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2012年01月31日

第40回 (1月22日 ― 1月28日)

1月22日(日) 雨

20120122.jpg[夜]
・大根のしょうゆ煮込み鍋
(大根、真昆布、油揚げ、舞茸、
 エリンギ、白菜、小松菜)
・発芽玄米ごはん
・自家製赤カブの塩漬け

1日家で撮影のレシピ原稿書き。
途中息抜きを兼ねて、行きつけの地中海料理のお店で友人とランチをした。
夜は、皮つきのまま大ぶりの輪切りにして蒸し煮しておいた大根と、
いろいろな野菜をしょうゆで煮込んで鍋仕立てにした。
おかず的な鍋なので、赤唐辛子の輪切りとしょうがの薄切りを入れて
味にアクセントをつけ、ごはんがすすむようにまとめた。


1月23日(月) くもりのち雨のち雪

20120123.jpg[夜]
・知床産エゾバフンウニの丼
・大根とおぼろ豆腐の味噌汁
・すっぱいたくあん、すっぱい白菜漬け

お昼に目黒で妹と待ち合わせてランチを食べ、明日の撮影の買い物と準備をした。
夜は、北海道から予約していた最高級のエゾバフンウニが届いたので、
たっぷりのせて丼にした。
めったに食べないけど、ウニは基本的に大好き。
濃厚で甘く、とろけるようなおいしさは、年に一度のぜいたく。
旬の極上のものをほんの少し食べると、
「もう食べなくてもいい」と思うほど舌も心も満たされる。
ぜいたくなごちそうは、祭りと同じで旬に一度食べれば充分。
今後1年食べようとは思わないので、かえって経済的だ。

今日は午後から雨が降り出し、夜9時くらいから雪に変わり、
あっという間に4cmから5cm積もって美しい雪景色に。
真っ白な神聖な雪が、街中の毒を結晶化してデトックスして
くれているような気がする。


1月24日(火) 晴れ

20120124.jpg[夜]
学芸大学の「山もと」にて
・九条ネギと焼き油揚げの和えもの
・旬菜の炊き合わせ
・玉子豆腐のズワイガニあんかけ
・北海道産山わさびごはん
20120124_1.jpg+純米酒の燗酒

昨日降った雪が凍ってアイスリンクのような状態なので、
自転車を引きながら歩いてお店へ向かった。
今日は、雑誌の特集ページの撮影。
20120124_2.jpgテーマは「春野菜をたっぷり使った小学生向けのお弁当とお父さん向けのお弁当」。
春野菜のミニ春巻き、春キャベツといちごのサラダ、新にんじんのカレー風味グラッセ、
新筍としいたけの唐揚げ風、菜の花とタラの芽の生姜風味ごま和え、
グリーンピース100%コロッケなど全部で12品作って、お弁当箱に詰めた。
春野菜は香りや甘みがあり、冷めてもおいしく色も形も美しいので、
お弁当に好適な素材が多い。

私も『菜菜ランチ』というお弁当の本を出しているが、
お弁当のおかずは常備菜やパーティ料理にも使えるので、
レパートリーを増やすと楽しい。

今日のお昼は「ノルド」で、晩ごはんは学芸大学の「山もと」でお酒を飲みながら……。


1月25日(水) 晴れ
20120125.jpg[昼]
「ノルド」にて
・生野菜のサラダ、枝豆チーズ、
 ポテトサラダ添え
・キャベツと牡蠣のスパゲッティ
+ソイラテ

20120125_1.jpg[夜]
居酒屋にて
・自家製かぶら寿司
・野菜蒸し、ポン酢
・自家製燻製
・自家製がんも
+麦焼酎のお湯割り

朝は、昨日撮影したお弁当の残りをアレンジして、
久しぶりに息子にお弁当を作った。
ちょっと大きめの曲げわっぱのお弁当箱を買ったので、使いたくなったのだ。

20120125_2.jpg中身は
・ミニ春巻き
・じゃがいものピリ辛煮
・ひじきと絹さやのペペロンチーノ
・いちごとキャベツのサラダ
・3分づきごはん、にんじんそぼろのせ

