月刊専門料理2018年7月号
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①コイをウロコ付きのまま三枚におろし、骨切りする。ウロコ側を上に向けて冷蔵庫で5時間乾燥させる。②太香ゴマ油をフライパンに薄く敷く。煙が上がるまで熱したら、①のウロコ側を下にして約1分間焼く。この時フライパンとウロコがしっかり密着するようにフライ返しなどで押しあてる。③②を火から下ろしてバットなどにあけ、氷水にあてて急冷する。④玉味噌(解説省略)に種を抜いて叩いた梅干、レモン果汁を加え混ぜてタレとする。⑤提供直前に太香ゴマ油を熱したフライパンで③の皮目をさっと加熱する。そぎ造りにし、オオバを敷いた皿に盛る。④を添える。①コイを三枚におろして皮を引き、骨切りをする。②①を焙じ茶に1時間浸ける。③味噌にトレハロースを加え、ミリンでのばした味噌床に②のコイを漬けて9時間ほどおく。④③を適宜の大きさに切って串を打ち、刷毛で太白ゴマ油を表面にぬって下火で香ばしく焼き上げる。⑤梶の葉を敷いた器に串を抜いた④を盛り、きざんだミョウガをのせてはじかみ(解説省略)を添える。ナガイモのワサビ漬け(解説省略)を一口大に切って添える。①コイ1尾を三枚におろして血合いの部分を取り除く。塩をふり、5分間ほど蒸す。身をほぐし、小骨をていねいに抜き取る。②①のほぐし身をボウルに移し、塩、ミリン、酒、砂糖を加えて湯煎にかけながら混ぜ合わせる。③②をハンドミキサーで撹拌し、ふんわりとさせる。④水、昆布、塩をふって焼いたコイの骨を鍋に合わせて静かに煮詰め、だしとする。⑤④、淡口醤油、酒、塩、きざみショウガと米を合わせて炊く。⑥⑤を茶碗に盛り、③を上にたっぷりとかける。甘辛く炊いた実ザンショウ(解説省略)と木ノ芽をのせる。作者の狙い作者の狙い作者の狙いコイの皮とウロコを食べてもらうための刺し身です。ウロコは揚げ焼きにしてパリパリの触感に仕上げ、身は生とし、玉味噌に梅干やレモン果汁を合わせたタレを添えています。コイの生臭みを消し、また淡白な風味を補うための仕立てを考案しました。コイの身を一度焙じ茶で洗ってから、味噌漬けにして半生になるまであぶり焼きにしています。タイの“でんぶ”に着想を得て、コイの身ででんぶを作りました。これをコイのだしで炊いたショウガご飯にのせて木ノ芽や実ザンショウのさわやかな香りを合わせています。調理/中村元計(相伝 京の味 なかむら)ご飯 鯉のでんぶ調理/髙橋拓児(木乃婦)鯉のお造り調理/石川輝宗(天㐂)鯉の田楽焼き

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