そばうどん2019
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独立を果たした後も師匠の背中を追いかける山房」の開店後2年目ごろから15年の同店閉店までの約14年間。過去の弟子の中で最長という。「製粉隊長になったのもたまたま。そのときの流れなんですよ」若いだけでなく、屈託ないおおらかな性格もあり、一門の重鎮格の先輩たちからも親しまれているという。高橋氏の文句なしの懐刀、それが田中邦男なのだ。田中氏の開業は、15年4月に高橋氏が北広島町の店を閉じた直後の7月。場所は広島県廿日市市、海近くの新興住宅街だ。しかし、周囲は北広島町の店を田中氏が継ぐと思っていた。「実際に旦那さんから声をかけてもらいました。でも、あそこは旦那さんじゃないとできない場所。僕は僕で、一からスタートしようと思ったんです」とはいえ、地元テレビが高橋氏と田中氏の新旧・達磨を大きく報じ、開業直後の1週間は高橋氏が数日にわたってそばを打ったこともあり、世間は高橋氏の後継と受け止めた。そうして、「ざる」(800円)、「焼みそ」(250円)、「葉わさび」(3000205.4.3.2.1.1.2. 住居兼用の店はJR山陽本線の大野浦駅から歩いて15分ほど。廿日市市の新興住宅街にある。週末は3世代にまたがった家族客も多く訪れる。いちばん人気は「鴨せいろ」(1400円)。3. 小上がりのテーブルは、高橋氏の創業地である東京の店で使っていたものを譲り受けた。4. 店の裏には低温貯蔵庫と自家製粉の機器がある。5. 打ち場に置いてある電動石臼は「達磨 雪花山房」で使っていたもの。㈱國光社のJC-500SW(御影石)。ふるい機も同社製のSN-370。     

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