Pâtissier
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《30個分》グラニュー糖…120g水…50g卵白…60gコンフィチュール・カシス…80gスミレの香料 (デルスール「バイオレットアロマ」)…約10滴《60個分》◎クレーム・パティシエール…でき上がりより500g 牛乳…1L バニラビーンズ*…1本 卵黄…200g グラニュー糖…250g コーンスターチ…80gクレーム・シャンティイ…100g* サヤから種を出す。サヤも使う。《1個分》カシス(冷凍・ホール)…適量イチゴ*1…約3個デコレーション用の粉糖…適量スミレの花の砂糖漬け*2…適量*1 ヘタを切り落とし、縦半分に切る。*2 軽くきざむ。  菓子を食べ進めるなかでの風味の変化も生まれる。「ひと口めとふた口めがまったく同じだったら、途中で飽きてしまうこともあります。食べ進めるにつれてどんどんき抜かれた構成から生まれる風味の変化と調和に、川村さんの感性と独創性が反映されている。 「おいしいお菓子には香りがある」と話す「アテスウェイ」の川村英樹さん。香りへの意識は高く、菓子をつくりながら味をみるだけ 「工業的なお菓子は食べた瞬間に香りが消えてしまうことも多いと思いますが、手仕事で気を配りの余韻が長く続きます。まずは主要素を加えていくのが、僕の菓子に対するアプローチです」 「タルト・オー・フレーズ・エ・カは軽やかさを出すため、土台をパム・フランに変えた。そして、主役酸味と香りが、フランボワーズほど強く際立つことなく、そっと寄り添いながらイチゴの風味を力強く引き立たせる。「日本ではあまりなじみがないかでなく、香りを嗅ぎ、その香りをどうしたら菓子に閉じ込められるかを考えていくという。ながらつくられたお菓子は、香り役となる素材の風味を明確に感じさせることが大事。それを引き立たせ、膨らませるために、スパイスや花、アルコールといった香りのシス・ヴィオレ」の発想は、ベーシックなイチゴのタルトから。まずート・シュクレとクレーム・ダマンドから、パート・ブリゼとクレーとなるイチゴの風味をサポートするべく、カシスをプラス。カシスのそのカシスの香りを膨らませて長く持続させ、風味に個性をもたらすのがスミレのエッセンスだ。もしれませんが、スミレとカシスはフランスでは定番の組合せ。香りに共通点を感じられ、フローラルでありながら落ち着きのあるスミレの香りが、カシスとうまく融合しつつ華やかさと豊かな余韻を与えます。ブルーベリーやブラックベリーも合いますね」。また、香りの要素を加えれば、おいしくなるような構成が理想的です」と川村さん。考察を深め、磨39《つくりやすい分量》強力粉(日清製粉「スーパーカメリヤ」)…112g薄力粉(日清製粉「バイオレット」)…112g 海塩(ゲランド産)…5gグラニュー糖…7gバター*…250g氷水…55g* 約1.5㎝角に切って冷やす。《つくりやすい分量》牛乳…180g生クリーム(乳脂肪分35%)…760gバニラビーンズ*…1本卵黄…100g卵白…70gグラニュー糖…210gコーンスターチ…80g* サヤから種を出す。サヤも使う。《つくりやすい分量》カシスのピュレ(シコリ社)…250gグラニュー糖*…200gLMペクチン*…6gレモン果汁…1/4個分《つくりやすい分量》生クリーム(乳脂肪分45%)…500g生クリーム(乳脂肪分35%)…500gグラニュー糖…80g* 混ぜ合わせる。1971年新潟県生まれ。東京プリンスホテルを経て、2000年に渡仏。グランドホテル・テルメスマリーンで修業後、帰国し、01年「アテスウェイ」のシェフに。現オーナーシェフ。国内外のコンクールでの受賞多数。ルレ・デセール会員。デルスール「バイオレットアロマ」でスミレの香りをふわりとまとわせ、スミレの花の砂糖漬けで見た目でも香りを主張した。クレーム・ディプロマット《つくりやすい分量》ナパージュ・ヌートル (ヴァローナ「アプソリュ・クリスタル」)…100gイチゴのピュレ(シコリ社)…35gイチゴの濃縮シロップ(ドーバー洋酒貿易 「グルマンディーズ・フレーズ」)…2gスミレの花の砂糖漬けクレーム・ディプロマットナパージュ・フレーズムラング・カシスナパージュ・フレーズイチゴクレーム・シャンティイコンフィチュール・カシスクレーム・フラン パート・ブリゼパート・ブリゼクレーム・フランコンフィチュール・カシスクレーム・シャンティイオーナーシェフ香りのポイントムラング・カシス組立て・仕上げ川村英樹さんスミレの香料&砂糖漬け材料

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