« 第30回 (10月30日 ― 11月5日) | TOPページへ | 第32回 (11月20日 ― 11月26日) »

2011年11月22日

第31回 (11月6日 ― 11月19日)

11月6日(日) くもり

20111106.jpg[昼]
・豆腐とごぼうのにゅうめん
・ごま豆腐
・雲南百薬草のおひたし

20111106_1.jpg[夜]
・里芋とこんにゃくとごぼうの酢醤油煮
・大根の味噌汁
・3分づきごはん
・すっぱいたくあん、自家製梅干し、
 しょうがのもろみ漬け
・海苔、塩、オリーブオイル


20111106_2.jpg時間と食材がある時は、常備菜を作る。
今日は、パスタをゆでるくらいの塩を入れて
ブロッコリーをゆでて、ゆでたてに塩をふって
塩味をつけた「塩ゆでブロッコリー」と、
先週の常備菜「きのこのオリーブオイル炒め煮」の残りとイタリア産乾燥栗、ミニトマトを使った赤ワイン煮込み(オレガノ風味)を作った。
こんなふうにシンプルな常備菜を、少しずつ作りこんだ料理に進化させていく。
乾燥栗の煮ものは、あまりの美味しさに絶句。ワインを開けたくなった。


11月7日(月) 晴れ

20111107.jpg[ブランチ]
・グリーンオリーブのミニバケット
・乾燥栗ときのこのオレガノ風味
 赤ワイン煮込み
・塩ゆでブロッコリー
・玄米コーヒー

20111107_1.jpg[夜]
・ぬめりとろろ丼
(もずく、長芋、菊の花、雲南百薬草)
・すっぱいたくあん
・炒め豆腐と生きくらげの味噌汁


20111107_2.jpg先週から再開した高校生の息子のお弁当。
今日はレンコンと豚ひき肉のハンバーグ、
チーズのせ焼き、塩ゆでブロッコリー、だし巻き卵

1日オフ。
散歩がてら焼きたてパンを買い、昨日作った常備菜とともに簡単なブランチにし、
ずっとレシピ原稿を書いていた。
晩ごはんは、消化によく、栄養豊富なぬめりもので丼を作って食べた。


11月8日(火) くもり

20111108.jpg[昼]
フランス料理店にて野菜のコース
・さくさくパイ
・リゾット、ミニシューのアミューズ
・天然のフランス茸と日本茸の煮込み
・12種類の野菜ときのこのエトフェ
20111108_1.jpg・甘鯛のポアレと旬の有機野菜
・温野菜のサラダ(にんじん、インゲン、
 紅芯大根、ブロッコリー、絹さや、
 芽キャベツ)
・ごぼうのタルト、ごぼうのアイスクリーム
・コーヒー

一時帰国しているアメリカ在住の知り合いと、駒沢大学にある
フレンチレストランで庭園を見ながらゆっくり野菜のコースを食べた。
たしかにこだわりのおいしい野菜が使われていたが、
すべて皮をむき、ゆでてから調理されているのが残念だった。
私なら野菜ごとに個性そのものを生かす調理法にし、生き生きと味わいたい。
ランチをしっかり食べたので、晩ごはんは抜き。


11月9日(水) くもり

20111109.jpg[昼]
横須賀美術館のレストランにて
・アジのマリネと生野菜の前菜
・サワラの自家製ツナとフレッシュ
 トマトと水菜のスパゲッティ
・フォカッチャ
20111109_1.jpg・ミルクプリン、チョコレートケーキ
+ビオワイン(白)、コーヒー

20111109_2.jpg[夜]
油揚げのきざみうどん


20111109_3.jpg今日の息子のお弁当は
焼き紅鮭、ほうれん草入り卵焼き、
じゃがいもとにんじんと絹さやと茸の煮もの、
菊の花のポン酢漬け

仕事がオフだったので、妹と観音崎まで出かけ、横須賀美術館のレストランで
海を見ながらビオワインを飲みつつ、パスタランチを食べた。
電車で1時間半も都心から離れると、ちょっとしたリゾート気分を味わえ、
心身がリフレッシュできる。
今日も、夜は簡単に済ませて胃腸を休ませた。


