パンづくりのメカニズムとアルゴリズム
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ストレート法の基本的製造工程生地ミキシング生地発酵分割・丸め発酵(ベンチタイム)成 形最終発酵(ファイナルプルーフ)焼 成中種法の基本的製造工程生地発酵中種ミキシングパンチ生地発酵生地ミキシング分割・丸め(フロアタイム)(フロアタイム)中種発酵生地発酵発酵(ベンチタイム)成 形最終発酵(ファイナルプルーフ)焼 成製法によって異なるパンづくりの工程 下の4つの図は、各製法の工程表である。四角で囲んでいるのは作業名、丸で囲んで網掛けしているのは生地発酵並びにその慣用名となっている。作業とは生地分割・丸め・成形などを指し、基本的にパンチ(ガス抜き)を行った後に、それぞれの生地に適度な緊張を持たすことである。その際、特に生地表面の状態が適度な湿感と滑らかな状態を保つことに留意する。生地表面に荒れや損傷が見られると、のちに発酵障害の遠因になることがあるので注意する。 ストレート法の場合、もちろんパンの種類にもよるが、パンが完成するまでの平均所要時間は早くて2~3時間、遅くて5~6時間を要する。ここで考えたいのはそれらの所要時間の割合である。ミキシングと焼成時間を割愛すると、作業時間:発酵時間=1:3~4程度となる。これを分析すると、パンづくりは生地発酵に少なくとも7~8割の時間を要し、実際の作業は2~3割程度ということ

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