Bakery book vol.12
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プンした「ブーランジュリーコメット」。90オーナーシェフの小林健二さんはパリの人気店で約売り場にはハード系、クロワッサン、フォカッチャサンドなど、フランス仕込みのパンが約はハード系と並ぶ当店の柱の一つですが、品数を増やすと品質にぶれが出やすい。そのため、品数を絞り込んで提供しています」と小林さん。生地はすべてクロワッサン生地を使用し、スペシャリテの「ピスタチオのエスカルゴ」、季節のデニッシュ、シナモンロールを通年販売。売れ行きが伸びる秋口からはパン・オ・ショコラ、旬の素材でつくる「季節のエスカルゴ」なども販売している。デニッシュにクロワッサン生地を使用するのは「生地数を絞り、精度を高めるのが狙い」と小林さん。小麦粉は「フランス人が地元産を使うように、自分も国産小麦を使って日本の農家を応援したい」と北海道産を使用する。バターは焼成後も甘みが残るフランス産を使い、ハチミツを加えて旨みと保湿力を補強。フランスで一般的4つ な   一方、期間限定で提供する季節のデニ食感に仕上げている。「フランスでは、バターたっぷりのリッチな生地を浅めに焼いたヴィエノワズリーが主流ですが、日本人はパリパリとした食感が好み。そのためバターの配合は少なめにして、こうばしく色づくまで焼いています」(小林さん)。ッシュは、ルバーブやモモ、クリなど、そのときどきの旬の素材を使い、彩りよく食べやすい味、デザインに。この夏はさっぱりとしたレモンクリームが主役の「リモナード」を発売し、人気を呼んでいる。2016年7月、東京・赤羽橋にオー6年腕を磨いた経験のもち主。並ぶ。「ヴィエノワズリー折り×3つ折りでざっくりとした東京メトロ麻布十番駅から徒歩約6分。木造2階建ての店舗は鮮やかなブルーのファサードが目印。約3.5坪の売り場では妻のさやかさんが接客を担当。ハード系、ヴィエノワズリーなど約20品のパンが平台と棚に並ぶ。ピスタチオのエスカルゴ修業先のパリ「デュ・パン・エ・デジデ」の人気商品を日本人の好む甘さ、食感にアレンジ。国産小麦粉で仕込んだクロワッサン生地に甘さ控えめのピスタチオクリームを合わせ、ザクザクとした食感のなかにキャラメルのようなこくを感じる1品に。(330円)タルト、デニッシュと折り込み生地のバリエーション0320品取材・文/諸隈のぞみ 撮影/三佐和隆士フランスの味を日本人好みにアレンジブーランジュリー コメットBoulangerie Comète東京都港区三田1-6-6 ☎03-6435-1534定休日/日・月曜https://www.facebook.com/boulangeriecomete/アイテム数を絞り込み、めざす味わい、食感のヴィエノワズリーを提供

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