« 第22回 (8月28日 ― 9月10日) | TOPページへ | 第24回 (9月18日 ― 9月24日) »

2011年09月21日

第23回 (9月11日 ― 9月17日)

9月11日(日) くもり

20110911_1.jpg・地鶏とキャベツとえのきの自家製餃子、
 ポン酢
・ジャンボなめこと大根の味噌汁
・すぐき漬け
・3分づきご飯

熱が下がったあと、頑張って仕事をしてしまって
ゆっくり休めなかったこともあり、風邪が完全に抜けきっていない。
オフになると体が重く、せきもひどい……。
昼間友人と会ったものの、食欲がないのでランチはおにぎりだけ。
あとはハーブティー(ローズヒップ)を飲んでいた。
夜は、子供たちにさっぱりとした和風餃子を作り、
私はごはんと味噌汁と漬けものだけを食べ、早めに寝た。


9月12日(月) 晴れ

朝起きると、頭痛がして体がとても重い。
仕事がオフだったので、午前中に立川にある行きつけのハリ治療院へ。
普通のハリは刺激が強すぎて苦手だが、ここは赤ちゃんでも治療できる
痛みのないハリ(先生いわく、蚊が刺す程度)で、
体の流れが滞っている時にとてもよく効く。
治療後、近くに住む妹とランチをしようとしたが、
吐き気とめまいと頭痛がひどくなり、妹の家で休ませてもらう。
夕方まで寝ていたら少し回復したので梅醤番茶をいただき、
帰宅後はそのままベッドへ直行。
今週は料理教室なので、なんとか体力を戻さないと……。


9月13日(火) 晴れ

20110913_1.jpg・はなびらたけと舞茸と三つ葉の
 ポン酢チャーハン

料理教室の準備の日。
近所のカフェ「ノルド」で妹と待ち合わせ、ランチを食べながら
料理教室のメニューを話し合い、準備をする。
まだまだ残暑が厳しいが、栗、ぎんなん、松茸……と
食材はだいぶ秋らしいものになってきた。
今月は少し夏の食材も使いながら、秋を味わう精進料理を紹介しようと思う。

決まったメニューは、
・きのことかぼちゃとゆばの豆腐ハンバーグ
・ゴーヤと赤ピーマンとみょうがの梅ごまあえ
・にんじんと純米酒の炊き込みごはん
・里芋入りきのこのすり流し味噌汁
・梨と甘酒のブラマンジェ風

晩ごはんは、まだあまり食欲がないので、
冷蔵庫に残っているきのこでさっぱりとしたポン酢チャーハンを作り、
三つ葉を散らし、七味唐辛子をかけて食べた。


9月14日(水) 晴れ

20110914_1.jpg・豆乳スンドゥブチゲ
・3分づきご飯
・梅干し、すぐき

料理教室1日目。
20110917_2.jpg今回は、昨日書いたメニュー通り、甘みのある野菜で作る和の精進料理。
くせがなく誰でも食べやすいため、好評だった。
ずっと蒸し暑いせいもあり、ゴーヤの梅ごまあえがとくに評判がよかった。
作り方はかんたん。ゴーヤの種とワタをスプーンでこそげとり、軽く塩もみしてからさっとゆでて水気を絞る。
赤ピーマンとみょうがも、塩もみして水気を絞る。
これを、梅干し(果肉1個分)、白すりごま大さじ1、しょうゆ少々、
昆布だし大さじ2を混ぜ合わせたあえ衣であえるだけ。量はあくまでも目安。

20110914_2.jpgあえものは、彩り、食感、味の相性、香り、あえ衣の味のバランスなど、いろいろな要素を考えて作るので、創作意欲が湧いて楽しい。
調理のポイントは、それぞれの野菜の下調理(塩もみなど)をしっかりしてからあえること。
そうすると衣の味が野菜になじみやすく、時間がたっても味が崩れにくい。
私は「本当に料理上手な人は、あえもののレパートリーがとても多い人のことだよ!」
と言って、生徒たちにもよくあえものを教えている。

いつものようにランチは「ノルド」でパスタ。
晩ごはんは、豆腐とあさりを入れた「豆乳入りスンドゥブチゲ」を作り、
息子と食べた。暑い日に汗をかきながら鍋というのも、なかなかいいものだ。