そして午後からは「大学生のための苦手野菜克服メニュー」の撮影。
帝京大学が出している学生向けライフスタイルマガジンの企画。
苦手野菜として、大根、ピーマン、トマト、セロリの4品が挙げられていたので
それぞれ「大根カツ」「ピーマンの蒲焼」「トマトの韓国風マリネ」
「セロリの中華風八角煮」を作った。
そもそも、私自身も野菜が苦手だったので、野菜の味をごまかす術は得意中の得意。
下味をつけたり、じっくり加熱して野菜のくせをとばし、
香辛料をきかせて個性のはっきりした味つけをすると、
野菜の味をあまり感じることなくすんなり食べられる。

お昼はいつものように「ノルド」で、晩ごはんは最近開拓した居酒屋で飲み。


1月26日(木) 晴れ

20120126.jpg[夜]
・湯豆腐
・3分づきごはん
・自家製漬けもの

私のお店「仙」の仕込み日。
寒い日が続いて野菜が高騰しているが、「仙」では出始めのめずらしい山菜や根菜、
豆、乾物などをおもに使うのであまり影響はない。
そもそも日本では、冬は基本的に畑はお休み。
家庭でも根菜、海藻、豆、乾物、野草など冬の食材を食べる方が、
体にも地球にも負担がないと思う。
トマト、キャベツ、レタス、きゅうり、トマト……と年中同じような野菜を
供給し続け、買い続けること自体に問題があるような気がする。
今日は山菜は昆布締めにし、ほかに豆を煮たり、野菜の下ゆでをしたり、
飛龍頭を作ったりした。

晩ごはんは、湯豆腐用の豆腐を取り寄せたので、さっそく湯豆腐にしていただいた。
とろけるような甘みがあり、豆腐を食べるたびに「おいしいっ!」と叫んだ。
湯豆腐だけで、こんなに感激できるなんてありがたい。


1月27日(金) 晴れ

20120127.jpg[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ
・しらす入り和風スープスパゲッティ
+ソイラテ

20120127_1.jpg[夜]
自然食レストランにて
・豆乳鍋、胚芽米の雑炊
+生ビール

「仙」の営業日。
お店が始まる前におにぎりを食べ、閉店後に遅いランチ、
晩ごはんは、自然食レストランで1人分の豆乳鍋を友人とつまみながら軽く飲んだ。

毎日寒くて体が固くなっているので、最近朝晩ストレッチをしている。
体が温まり、胃腸の調子もよくなる気がする。


1月28日(土) 晴れ

20120128.jpg[夜]
葉山の「琢亭」にて
・前菜の盛り合わせ
(黒ごま豆腐、蒸しウニとせりの和えもの、
 自家製カラスミ、蒸しだこ、菜の花)
・新たけのこと白魚の生青海苔風味椀
20120128_1.jpg・お造り
(赤貝、さより、あおりイカ、スズキ)
・太刀魚の西京焼き、焼き野菜添え
・かぶと車エビの煮もの、西京味噌がけ
・あんこうと水菜の小鍋
・うるいの酢のもの
20120128_2.jpg・焼きおにぎり、香のもの、赤だし
+純米酒の燗酒

今日も「仙」の営業。
お店が終わってから逗子の知り合いの家へ1泊旅行。
晩ごはんは、ミシュラン1つ星をとった葉山の「琢亭」で
懐石料理をごちそうになった。
旬の極上の素材が繊細な感性でまとめられていて、
びっくりするくらいおいしかった。
さすがに星のついているレストランは格が違う。
食後は女ふたり、深夜までこたつでおしゃべりを楽しんだ。

[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 『菜菜おつまみ2』(すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ2』。

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投稿者 webmaster : 2012年01月31日 16:18