cafe-sweetsvol.188
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作業台台下冷蔵庫作業台作業台レジ台ラックラック売り場4坪、厨房6坪。以前はレジ付近にカフェスペースがあったが、2017年に改装し、厨房スペースを拡張した。132QAQAQAQA棚棚小さな専門店の開業読本( 製造のポイント )W.C.FINANCIÉRIE “H”FileData開業日:2015年2月 店舗規模:約10坪開業投資額:310万円物件取得費:80万円 内外装費:30万円厨房設備費:110万円(リース) 什器・備品費:40万円運転資金:50万円スタッフ数:6人 客単価:1500円商品構成:フィナンシェ約24品1日の平均客数:50〜60人 売上目標:月商250万円収納コンベクションオーブンラック製氷機ラック冷凍ストッカー陳列台ギフト陳列台ベンチtext:Megumi Fuse photo:Hidetsugu Kawashima illustration:OTHELLO0501.初期投資額を抑えるため、厨房機器はリースを活用。妻の美穂さんは接客の合間に仕込みのサポートや梱包を行う。繁忙期には6人のアルバイトスタッフとともに作業をするため、仕込み、焼成、梱包が効率よくできる動線に改装。 2. SNSを見ない年配の近隣客のために、軒先のボードに定休日を表示する。 3.レジ横には月内の百貨店の催事出店やイベント情報を掲示。Interview❶ 「ショコラ」の場合は、準強力粉「リスドオル」(日清製粉)にアーモンドパウダー、砂糖、カカオパウダーを混ぜ、途中で卵白を加え混ぜる。❷ バターを溶かす。お茶系やフルーツ系のフィナンシェの場合、素材の風味を生かすため、バターの量はやや控えめに。焦がす手前で火を止める。❸ バターを加えた生地は、ねかせたあと、型に入れ、165〜180℃のコンベクションオーブンで12〜14分焼成。中心温度が下がったのを確認し、袋に詰める。繁忙期でも対応可能な厨房Kitchen1人でも、オーナー加藤久和さん  美穂さん久和さんはル・コルドン・ブルーで製菓のディプロムを取得。レストランやカフェ、ブライダル業界で働いたのち独立。久和さんは製造、妻の美穂さんは接客や梱包を担当。( 名古屋市・瑞穂区 )フィナンシェ専門店をはじめたきっかけは?25歳を超えたとき、何か1本芯のあるものをもちたいと考え、ル・コルドン・ブルーへ。焼き菓子が好きで調べているうちに、自分の知る範囲ではフィナンシェの専門店はなく、可能性を感じました。また、ロスも少なく、通販も可能な焼き菓子に、商材として魅力を感じていました。多額の費用を投じたにも関わらず集客ができなかった店も経験していたので、初期費用は極力抑えました。開業までの経緯と物件取得の決め手を教えてください。飲食店での料理経験もあり、最初はデザートに強いカフェも考えていたのですが、勝算に乏しくて。パティスリーをやるにも、パティシエ経験が豊富にあったわけではないので、何か1つのものに絞ろうと思い、大好きだった焼き菓子のなかでもフィナンシェの専門店に。なるべく初期費用は抑えたかったので、居抜きのままで営業できる今の物件に出合い、即決しました。商品のコンセプトを教えてください。3種類のバターとアーモンドパウダーを使い分け、重くなりすぎないフィナンシェをめざしています。川根緑茶や八丁味噌など生地に混ぜ合わせる素材は、実際に食べてみておいしいと思ったものをセレクト。素材の風味を生かすように心がけ、ベースの生地にはアーモンド以外にヘーゼルナッツやピスタチオ、米粉などを混ぜ合わせて、多彩なフィナンシェを打ち出しています。現在の課題や今後の目標は何ですか?6月〜8月は売上げが落ち込み、10月〜3月は繁忙期。売上げに波があります。百貨店での催事があるときは、店舗分と合わせて1日約1000個をつくるので、厨房が手狭に。一時移転も考えましたが、厨房を拡張することで課題をクリアすることができました。今年は、念願だった関東の百貨店の催事出店も決定しました。ゆくゆくはフィナンシェの本場・フランスに店が出せたらいいですね。02専門店ならではの、素材を生かした多彩なフィナンシェを届けたいフィナンシェロスが少なく通販や百貨店など販路の多さにも着目フィナンシェリーアッシュ

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