cafe-sweetsvol.188
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3412QAQAQAQA棚2坪の厨房小さな専門店の開業読本( 東京・神楽坂 )( 製造のポイント )W.C.Kitchengootara cafeFileData開業日:2016年3月 店舗規模:2坪開業投資額:約100万円物件取得費:0円 内外装費:46万円 厨房設備費:8万円什器・備品費:10万円 運転資金:40万円スタッフ数:1人 客単価:800円前後商品構成:スイーツロティ6品、食事ロティ3品、定番ロティ5品、ロティロール18品1日の平均客数:30人 売上目標:月商30万〜40万円冷凍冷蔵庫吊り棚レジベンチ作業台カウンター鉄板テーブルベンチtext:Kayano Miyoshi photo:Fujio Takashima illustration:OTHELLO0581.南国の屋台風の店構え。窓の近くに鉄板とレジがあり、お客と会話しながらロティを焼く。 2.食べごたえのあるスイーツロティと食事ロティのほか、スナック感覚のロティロールも用意。 3.タイではポピュラーな食べものだが、生地の扱いが難しい。 4.2坪の厨房に必要な機材を詰め込んだ。休日はキッチンカーで出張販売も。Interview1983年神奈川県生まれ。20歳のときにタイでロティの魅力を知る。アパレルや美容師の仕事を経て、チェンマイの屋台でロティを学ぶ。2016年3月、日本初のロティ専門店を開業。店舗付き住居の2坪の店舗を借り、奥に細長い物件の壁際に、冷凍冷蔵庫やガス台、鉄板などを配置。❶ 生地は前日のうちに仕込み、4時間以上ねかせる。1個分ずつ丸めて保存。オーダーが入ったら作業台にのせ、薄くのばしていく。❷ 鉄板にココナッツオイルをひき生地を広げる。バナナを溶き卵に混ぜて中央にのせ、生地の四隅を内側へ折り込む(「本場タイランドロティ」)。❸ 正方形に生地を折りたたみ、裏返して焼く。仕上げに鉄板にココナッツオイルを足して揚げ焼きに。皿にのせ、チョコレートソースや練乳をかける。オーナー佐々木 藍さん注文は窓から。奥は機材を詰めたロティの専門店をオープンした理由は?15年前にバンコクへ行って、初めてロティを食べたとき、「こんなにおいしいタイ料理があるんだ!」と驚きました。ずっと日本で誰かが店を出すのを待っていたんですが、誰も出さない。それなら自分でやっちゃおうと思ったのがはじまりです。最初はキッチンカーも考えましたが、ここの大家さんと知り合いだったので、2坪の店を借りてはじめることにしました。ロティとはどんなスイーツですか?小麦粉主体で練り上げた生地を4時間以上やすませて、薄くのばし、マーガリンやオイルで揚げ焼きにしたものが基本。「東南アジアのクレープ」とも呼ばれています。表面はさっくり、中はもっちり。そこにさまざまなトッピングを加えてアレンジしていきます。一見シンプルで簡単そうに見えますが、生地の状態を確認しながら薄くのばして焼くには、それなりの職人技が必要です。レシピはタイと同じなのですか? いいえ、タイでは素材に気を遣っているところは少なく、材料は見直しました。私は子どものころからアトピー性皮膚炎に悩まされていて、7年前に食事療法で克服しました。だから、自分が毎日食べられるロティをつくりたい。ココナッツオイルやキビ砂糖など、素材を吟味してつくっているので、お子さんの食事に気をつけているお母さんも、お悩み相談がてら、よく来店されます。投資額が100万円! どのようにコストを抑えましたか?大家さんが知り合いだったので、格安で店舗を借りられましたし、厨房機器も知り合いからいただきました。オープン直後はもの珍しさも手伝って、メディアの取材が続いて行列に。1周年のときには「もっとロティの魅力を広めたい」と、クラウドファンディングで約200万円集めて、キッチンカーも手に入れました。今は8割が常連さん。いつもたくさんの方々に助けられています。タイのロティのおいしさを伝えたい!キッチンカーでイベントにも出店しますタイの屋台で学んだロティの魅力を2坪の店から発信!10ロティグータラカフェ

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