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2011年10月13日

第26回 (10月2日 ― 10月8日)

10月2日(日) くもり

20111002.jpg[昼]
・小松菜と白しめじの塩糀煮びたし
・青菜と厚揚げとえのき茸の味噌汁
・海藻ごはん、むかごのせ
・すっぱいたくあん、自家製梅干し

20111002_1.jpg[夜]
・野菜の煮もの(赤ピーマン、いんげん、
 きのこ、にんじん、じゃがいも)
・春菊と菊の花としいたけの酢のもの
・しじみ汁
・京都のすぐき漬け
・3分づきご飯

1日オフ。
家事をして、うちでのんびり読書。
昼ごはんには、塩糀(こうじ)を使った煮びたしと海藻ごはんを、
晩ごはんは、野菜をじっくり蒸し煮にしてからしょうゆだけで仕上げる
煮ものを作った。だしを使わず、野菜の水分を凝縮するように作るので、
野菜が甘くておいしい。


10月3日(月) くもりのち晴れ

20111003.jpg[昼]
築地にて
・うなぎの白焼き
・赤だし
・ごはん、漬けもの

20111003_1.jpg[夜]
・精進にゅうめん

だし昆布や海草、きのこ、麩などの精進素材をまとめ買いに、
久しぶりに妹と築地に行った。
妹が「おいしいうなぎ屋さんがある」というので、そこでランチをし、
20111003_2.jpgお店に戻ってから近所のオーガニックカフェで
すぎな茶を飲んだ。
すぎな茶は、ホルモンのバランスをととのえ、
代謝をととのえてくれるという
女性にはうれしいお茶。
昼間ボリュームたっぷりだったので、
晩ごはんはしいたけと油揚げと三つ葉を
入れただけの精進にゅうめんで簡単にすませた。


10月4日(火)晴れ

20111004.jpgワインバーにて
・栗の渋皮揚げ
・ズッキーニのグリル
・クレソンのサラダ
・温野菜のピクルス
・自家製フォカッチャ
20111004_1.jpg+オーガニックワイン(白、赤)

「はなとやさい」(タキイ種苗株式会社)連載の撮影日。
毎回、家庭菜園の野菜をテーマにした料理を作っているが、
今回はやまいも、しょうが、さつまいもを使った料理を撮った。
・やまいもをすりおろして五目野菜加え、がんものように揚げたやまいもの五目揚げ
・しょうがをたっぷり入れた味噌そぼろ
・自家製ジンジャーエール
・黒コショウをきかせたさつまいものきんぴら
20111004_2.jpgやまいもの五目揚げは簡単でボリュームたっぷり、
メインディッシュにおすすめ。
自家製ジンジャーエールは、
しょうがの薄切りにひたひたのハチミツを注ぎ、
クローブ、シナモン、赤唐辛子を入れて
1週間くらい置いてベースを作る。
これからの風邪の季節には重宝しそうだ。

夜は友人とワインバーで飲んだ。
最近、オーガニックワインをグラスで飲めるところが増え、
野菜のつまみメニューも多くなっていてうれしい限りだ。


10月5日(水) 雨

20111005.jpg[昼]
地中海料理店にて
・白トウモロコシのムース、
 パプリカとなすと鰻のミルフィーユ
・地鶏と野菜のグリル、マスタードソース
・パン
+コーヒー

20111005_2.jpg[夜]
・きつねうどん
・生ゆば
・小松菜と白しめじの塩糀煮びたし
・3分づきご飯、しょうが味噌そぼろ

仕事がオフだったので、友人と行きつけの地中海料理のお店でランチ。
そして、肌寒い1日だったので、夜は温かいきつねうどんを作った。
私は甘く煮た油揚げは好きじゃないので、
昆布だしとしょうゆと塩で作ったつゆに、油揚げをそのまま切って入れるだけ。
ねぎは、長ねぎではなく、子供の頃からなじみのある青ねぎ(九条ねぎなど)
が一番よく合う気がする。
しょうが味噌そぼろは、昨日の撮影で作った残り。
しょうがを1個丸ごと使って作ったので、しょうがのパンチがきいていて
少量でご飯がすすむ。チャーハンや炒めものの調味料としても使えそうだ。


