月刊食堂20年9月号
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2     社内SNSはヒエラルキーを崩せるリモート化の時代におけるコミュニケーションのありかたを考えることが本企画のテーマですが、『リモート8割対リアル2割』は田口さんの見解でもあるんですよね。リアルなコミュニケーションを否定するわけではありませんが、これまで対面でやってきたことのほとんどがSNSやオンライン会議ツールのようなウェブ上のコミュニケーションツールに置き換えることができると思っています。それぞれのツールに向き、不向きがありますが、この特性を理解すれば、本頁右に別掲した『カフェ・カンパニー流コミュニケーション仕分け表』のように、リモートに比重を置くこと全社本社店舗個人採用ができます御社では朝礼や業務報告といった全社向けの情報発信は社内SNS、会議や採用などはほぼウェブに置き換えられているそうですね。というと、外食業界にはコミュニケーションを阻む『2つの距離』があるからです。事業を全国展開していると本部と店舗が離れていることが多く、すぐに会えないという『物理的な距離』。そして、本部と店の勤務時間帯の違いによる『時間的な距離』。この2つの距離を埋めるためには、コミュニケーションをリモート化したほうがいい。移動が不要になりますし、SNSもそもそも、なぜリモート8割なのかウェブも情報のアーカイブ化が可能ですから、タイミングが合う時にいつでも確認することができます。2つの距離によって本部と店のコミュニケーションにどのような影響が生じるのでしょうか。トップの考えや会社のビジョンなどの情報格差が生まれてしまいます。また、本部や他店の状況がわからないため、スタッフの顔が見えず、帰属意識も薄まる。スタッフ同士がマインドを共有できないということは、同じベク「食を通じた多様なコミュニティの創造」を企業理念に掲げるカフェ・カンパニー㈱は、2019年から社内コミュニケーション改革に取り組みはじめた。経営陣からのメッセージや各事業部からの情報発信、業務日報の報告、プロジェクト会議、面接など社内で交わされるさまざまな対話を社内SNSを核としたリモートコミュニケーションに置き換えるというものだ。その改革を主導する田口弦矢取締役にリモート化を推進する理由を聞く。コミュニケーション一覧朝礼社員総会業務連絡報告情報共有称賛経営会議統括マネジャー会議プロジェクト会議他業務相談店内会議店長·本部間会議面談教育注意(叱る)説明会面接研修情報の理解度情報共有の即時性情報共有の範囲リアクションアーカイブ化話し手の温度感感情交流信頼構築時間的制約物理的制約WEBリモートTUNAGTUNAGWEBLINEリアルカフェ·カンパニー流 コミュニケーション仕分けリアル直接対面コミュニケーションの向き不向きLINE ミュニケーション論を聞く 割:リアル 割のワケ

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