新・フードコーディネーター教本2021
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■テーブルコーディネートの組立て要素・三間(図9-1)人間時間空間豊かになることである。現在、テーブルコーディネートとテーブルセッティングという言葉が同義語的に使われているが、実際は少し違う。テーブルコーディネートは家の建築にたとえていえば、企画・設計にあたり、セッティングは施工にあたる。家もテ ーブルもどちらも居心地のよい空間づくりを目的としているから、企画・設計がしっかりしていない家は住みにくく、テーブルは座りにくいものになってしまう。また、施工がいい加減ならば、家は災害に弱く不安定であるし、テーブルは食事のしにくいものになる。どちらも基礎がしっかりしていなければ目的は達成できない。食べる人の年齢層によって食べ物の嗜好が違ってくるため、おのずとテーブルの雰囲気も違ってくる。熟年以上の場合は、視線を低くした「和」の趣きのほうが落ち着くであろうし、若者ならばカジュアルなテイストが好まれる。2191. 全体の組立て「人間」「時間」「空間」を「三間」(図9-1)と呼ぶ。まず、人間、時間、空間の3つの間を、6W3Hという全体の組立てのなかで考えてみる。(1)誰が食べるのか/Who第2節 テーブルコーディネートの基本的理論

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