cafe-sweets vol.187
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125234Check 3KITCHEN029オーナーシェフ島村尚稔さん1972年生まれ。埼玉・春日部の菓子店の2代目。専門学校卒業後、東京と埼玉のフランス菓子専門店、茨城・水戸の郊外型店での修業を経て、99年に実家の「マ・メール洋菓子店」を継ぐ。マ・メール アンジュの商品の特徴は?Q代替わりしてどのように変わった?先代のときは、ショートケーキやモンブラAンなどの定番を中心とした昔ながらの “洋菓子”を提供していたのですが、私が実家に戻ってきたころは、“スイーツ”という言葉が一般的になってきたころ。もっと時代にマッチした店づくりをしなければと、新しい素材や、流行を取り入れた新商品を開発し、ディスプレーを見直してきました。商品に関しては、とくにフランス菓子だけにこだわってはいません。和菓子風の商品もあれば、ラスクなどカジュアルな商品もあります。店名に「お菓子工房」とつけているのは、「甘くておいしいものであれば、どんなものでもつくりますよ」というスタイルを表現したかったから。フランス菓子の枠にとらわれず、自由な発想でつくっています。プチガトーは常時約30品を用意。季節によって入れ替えながら、年間で約100品を提供しています。専門店ですから、味はもちろん、品ぞろえに関しても、コンビニに負けないよう新しい商品をどんどん提案し、お客さまを飽きさせないようにすることが大事だと思っています。郊外立地でお客を呼ぶためにQ取り組んでいることは?定期的にイベントを行っています。郊外立A地では、わざわざ来ていただくお客さまに、お菓子を買うこと以外の満足感を感じてもらうことが大事。たとえば当店では、バレンタインや母の日などのイベントや、イチゴやオレンジなどの旬の果物をテーマにしたフェアのほか、「スクープスイーツフェア」を実施。これはティラミスやプリン、イチゴのムースなどを大きめのバットに仕込み、大中小のカップにすくい分けて提供するというもの。遊び心のある企画で買い物の楽しさを感じてもらえればと思っています。ユニークなギフト商品をQ数多くそろえられていますね。焼き菓子・ギフト商品は、とくに力を入れAていきたいジャンル。昨年は、業務用のポップコーン製造機を導入。ラズベリーや抹茶、キャラメルなど複数のフレーバーのポップコーンの販売をはじめました。手軽に食べられるし、日持ちもするし、さまざまなフレーバー・色合いで展開できる。焼き菓子の詰合せに入れれば、アクセントにもなります。“パティスリーのポップコーン”としてアピールしていきたいですね。1.売り場の奥の厨房では、おもに生菓子を製造。10人の製造スタッフ(正社員)が勤務している。スタッフのスカーフの色は作業の習熟度に応じて変わる。 2.栄町店と白岡店の商品も増田新田店の厨房で製造している。3.業務用ポップコーン製造機。 4.スチームラックオーブンで生地を一気に焼成。 5.増田新田店の敷地内には店舗のほかにもう1棟、ギフト商品を製造する工房が設置されている。機材を活用し、パートスタッフが焼き菓子を仕込む。販売スタッフのユニフォームは、オレンジのストライプのシャツにスカーフ、黒のエプロンと帽子。「お客の記憶に残るサービス」がモットー。マ・メール アンジュは、増田新田店、白岡店、栄町店の3店舗を展開しているが、商品の多くは増田新田店で製造し、各店に配送するセントラル化を推進しているのが特徴だ。とくにギフト商品に関しては大型機材を導入し、パートスタッフを中心に大量生産が可能な仕組みをととのえている。スタッフ数は、3店舗で、製造12人、販売7人、パート・アルバイト16人。昨年はポップコーン製造機とラックオーブンを導入。商品アイテムを広げつつ、安定供給と省力化を実現している。大型機材とパートスタッフの活用で商品の安定供給と省力化を実現郊外型パティスリー、繁盛の法則郊外の多様なニーズを吸収しつつ時代にマッチした店づくり・商品を店舗運営・人員体制

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