶ月は、毎日揚げもの三昧の生活。
なかなかヘビーな熱い夏でした。

わかったことは、揚げものの世界の奥深さ。
パン粉づけや揚げにも技術があり、つくり手の技量で差が出ること。
そして、毎日揚げものを買いに来るヘビーユーザーが
案外、多いということです。

お店の方にうかがったのですが、
常連さんは買う商品もほとんど決まっているのだそうです
(少し仕様を変更しただけでも問い合わせが殺到するらしい)。

たとえばある方は、
食パンの白とエビの赤が縁起がいいというのでエビカツサンドを指名買い。
またある方はいつでもロースかつと決めている、
あるいはミックスフライ弁当しか買わないなどなど。
毎回「それを食べたい」と思う、
それだけ安心感をもって買ってもらえるとは、本当にすごいことです。

飽きのこない商品のすごさをぜひ、今号で感じていただければ幸いです。


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投稿者 webmaster : 18:50

2010年07月09日

本音の飲食店

15323.jpg『本音の飲食店』
著者:稲本健一
発行年月:2010年7月14日
判型:四六 頁数:176頁


「稲本さんの考えかたを本にしましょう」

そんな話をしたのは、思えばずいぶん前のことのような気がする。
実際に本が1冊できあがるまでに、何度も何度も、何度も稲本社長と会い、
膝を突き合わせて議論した。
イナケンワールドには、いままでの飲食業の経営者にはない、
まったく新しい風が吹いていて、わたしたち編集サイドもそれは感じているのだけど、
どこに入口が、あるいは出口があるのか、わからないまま進んでいった。

飲食業の経営ノウハウ書は多い。
社長の人生を振り返る本も少なくない。
いわゆる「自伝的な本」だ。
でも、そのどちらもつくりたくない。
新しい形にできるか? ひとつの賭けだった。

稲本社長の口から「本音の飲食店」というタイトルが出た時、
わたしたちは思わずうなずいた。
あ、これは、こういう本だったんだな。という感慨が生まれてきた。
こうなると本づくりはスムーズに進む。
デザインも、あまり迷うことなくシンプル路線に決まった。

語り口は、あくまでイナケン流でやさしく、
ひとつのテーマも2、3頁程度で読み終わる。
エッセイのようだが、エッセイと言うわけでもない。
著者はプロの文筆家ではなく実務家だから、
お腹の底から本音の言葉が出てくる。
それが、この本の大きなテーマになっている。
ただし、現場で何百人のスタッフを鍛え上げた言葉のエネルギーは半端ではない。


編集担当として泣けたフレーズは、これ。

「僕の人生は、飲食店とともにあったといっても過言ではありません。
何しろ僕はこの飲食店から、すべてのものを学んできた。
もし、この職業にめぐり会わなかったら何をしていたかと聞かれても、
答えようがないぐらい、僕には飲食店しかありませんでした」

真っ直ぐな、あまりに真正直な仕事への愛の告白に心を打たれる9頁め。
あなたも本書を読んでもう一度、仕事と向き合ってみませんか。


*** 出版記念セミナー開催決定!*********

「本音の飲食店 ―― いま飲食店がしなければならないこと ―― 」

ゼットン稲本健一社長初めての著書「本音の飲食店」の発行を記念し、
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投稿者 webmaster : 16:48