11月10日(木) くもり

20111110.jpg[夜]
・煮もの(大根、かぶ、ゆずがんも、
 白滝、菊の花、絹さや)
・焼き紅鮭、シークワーサー
・ブロッコリースプラウト
・すっぱいたくあん、自家製梅干し
・もずくの味噌汁(新味噌で)
・3分づきごはん

「仙」の仕込みの日。
いつものように近所のカフェ「ノルド」でランチを食べてから、
届いたばかりの野菜やキノコの料理をした。
今週いらっしゃる常連さんのため、めずらしい天然キノコ「黒皮茸」
を使った料理を作った。これは松茸に並ぶほど希少価値の高いキノコで、
うまみが強く、少しほろ苦い味がして、キノコ通にはたまらない。
めったに手に入らないが、運よく長野の知り合いに分けてもらった。

20111110_1.jpg夜、鳥取から今年できたての味噌が届いた。
母が畑で育てた大豆と「カンホアの塩」(私の愛用の塩)で手作りしているもの。母は麹をたくさん入れて作るので、甘い味に仕上がっている。
私は体作りの基本となる米と味噌と梅干しは、お店では購入せず、
実家から送られてくるものを食べている。
子供の頃からずっと、生まれた土地のものを食べていると、
体と心の芯が安定するような気がする。
晩ごはんは新味噌でもずくの味噌汁を作り、
常備菜にとたっぷり作った煮ものを食べた。


11月11日(金) 雨

20111111.jpg[夜]
・鳥取産新米の塩にぎり(3分づき)
・かぶの葉と大根の葉の塩漬け
・すっぱいたくあん
+玄米コーヒー


20111111_1.jpg今日の息子のお弁当は
赤ピーマンと卵としいたけのチャーハン、
ゆでブロッコリー、大根とかぶとゆずがんもの煮もの、
黒豚のハーブ塩焼き、生野菜(ブロッコリースプラウト、
トマト、レタス)、柿

20111111_2.jpg「仙」の営業日。
お店で使った大根とかぶの葉が、とてもみずみずしくおいしそうだったので、ざく切りにし、塩と唐辛子を混ぜ合わせて漬けた。

家で使っているセラミックの漬けもの器は、
6年ほど前に通信販売で買ったもので、
マイナス電子と遠赤外線を放出するタウマリン鉱石が使われていて、
短時間でおいしい漬けものを作ることができるという。
たしかに漬かりが早く、味もマイルドに仕上がるような気がする。
晩ごはんは、鳥取から届いた新米を炊いて塩だけでおにぎりにし、
できたばかりの漬けものを添えて食べた。
シンプルにごはんと漬けものがおいしいと、一番幸せな気持ちになれる。


11月12日(土) 晴れ

20111112.jpg[夜]
寿司屋「しお」にて
・生シラウオのみぞれ和え
・富山産白えびの刺身
・カワハギの刺身
20111112_1.jpg・セイコガニの卵と三つ葉の和えもの
・さんまの刺身のネギ海苔巻き
・牡蠣のさっと煮
・にぎり(赤貝、いくら、うに、車エビ、
 卵焼き、まぐろ、あなご、金目鯛…)
20111112_2.jpg+純米酒いろいろ

「仙」の営業日、そして、今日は私の誕生日!
お店の営業終了後に妹が誕生日のお祝いをしてくれるというので、
お昼ごはんを抜き、お気に入りのお寿司屋さん「しお」に行って、
旬のおいしいお魚のつまみと寿司を堪能した。
ここはにぎりのしゃりが小さいので、たくさん種類が食べられてうれしい。
食べもののおいしい季節に生まれたことに、心から感謝!
今週はごちそうを食べ過ぎたので、来週は摂生しなきゃ……。


11月13日(日) 晴れ時々くもり

20111113.jpg[夜]
・豆腐雑炊(少し)
・梅干し

昨日の夜からひどい頭痛で、吐き気もあって夕方まで寝ていた。
夜、ようやく豆腐で雑炊を作ったが、ほとんど食べられなかった。
やれやれ……。
明日は久しぶりのグルメ会なので、なんとか頭痛が治ってほしい。


