« 青森がやってくる! イベント開催 | TOPページへ

2022年12月07日

「青森がやってくる!」イベントレポート

2022年11月19日、20日の2日間、「青森がやってくる!」と題したイベントを開催しました。その様子を『津軽伝承料理』の企画・取材・編集を担当した小林淳一さんがレポートします。
主催:柴田書店、みすず書房、東奥日報社


 昨年刊行した『津軽伝承料理』(柴田書店)と『青森1950-1962 工藤正市写真集』(みすず書房)のコラボイベント「青森がやってくる!」。11月19日(土)と20日(日)に無事に終了しました。

「工藤正市氏は“都市が求める写真”と“地方がよしとする写真”との間で、埋もれもがいていた写真家だ」

 東奥日報(青森市)の写真部に在籍していたアマチュアカメラマン、工藤正市氏(1929〜2014年)が撮る「青森」に心を掴まれ、ご自身で写真展も企画する都築響一さんによるトークイベントで、都築さんがおっしゃった言葉が印象的でした。
 今と比べれば、時間的な距離や感覚的な距離が途方もなく長かった東京と青森。一瞬にして情報や価値観を伝達できる現代だからこそ、私たちは工藤正市さんの写真の魅力を理解できるのかもしれません。

%E9%83%BD%E7%AF%89%E3%81%95%E3%82%931%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg

「郷土料理とは何か? それは、その時その土地の環境によって育まれた料理だと思います」

 青森県弘前市の郷土の食文化を伝承する活動を25年間続けてきた「津軽あかつきの会」。そのフードイベントのために会場をご提供くださったのは、吉祥寺にある燗酒の名店「にほん酒や」さん。「津軽あかつきの会」からは、森山千恵子さん、中田久子さん、阿保美津子さんの3人がご来京。端正に細かく刻んだ10種以上の山菜や根菜を出汁で煮込んで味噌で味付けした「けの汁」など、13品をご提供くださいました。
「にほん酒や」のオーナーで料理人で、青森県出身でもある高谷謙一さんの上記の言葉が今でも心に残ります。地理・気候・経済状況など、当時の生活者感覚を想像することで、さらに理解が深まるのかもしれない……。「にほん酒や」の名物でもある燗酒とともに津軽の郷土料理を味わいながら、そんなことを考えました。

%E3%81%AB%E3%81%BB%E3%82%93%E9%85%92%E3%82%84%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg IMG_1808%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg

 ご来場くださった多くのお客様、そしてこのイベントのためにご尽力くださったみなさま。本当にありがとうございました。

小林淳一(コバヤシライス)

%E6%A3%AE%E5%B1%B1%E3%81%95%E3%82%93%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg %E4%B9%85%E5%AD%90%E3%81%95%E3%82%93%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg %E9%98%BF%E4%BF%9D%E3%81%95%E3%82%93%20%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg



00633900_1『津軽伝承料理』

発行年月:2021年7月24日
判型:B5変 頁数:144頁
本体価格:2,000円

柴田書店Topページへ

投稿者 webmaster : 2022年12月07日 10:30