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2012年03月28日

『わたしはゼッタイに負けない!!』

15328.jpg福島原発事故から150日、復活した元気な旅館の物語
『わたしはゼッタイに負けない!!』
著者:石橋孝子
発行年月:2012年3月30日
判型:四六 頁数:176頁


本には、たったひとつ、
メッセージが織り込まれてあればいいわけだ。

本書の書名を固定する経緯で、
著者から“ゼッタイに”を絶対に入れてほしい、とかなり強い要請があった。
著者が訴えたかったものは、この一点に集約されるだろう。

放射能禍の福島に限らず、被災地で必要とされているものは何か? なのだ。
何があっても……、不屈の闘志で……というのは、
いまを生きるのに忙しすぎるあまり、効率・合理性に偏った結果、
忘れつつある感覚・概念かもしれない。

政策、モノ、カネ、システムなどより重要なのは、
“ゼッタイに”復活してみせるという意志だ。
これを著者は『奇跡への挑戦』として説くのである。

3.11以降、見えなかった(見ようとしなかった)ものが、
図らずも露呈した。
分野を問わず、否応もなく意識の変革が求められている。

本書の行間に読めるのは、
著者が言うところのリセット論だが、それは特別なことではなく、
人が人の言葉で語る、ごくごく単純明快な話なのだ。

決して重いテーマではないんだ。


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投稿者 webmaster : 2012年03月28日 16:16