11月14日(月) くもりのち晴れ

20111114.jpg中国料理店「聖兆」にて
・白子とオイスターソース
・金目鯛、紹興酒の酒粕ソース
・松川カレイの白湯スープ、
 ズワイガニ、菊の花、
20111114_1.jpg 紹興酒漬けのイクラ
・車エビを紹興酒に漬けてゆでたもの
 えび味噌とニラ花醤のソース
・平貝と大豆のバジル炒め
・シャコと舞茸の天ぷら、紹興酒のソース
20111114_2.jpg・松川カレイのビネガー蒸し
・牡蠣チャーハン
・マルメロのキンモクセイシロップ煮
+中国茶


20111114_3.jpg今日の息子のお弁当は
うなぎのせごはん、レンコンと赤ピーマンの煮もの、
だし巻き卵、ブロッコリーと生野菜のサラダ、
無農薬みかん、りんご

お昼ごろには頭痛もやわらぎ、グルメ仲間との食事会で、
蒲田にある中国料理店「聖兆」のランチコースをいただいた。
ここは、新感覚の創作中華で有名なお店。
最高の食材を使い、ていねいかつ繊細に仕上げられた素晴らしい料理だった。
昼間ちょっと無理して食べたので、晩ごはんは抜いて梅醤番茶だけにした。
11月は誕生日もあり、ごちそうを食べる機会が多いので体調管理が大変だ。


11月15日(火) くもりのち晴れ

20111115.jpg[朝]
米グルト

20111115_1.jpg[夜]
・塩鍋(鱈、豆腐、
 しいたけ、ブロッコリー、
 白滝、白菜)
・3分づきごはん
 すっぱいたくあん


20111115_2.jpg今日の息子のお弁当は
卵そぼろごはん、里芋と地鶏の煮もの、
赤ピーマンのグリル、春菊とのりの和えもの、
ブロッコリースプラウト、りんご

頭痛&ごちそうの食べ過ぎ&息子の公演前のため遅寝+早起きの睡眠不足で、
体調をくずし気味。胃腸を整えるために朝はお米のヨーグルトを飲んでいる。
これは、甘酒をもっと発酵させて酸っぱくした植物性乳酸菌飲料で、
ブドウ糖、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素を含み、
「飲む点滴」「総合ビタミンサプリメント」と言われるくらい体によいという。

お昼に妹と「ノルド」でランチを食べたあと、明日からの料理教室の準備をした。
夜は、息子に作った塩鍋を少しだけ食べ、
1時半くらいまで息子の舞台衣装を縫っていた。


11月16日(水) 晴れ

20111116.jpg[夜]
オーガニックレストランにて
・ひじきとひよこ豆のサラダ、
 根菜マリネ、小松菜ときのこの煮びたし
・胚芽米のとろろごはん
・味噌汁
+オーガニックホットワイン

今日から料理教室。
今月のテーマは「ワインにあう、さつまいものおつまみ」
おかずとしてもおつまみとしても敬遠されがちなさつまいもを、
どうやって「おつまみ化」するか。ポイントを話しながら以下の5品を作った。
・焼きいもの味噌ペースト
・さつまいものローズマリー&粒マスタードマリネ
・さつまいもとしいたけのごま焼き
・さつまいもと冷凍きのことドライトマトの赤ワイン煮
・さつまいもと菊の花の酢醤油煮

20111116_1.jpg

一番好評だったのは、焼きいもの味噌ペースト。
1時間かけて皮付きのさつまいもを焼いて甘みとこくを引き出し、
皮の香ばしさもプラスするために皮ごとフードプロセッサーにかけ、
オリーブオイル、麦味噌、ディルなどを加えてペーストにしたもの。
さつまいもは、
【じゃがいもに、甘み調味料(みりんなど)で味をととのえたもの】
と考えれば、あとは塩、醤油、味噌などの調味料と香辛料やハーブを加え、
そこにうまみやこくを出す素材やだしをプラスすることで
いろいろなおかずに応用しやすい。
とくにディルとローズマリーがおすすめだ。
また、酢やかんきつ類を加えて調理すると、皮の色が鮮やかに、
またさっぱりとした仕上がりになり、さつまいも嫌いの人にも食べやすくなる。


