cafe-sweets vol.186
9/16

もっと、いろいろなケーキに挑戦してみたいですした。内装工事は物件取得後にネットで探した業者に依頼しましたが、途中で「一括入金でなければやらない」と言われて。再度、ネットで探したご近所の会社にお願いしました。結局、費用は変わりませんでしたが、実績がないため不動産屋さんに相手にしてもらえず、物件探しは何軒もまわりま開業を決めてからオープンまでの道のりで、苦労したのはどんな点ですか?OPENカジュアルな菓子をメニューの柱に据える1人での営業を前提に1年おやつのこぼく準備を重ねていざカフェをオープン。しかし、日々のオペレーションの改善やお金の計算、開業したてでまだ認知されていない店ゆえの集客の苦労など、カフェ営業にはあらゆる問題が山積しています。ここではオープン1〜3年のオーナーさんに開業までの道のり、そして開業後の課題を聞きました。036イートインもテイクアウトも注文はカウンターで。間仕切り壁の奥にある約3坪の厨房には、2枚ざし1段のデッキオーブンなどを導入した。東京・浜町 下町の風情が残る東京・日本橋エリア浜町の路地裏にたたずむ「おやつのこぼく」。2016年5月にオープンした同店は「お母さんがつくるおやつ」を思わせる手づくりケーキが評判の人気店だ。 約11坪の店舗を1人で切り盛りするオーナーの田所かな子さんは、「食べもの関連の仕事がしたい」と大学卒業後、札幌市の洋菓子店に勤務。結婚を機に上京して以降はパートとしてカフェなどに勤務していたが、次第に「このままでよいのだろうか」と考えるようになり、「以前から漠然と思い描いていた菓子店を開業しよう」と一念発起。開業資金は7年間のパート勤務で貯めた300万円をあてた。自己資金ですべてをまかなうため、壁や床の塗装、接客カウンターやベンチの作成などはみずから行い、8坪6席の売り場兼カフェスペースを完成させた。 商品は定番のチーズケーキ、プリンに加え、1〜2週間ごとに内容が替わる季節のフルーツタルトやゼリー、シフォンケーキなど生菓子5〜6品と焼き菓子約10品を用意。ドリンクは約10品をそろえ、ケーキとドリンクの「おやつセット」を700円で提供する。 オープン後、徐々に客数が伸び、現在は連日、16時ごろには売り切れ終いとなる盛況ぶりの同店。「お客さまにはご迷惑をおかけしますが、これからも人は増やさずに、自分がつくりたいと思うお菓子を1人でできる範囲でつくっていこうと考えています」と田所さんは話す。オーナー 田所かな子さん1982年北海道生まれ。大学卒業後、札幌のケーキ店などで4年修業。結婚後は趣味で菓子づくりを続け、オリジナルのチーズケーキレシピなどを考案。2016年5月に開業。text:Nozomi Morokuma photo:Takashi Misawa都営新宿線浜町駅から徒歩約3分。小さなビルが建ち並ぶ路地裏に立地。地元客に加え、遠方からのお客も少なくない。SHOP DATA東京都中央区日本橋浜町2-52-5矢ケ崎ビル1F  非公開https://coboku.wixsite.com/coboku/ 11時〜18時(売り切れ次第終了)  日・月・木曜女性オーナーがつくる洋菓子が人気OPEN1〜3年DIYで仕上げた11坪の店舗で手づくりの「おやつ」を提供QAカフェを開業するまで、開業後の課題

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る