9月15日(木) 晴れ

20110915.jpg割烹にて
・鯛の昆布締め
・新ぎんなん揚げ
・季節の野菜の炊き合わせ
・鱧と松茸の土瓶蒸し
・焼き鯖寿司
20110915_1.jpg+生ビール

料理教室2日目。
まだ咳が出るが、少し体調が復活して、ごはんを食べられるようになってきた。

もうすぐ新米の時期ということもあり、
今月は、秋に出回る根菜や豆やきのこに純米酒を多めに入れて、
おいしい炊き込みごはんの作り方を教えている。
ポイントは調味料にこだわること。
とくに純米酒は、お燗にすると香りやうまみ、甘みが増すタイプを選ぶ。
まったりした純米酒のうまみは、でんぷん質を多く含んでいて
甘みのある食材ととても相性がよい。
2合のお米に酒は1/4カップ、塩は小さじ1/2強、しょうゆは小さじ2くらい。
普通の炊き込みごはんより、少し塩をきかせた方が
野菜の甘みやお酒のうまみが引き立つ。
野菜はにんじん、れんこん、ごぼう、さつまいも、ぎんなん、栗、豆類など
何でもよいが、いろいろな野菜を入れるのではなく1つの素材に絞って、
その味わいを堪能することをすすめている。
そこに、あれば、油揚げをみじん切りにして加えると、こくが出る。

夜は、久しぶりに友人と行きつけの和割烹に行き、旬の食材を味わった。


9月16日(金) 晴れのちくもり、夜一時雨

20110916.jpg[昼]
ピザレストランにて
・生野菜のサラダ
・ピザマルゲリータ
+ランチ生ビール

料理教室3日目。
20110916_1.jpg今回のデザートは旬の梨と甘酒を使った
ブラマンジェ風。
梨1個に対し、甘酒150g、くず粉小さじ2、
寒天パウダー2g、塩少々を加えてミキサーにかけ、寒天を溶かしたら豆乳1/2カップを少しずつ加え、型に入れて冷やし固める。
梨の風味が甘酒とよく合い、さっぱりしていながらこくのあるデザートになる。
体にやさしい食材だけだし、滋養強壮効果があり、風邪をひいた時にもおすすめだ。
実際、私もこれを試食したら、かなり元気になった。

20110916_2.jpg来週、二子玉川で青森産の野菜を応援するイベントをするために、青森から野菜やフルーツ、加工品が段ボール箱で3箱も届いた。
その試食をひたすらしたので、お昼はピザだけ。
午後も野菜やハーブを食べたり、調味料を味見したりで、晩ごはんは食べられなかった。
なんとかイベント用のメニューを決定し、その段取りなどで夜までバタバタしていた。

9月17日(土) くもりのち晴れ

20110917_1.jpg・地鶏のしょうゆグリルと
 じゃがいものソテー、
 北海道産干しししゃも焼き
・りんごとベビーリーフのサラダ
・ほうれん草と卵の汁
・にんじんと純米酒の炊き込みごはん

料理教室4日目。
20110917_3.jpg今回の料理教室では、ちょっとおもしろい汁ものを紹介している。
具は何でもOK。柔らかくなったら、味噌などの調味料を入れる前に、細かくしたきのこ(すりおろすかみじん切りにする)を加えるだけなのだが、きのこの香りやこくが汁全体に広がり、とてもおいしい。
きのこは、しいたけやしめじなど香りやうまみがあるものがよい。
まだやったことはないけど、松茸で作ったらとびっきりおいしいに違いない。

料理教室後、来週のイベントで出す料理の下ごしらえ。
青森から送られてきた大量のピーマンや長ねぎはグリルし、
青森のりんごで作ったバルサミコ酢と青森産の菜種油を使ったマリネ液に漬け込む。
ドライフルーツのような甘みと酸味がある黒にんにくは
デザートに使ってみようと思い、ブランデーに漬け込んだ。
当日どんな仕上がりになるか楽しみ。

お昼はいつものように「ノルド」で。
夜は、息子には地鶏をしょうゆ、酒、にんにくで柔らかく煮てから
フライパンで焼く和風グリルを作り、私は料理教室の残りのごはんを食べた。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。

柴田書店Topページへ

投稿者 webmaster : 2011年09月21日 10:04