11月17日(木) 晴れ

20111117.jpg[夜]
オーガニックレストランにて
・オーガニックプルーン、
 チーズ、地鶏の燻製
・胚芽米のとろろごはん
・味噌汁
+ボジョレーヌーボー(オーガニック)


20111117_1.jpg今日の息子の弁当は
青海苔の卵焼き、もって菊のポン酢浸し、
さつまいもとしいたけのたたき焼き、
ブロッコリーの塩ゆで、
黒豚とじゃがいものハーブグリル

料理教室2日目。
ランチには「ノルド」で。北海道仙鳳趾(せんぼうし)産の濃厚な生牡蠣が
今年最後だというので追加オーダーし、ビオワインとともに味わった。
夜は、ボジョレーヌーボー解禁日ということで、自然食レストランで
オーガニックのものをいただく。
締めは、今日も消化のよい、胚芽米ご飯のとろろごはんとお味噌汁。


11月18日(金) くもりのち晴れ

20111118.jpg[昼]
「ノルド」にて
・えぞばふんウニ定食
(生野菜のサラダ、冷奴、味噌汁、
 漬けもの)
+ソイラテ

20111118_1.jpg[夜]
・にんじんと生しいたけのコチュジャン煮
・塩ゆでブロッコリー
・アジの酢締めと青じそ、
 ブロッコリースプラウト
・白菜と豆腐の汁
・海藻ごはん、すっぱいたくあん


20111118_2.jpg今日の息子のお弁当は
海藻とベーコンと卵のチャーハン、
にんじんとしいたけのコチュジャン煮、
ほうれん草のおひたし、
黒豚の照り焼き、生野菜、柿

20111118_3.jpg料理教室3日目。
朝、息子のお弁当を作るついでに、にんじんと生シイタケを蒸し煮にしてからコチュジャン、醤油、塩を入れて煮詰めた常備菜を作った。

蒸し煮でにんじんの味を引き出しているので、冷めて味がしみるほどにおいしくなる。
昨晩、塩をしておいた刺身用のアジは、朝、米酢に漬けて酢締めにした。
ランチは「ノルド」で、特別入荷のえぞばんふんウニのてんこ盛りを食べ、
晩ごはんは常備菜にごはんと汁物をプラスして食べた。


11月19日(土) 雨

20111119.jpg[昼]
和食店「きよみず」にて
・前菜(むかご、ブロッコリー、
 青菜の煮びたし、ほうぼうの卵、
 ノンオイルポテトサラダ)
・お造り(ほうぼう、アオリイカ)
20111119_1.jpg・海老芋と白子と青菜の椀もの
・鯛のグリル、豆乳のグラタン
 仕立て、いくらのせ
・栗ごはん、ほうぼうのあら汁、
 昆布の山椒煮
・ほうじ茶のアイスクリーム、凍み柿
+純米酒

20111119_2.jpg[夜]
・「わら納豆ふくふく」と大根葉漬けの丼
・天然岩のりの赤だし
・すっぱいたくあん、自家製梅干し

料理教室最終日。
お昼ごはんは、無農薬米、無農薬野菜、天然の地魚など素材にこだわった
近所の和食屋さんで妹とランチコース。バスに乗っている時に偶然見つけたのだが、
こういうお店が近くにあるとはうれしい。
晩ごはんは納豆丼。「わら納豆ふくふく」は、無農薬大豆とわらに自生している
20111119_3.jpg天然の納豆菌で作られた本物の納豆で、今回はインターネットで取り寄せた。くせが少なくこくがあってとてもおいしいうえ、強力な納豆菌パワーで体調改善にも役立つ。
息子には、たっぷり野菜を入れてカレー鍋を作った。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。

柴田書店Topページへ

投稿者 webmaster : 2011年11月22日 13:09