月刊食堂21年4月号
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に直営6店、フランチャイズ(FC)10店を出店する計画を立てている。また、新事業として力を入れるのがすた丼のデリバリー事業。20年12月にすた丼初のテイクアウトとデリバリーの専門店を東京・青砥にオープンし、初月に月商950万円を売り上げた。さらに21年2月には東京・練馬に同じタイプの2号店を出店して月商1100万円ペースの売上げをマーク。すでに3号店のオープンが決まっているが、テイクアウトとデリバリー専門店のFCモデルを構築し、年内には加盟募集をスタートしたい。2021年3月に東京・武蔵境の商業施設内にプリンのテイクアウト専門店を出店。これとは別に、宮城・仙台で焼とり業態『いただきコッコちゃん』のテイクアウト専門店も運営しており、これら物販部門を強化することで外食部門に次ぐひとつの収益の柱を確立したい。また、20年2月から11月にかけ、生パスタ専門店『麦と卵』3店を相次いで出店。食事主体の業態のため、コロナ禍でも売上げが比較的堅調だったという実績を踏まえ、出店を加速していきたい。麦と卵では券売機を導入したが、こうした省人化、オートメーション化の流れも強めていきたいと考えている。2020年7月に『(M)isostand』を京都・烏丸御池にオープンしたが、昼飲み営業も同時にスタートし、好評を得ている。このまま昼飲み営業が定着すれば営業時間を前倒しし、スタッフがより健全な生活を送れる営業体制に移行する策も考えられる。また、コロナ禍で古くからの常連客が昼飲みやテイクアウトを利用したり、通販を頻繁に利用してくださるなど、ファンに支えられていることを実感できた。今後は新規客をとりにいくよりも、常連のお客さまの多数がフォローしてくださっているSNSの情報発信に力を入れたり、接客力を磨くなどのアプローチで顧客をより大事にしていきたい。2021年は『大衆ジンギスカン酒場 ラムちゃん』の出店に重心をシフトする。また、『おでんトさかな にのや』に続く新業態を開発し、不振店を業態転換していきたい。新事業として20年10月に千葉・本八幡とおおたかの森にカフェにコワーキングスペース機能を付帯した『Remo Cafe』をオープンした。利用者数は順調に伸びているが、フードとドリンクの売上げが想定を下回るなどの課題も見えてきた。これらを解決し、新たな事業の柱に育てたい。79客レベルアップとエンゲージメント向上を目的としており、ミーティングは『ロジックブレイン』という教育カリキュラムの研修を受講したマネジャーや店長が担当する。PAに成長意識を持たせることでサービスの品質アップにつなげていきたい。2021年は『引き算の年』と位置づけている。無駄なコストの削減などに引き続き取り組んでいくつもりだ。これと並行して、固定客だった層の離反が起きてしまっていることも課題としてあるため、初心に帰って新規客取込みのためのPRに取り組んでいく。その一環として、各店の近隣住民との信頼づくりなどの活動に努めたい。2020年4月以降に『コアなファンづくり』のための施策を次々と打った。20年9月にリリースした『アホウどり』の自社アプリもその取組みのひとつ。メイン機能は来店スタンプで、10回の来店で課長、45回の来店で社長といった形で来店回数に合わせて昇進し、役職に合わせた特典を付与するサービスだ。21年2月末でアプリ登録者数は約1000人。21年はアプリ内に来店回数をランキングで表示機能をつけるなど、新しい機能を付与していく。2021年4月に餃子と点心を看板商品に据えた居酒屋をオープンする。客単価は3800~4000円ほどに着地させる構想だ。『無化調』を謳い、いまトレンドの『ネオ中華酒場』とは一線を画する店づくりを思案中で、その後、業態は未定だがGW明けにもう1店出店する計画だ。ここまでの3年間を先行投資のフェーズと位置づけ、攻めの姿勢を貫いてきたが、投資はこの出店をもってストップ。その先しばらくは回収に走る考えだ。2021年は『伝説のすた丼屋(すた丼)』を主体いまある直営店運営、フランチャイズ(FC)展開、卸売り、通販の4つの事業をより堅固なものにしていきたい。とくに2021年2月時点で30店を数える『100時間カレー』のイートイン型店を直営、FC合わせて200店まで引き上げたい。また、2021年3月より『ミニストップ』でカレー弁当を販売するが、これは利益獲得よりも、宣伝効果を期待する側面のほうが大きい。コンビニエンスストアの販売網を活用した販促にもさらに力を入れていきたい。描いている戦略は主に4つあり、ひとつは1都4県に11店を展開するカフェ業態『メレンゲ』の出店をフランチャイズを主体に加速すること。次に2019年11月に東京・千駄ヶ谷の三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア内にオープンした『RISTORANTE &BAR E'VOLTA』が好調のため、さらなるオペレーション向上に注力すると同時にホテルレストラン事業を拡大していくこと。さらにもうひとつは目的客をキャッチしやすく、売上げの回復が早かった鉄板焼きやイタリアンなどの専門店業態を収益の軸として伸ばしていくこと。そして最後に20年6月に着手したECサイトのリリースと運用。EC事業は5年間で売上げ20億円をめざしている。2020年9月に福岡・西新に出店した当社初のカレー専門店『米とカレー』で外部デザイナーを登用したが、狙いは当社がめざすデザインの方向性をスタッフに示すこと。今後は既存店のデザインを見直していく方針で、メニューブックから内外装デザインまで順次変えていく計画だ。コロナ禍で集客がままならない時期にハード面をレベルアップし、コロナ収束後の早期回復につなげたい。また、外部デザイナーから刺激を受けることで当社デザイン部門のレベルアップを図る狙いもある。さらに、21年1月に店長とパート・アルバイト(PA)の『1on1ミーティング』をスタートした。PAの接㈱イーストン川西 彰取締役営業本部長自己採点▶▶P26㈱五十家コーポレーション五十棲新也社長自己採点▶▶P27㈱一家ダイニングプロジェクト武長太郎社長自己採点▶▶P27本誌22~78頁の特集企画では、外食111社のトップと経営層の方々にこの₁年の取組みの自己採点、失敗と成功の要因分析を語っていただいた。本稿ではふたたび111人にご登場いただき、各社がいまトライしていること、これから乗り出すビジネス構想などの談話を特集の巻末付記として一挙に掲載する。AFURI㈱笹島和人企画開発部長自己採点▶▶P24㈱アホウプロジェクト泉川武士社長自己採点▶▶P25㈱アンドセイス梶原 剛社長自己採点▶▶P25㈱アントワークス早川 淳社長自己採点▶▶P26㈱アークス米田周平社長自己採点▶▶P22㈱RYコーポレーション横山藤雄社長自己採点▶▶P23アトモスダイニング㈱山口 洋社長自己採点▶▶P24これからやりたいこといまトライしていること111社の次の打ち手巻末巻末付記付記

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