新・フードコーディネーター教本2020
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第11章フードマネジメント266フードコーディネーターの仕事は、ボランティア(無償)で行うことは、ごくまれで、ほとんどが報酬をともなうビジネスに直結したものである。クライアント(仕事の依頼者)からの要請は、新商品・メニューの開発、既存商品・メニューのリニューアル、店舗の新設や改装、食器の選定、パッケージの開発、演出(メニュー写真、POP、ロゴ、宣伝ツールなどの制作、テーブルコーディネート)、販売促進・イベントの企画、商圏調査、経営指導、従業員教育などさまざまである。いずれの仕事にせよ、クライアントはコーディネーターにフィー(報酬)を支払う以上、仕事の成果を求める。成果とは、端的にいえば、売上げ・利益のアップである。フードコーディネーターは、仕事を引き受けるに際し、クライアントが求める成果について十分に確認しておくことが必要だ。売上げを増やすためには、客単価(1人の顧客が1回に支払う金額)か客数を増やさなければならない。客単価を上げるためには、顧客が注文する品数を増やす(メインメニューに加え、サブメニューを注文してもらう。料理に加え、アルコール、ドリンク、デザート、サラダなどを注文してもらう)、あるいはメニューの単価を上げることが必要である。ただし、既存のメニューの単価を上げるだけでは、値上げと受け止められ、客数を減らすおそれもある。したがっ第1節 概説

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