10月6日(木) くもりのち晴れ

20111006_1.jpg[夜]
そば店にて
・ごま豆腐
・煮もの
・野菜の天ぷら
・茶わん蒸し
・炊き込みご飯
・そば

20111006.jpg「仙」の仕込みの日。
地元の鳥取から天然のきのこがたくさん届いた。
天然ものは香りもよくおいしさは格別だが、
落ち葉や土がついていて、
虫食いも多く処理が大変だ。
私は生では洗わず、塩湯に直接入れて“ひと煮”してから、水にとり、洗っている。
その方が味や食感がよい気がする。
山で採れる小さな「しば栗」も届いた。
これは甘くておいしいのだけど親指くらいの小さな栗なので、皮をむくのが大変! 
2時間むき続けても、小さなボウルに1/3くらいの量がせいぜい。
なので家に持ち帰り、夜DVDを見ながらむいた。
むいた栗は1日天日に干して甘みを引き出してからから蒸し煮し、冷凍しておく。

昼ごはんは「ノルド」で、晩ごはんは友人とそば御膳をいただいた。


10月7日(金) 晴れ

20111007_1.jpg・塩味おでん(がんも、こんにゃく、大根)
・ベビーリーフ、しょうが味噌そぼろ
・青菜の味噌汁
・3分づきごはん
・京都のすぐき漬け

「仙」の営業日。
今日はグルメツアーの団体客で貸し切り。
前菜は
20111007.jpg・天然のきのこ「イグチ」の煮つけ
・春菊と柿と「イシカワ(白い独特の香りと
 苦みがあるきのこ)」のごま和え
・菊の花と生のきくらげの寒天寄せ、ポン酢
・いちじくの白味噌焼き

前菜以外にも、利平栗がメインの焼きものや丹波黒豆のかき揚げ、
あけびの天ぷらなど、秋の味覚が出揃った。
日本は四季折々さまざまな食材に恵まれ、本当に豊かだと思う。
舌の肥えたグルメツアーのお客さまも、大満足の様子だった。

晩ごはんは、昆布だしと純米酒と塩をベースにしたおでんを作り、
ベビーリーフには撮影の残りのしょうが味噌そぼろをのせて食べた。
私はしょうゆやみそ味のこってりとしたおでんよりも
関西風のあっさりとしたおでんが好きで、
最近はしょうゆも使わない塩だけのおでんが気に入っている。
あっさり系は野菜が本当においしいのだ。


10月8日(土) 晴れ

20111008.jpg[昼]
ノルドにて
・生野菜のサラダ、ラタトゥイユ、
 ポテトサラダの盛り合わせ
・たっぷり野菜のスパゲッティ
+ソイラテ

「仙」の営業日。
今日は、私の料理本を15冊も持っていて『菜菜おつまみ』『菜菜おつまみ?』も
もちろん買ったという、私の信者(!?)と思われるお客さまがいらした。
私の野菜料理を知ってから、野菜を料理するのも食べるのも楽しくなった、
といううれしいお言葉をいただいた。
読者のこういう言葉は、何よりの励みになる。感謝です。

今日の食事は、いつものように営業前におむすびを食べ、
仕事が終わってから16時ごろ「ノルド」でお昼ごはん。晩ごはんは抜いた。
料理を作りながら生の野菜をかじったり、調味料を試飲したり、
料理の途中でも味見をしたりと、仕事中に絶え間なく食べているので、
実際はものすごくたくさんの野菜を食べている。


[著者略歴]
カノウユミコ
鳥取県の専業農家に生まれる。生来の料理好き。高校生の頃から自然食に興味を持ち、ベジタリアン料理、精進料理を研究する。精進料理「菜懐石 仙」のオーナーシェフ。家庭でかんたんに楽しめるベジタリアン料理教室も主宰する。著書に 『菜菜ごはん』 『ますます菜菜ごはん』 『菜菜スイーツ』 『菜菜ランチ』 『菜菜おつまみ』 (すべて柴田書店)、『やさいのかみさま』(小学館)、『ベストヒット野菜料理』(講談社)ほか多数。最新刊は『菜菜おつまみ』。

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投稿者 webmaster : 2011年10月13日 10:29