そばうどん2019
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[広島・廿日市]師匠・高橋氏のそばでもっとも長く修業した若手。広島の地で「達磨」を背負って立つ「みやじま達磨」田中邦男たなかくにお本特集のために翁達磨一門の若手数名に下取材をしたところ、必ず話題に上ったのが田中邦男氏(45歳)だ。いわく、「修業歴、“製粉隊長”歴ともに歴代最長なのに45歳という若さ」、「先輩を含め仲間から慕われている」、「旦那さん(高橋邦弘氏)も何かあるとまず連絡していた」と。製粉隊長とは一門内の言葉で、つまり番頭のこと。原料の管理や配合、製粉関連を仕切る。2001年に高橋氏が山梨・長坂(現・北杜市)から広島・豊平町(現・北広島町)に移ってから増えた出張そば会やイベントの段取りをすべて担う。また、弟子たちの采配もとる。それが製粉隊長だ。「旦那さんはとにかく細かいことを言わないんです。まれに石臼の挽き具合がおかしかったり味が薄いと指摘がありましたが」(田中氏)田中氏が製粉隊長だったのは、17年間の修業期間のうち、「達磨雪花たなか くにお1974年1999年2001年2015年高橋氏の下での修業暦は山梨2年、広島15年。高橋氏を実質的に支えてきたといえる。「達磨」の屋号を掲げているのは、一門でも「富山 達磨」(富山市)と「みやじま 達磨」のみ。東京都町田市生まれ高橋邦弘氏の「翁」(山梨・長坂)入門高橋氏の移転に伴い、「達磨 雪花山房」(広島・豊平町)に移る「みやじま 達磨」開業019「みやじま 達磨」田中邦男   

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