パンづくりのメカニズムとアルゴリズム
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パン製法パン製法の分類発酵種法ストレート法中種生地種液種自家製パン種伝統的パン種常温短時間発酵低温長時間発酵多種多様なパン製法(Baking methods) 本来、「製法の選択」は、「目標とするパン」の個性や特徴を効率よく引き出すことを目的として、適正な製法を用いることである。各パン製法の長所・短所や利点・欠点を分析して、最も効果的な製法を選択するわけである。 例えば、バゲットを製造するのに、量販店やコンビニの棚に並んでいる食パン用の製法を用いるわけにはいかない。仮に転用したとして、焼き上がったパンは単なるフワフワの棒状のものになるだけである。残念ながら、クラストがパリッとした、噛み応えのある味わい深いクラムのバゲットからはほど遠いパンとなる。 それぞれのパンには、そのパンに合った製法の選択が必須となり、それを具現化するには、それなりの「経験と学習」が必要となるのは言うまでもない。また、通常は「〇〇製法」を単一で用いる場合が多いが、中には「〇〇製法」と「〇〇製法」を複合して用いる場合もある。しかし、それにはより高度な知識と理解力が必要となると考える。 パン製法は「ストレート法」と「発酵種法」の2つに大別できるが、それぞれから分枝した製法は多数存在し、古き昔より伝わる伝統的なものから、新たに開発された近代的なものまで極めて多種多様である。それらすべてをご紹介することはできないが、できる限り体系的にグループ分けしたものを図表化した。製法の選択

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