cafe-sweets vol.191
16/16

4123     1 収穫時期は6月〜9月と11月〜翌1月の年2回。さまざまな色のカカオが枝から直接なっていた。 2 カカオ豆は、とろりとした甘みの白い果肉(パルプ)に包まれている。 3 ヤシなどの高い木や葉の大きなバナナの木などと交ざってカカオの木も植えられている。 4 可憐なカカオの花。ケルタ・セマヤ・サマニヤ(KSS)と契約。16年には、産地や農園を限定した希少なカカオ豆を使ったシリーズ「キュヴェ・デュ・スルサー」の1つとしてビターチョコレート「バリ」(カカオ分68%)を発売した。当初は日本の一部のシェフへの限定販売だったが、好評を得たため18年より世界的な展開を開始した。カカオへの知識を深めることを目的に、ヴァローナジャポン㈱は、オ農園視察ツアーを開催。参加者は、第一線で活躍する実力シェフを中心とする18人で、その多くがカカオ農園の視察は初めてだった。バリ島中心部から西へ車で約2時間半。プルカン地区にある家族経営 〝神々の住む島〟ともいわれるインドネシア・バリ島。観光地としても人気の高いこの地では、バナナやココナッツ、コーヒー豆などとともにカカオ豆も生産されている。世界各地に自社・契約カカオ農園をもつフランスのチョコレートメーカー、ヴァローナ社は、2013年にバリ島のカカオ農園協同組合、農園と加工施設を訪問し、カカオへの理解を深めるより高い品質を求めて世界各地のカカオ農園と提携し、継続的なサポートも行っています。インドネシア・バリ島もそんな取組みが実を結んだ産地の1つ。バリ島のカカオの魅力を探りに、同社の提携農園を訪ねました。1922年の創業以来、上質なチョコレートをつくり続けるヴァローナ社。農園 1090Cacao Tours原生林の面影を残したプランテーション熱帯雨林をそのまま活用した農園。200haの敷地には、1600本のカカオの木が植えられているほか、バナナやココナッツ、バニラ、クローヴなども栽培されている。完全オーガニックのカカオ栽培を採用しており、サイド・グラフティングと呼ばれる木の側面に接ぎ木をする方法を取り入れ、基本的には、この地域に以前からある品種にトリニタリオ種を掛け合わせる。2017年のカカオ豆の収穫高は、乾燥状態で1400㎏。18年9月2日〜5日にバリ島のカカ参加者は3つのグループに分かれて植樹を体験。この苗が成長し、実をつけるのは約3年後だそう。高さは10m弱になる。名前を書き入れたタグを苗の近くにさした。農園を経営する家族とともに。今回のツアーには、「アン・プチ・パケ」の及川太平さん、「ショコラティエ パレ ド オール」の三枝俊介さん、「クリオロ」のアントワーヌ・サントスさんと妻の愛さん、「マテリエル」の林 正明さん、「カズノリ イケダ アンディヴィデュエル」の池田一紀さん、 「パティシエ・シマ」の島田 徹さん、「デリーモ」の江口和明さんなど実力シェフたち18人が参加した。ヴァローナの契約農園を訪問!Topicインドネシア・バリ島のカカオの魅力

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る