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2010年08月20日

“料理人の創造力に火をつける一冊” 担当編集者より♪

006080.jpg『魚介のフランス料理』
柴田書店編
発行年月:2010年8月23日
判型:B5 頁数:270頁


社内に既刊本をおさめた本棚があります。
わたしたち編集者は調べものをするため、
より多くの知識を身につけるためにたびたび棚の前に立つわけです。



あるとき、棚の前でふと気がつきました。
フランス料理の本はこんなにたくさんあるのに
「魚介」をテーマにしたものがないではないか!
そこで生まれたのが、本書の企画です。



魚介料理はどうしても定番の調理法に頼りがち。
オードヴルならば、軽い燻製やマリネ。
メインディッシュならば、白身魚のポワレにバターソース。
王道料理に王道料理のおいしさがあるのは確かですが、
魚介料理にはもっともっと可能性があるのではないだろうか?
アイディア豊富で確かな技術のある料理人さんの料理を集めれば、
面白いメニュー集が、きっとできる!


そう思って取材をお願いしたのが、この6人のシェフです(五十音順)。

荒井 昇シェフ(オマージュ・浅草)
岸本直人シェフ(ランベリー・表参道)
高山龍浩シェフ(トゥールモンド・大阪)
都志見セイジシェフ(ミラヴィル・神泉)※
長谷川 豊シェフ(エクロール・築地)
安尾秀明シェフ(コンヴィヴィアリテ・大阪)
※ 2010年秋にリニューアル、店名変更を予定



ほぼ1年にわたって旬の魚を追いかけ、
みなさんに約20品ずつご提案いただきました。
アミューズ、オードヴル、メインディッシュを網羅。
総収録レシピ数は、なんと123品!


どの料理もとても印象的なのですが、
ここですべてをお見せするわけにはいきませんので(当り前)、
おひとり1品ずつご紹介させていただきます。
立ち読み感覚でご覧ください。



 ◎荒井 昇シェフ

arai.jpg[オードヴル]

“瞬間スモークしたサーモンの温製
 半熟卵とキャビア レンズ豆の
 ラヴィゴットソースを添えて”



分厚く切ったサーモンを瞬間燻製。

食べごたえ充分でほんのり温かく
ねっとりとした食感がたまりません。



 ◎岸本直人シェフ

kishimoto.jpg [メインディッシュ]

“佐島産小甘鯛の炭火焼き 200gの世界”



小さな甘鯛の繊細なうろこの食感は、
何にもたとえようがありません。

たぐいまれなその食感を生み出すテクニックに
注目。



 ◎高山龍浩シェフ

takayama.jpg [メインディッシュ]

“黒米のリゾットを詰めたウナギのソテー
 赤ワインソース”



うなぎといえば、日本では鰻丼、
フランスでは赤ワイン煮。

これは、双方を融合させた
「マトロート風鰻丼」(高山シェフ)。



 ◎都志見セイジシェフ

toshimi.jpg [メインディッシュ]

“太刀魚と茄子、フォワグラのコンフィ”



フォワグラの脂でたちうおとなすを
コンフィするようにじっくり焼いたもの。

油を吸いやすいたちうおとなすが、
フォワグラの旨みをじっくりと含みます。



 ◎長谷川 豊シェフ

hasegawa.jpg [メインディッシュ]

“ハタハタのポシェ ソースゲヴュルツトラミネール”



日本の郷土料理のイメージが強いはたはたを
フランス料理の皿に。

上品な白身が香りのよい白ワインソースと
抜群の相性。



 ◎安尾秀明シェフ

yasuo.jpg [アミューズ]

“アンコウのフロマージュ・ド・テット”



あんこうの皮を煮凝らせて
フロマージュ・ド・テット仕立てに。

形、発想、ネーミングともに実にユニーク。



どうですか。どの料理もおいしそうで斬新でしょう?
料理人のみなさま方のインスピレーションに、
ぼわっと火をつけること間違いありません!
魚介のフランス料理の大いなる可能性を感じさせる一冊に仕上がったと思います。

これだけアイディアフルな料理を123品も収録。
ずっしり重い270ページのフランス料理本で3360円はお値打ちです(笑)!
イタリア料理人、日本料理人のみなさまにもヒントになる料理が満載。
料理人を志す学生のみなさんにもお手にとっていただければ幸いです!

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投稿者 webmaster : 2010年08月20日 12:37