羊料理
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焼く技術 その2骨付きの背ロース肉を、フライパンとオーブンで、やわらかく火入れするニュージーランド産のラム。脂の表面のみを薄くそぎ取って使う。草を食べ始めてからまだ間がたたない、脂の層が薄いものをチョイス。これは、イタリアでの修業時代に焼いていたアニェッロと呼ばれる仔羊に、肉質や脂ののりが近いため。技術指導/小池教之(オステリア・デッロ・スクード)アバラ骨の先端を包む膜と肉をきれいに掃除する店も多いが、あえて残し、膜で肉汁を守って焼く。アロゼの際には膜を残した骨の部分のみに油脂をかけ、肉には決してかけない。肉が露出している側面もフライパンにはあてず、オーブンに入れては弱火をつけた火口の上でやすませることを繰り返して火入れする。肉には直接熱源をあてず、間接的にやわらかく火入れすることで、しっとりと焼き上げる。42

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