キュイッソン
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0621 フライパンは片手であおれるものソテーに使うフライパンはできるだけ厚手で、かつ、片手であおることが可能な重さのものを選ぶ。フッ素加工のフライパンは便利だが、途中からオーブンに入れる場合は鉄製のフライパンで。2 熱い空気をかき回しながら炒める充分に熱したフライパンに油脂を引き、素材を加えたらまず焼き色をつけ、そのあとはフライパン内をかき混ぜたり、フライパンを軽くあおって素材1片1片を踊らせながら、熱い空気をかき回す。その熱気の勢いで素材表面の水分がとんで、油脂が香ばしくからまっていく。3 味つけのためのソテーもある生からの加熱調理ではなく、すでに煮るなり焼くなりした食材を「仕上げにさっとソテー」する場合もある。アロマ素材や調味料とともにソテーして味をからめ、香ばしく仕上げることが目的。香りがもっとも高まった状態で仕上がるよう手早く行なう。広義のソテーと、狭義のソテーソテーとは、素材を熱したフライパンで油脂とともに(注ぎ汁をせずに)、強火で加熱するキュイッソンだ。広い意味ではステーキもオムレツもソテーにあたるが、本来この言葉は「とび跳ねる」という意味で、狭義としては「鍋をあおって素材を跳ね上げ、水分を含む熱気と油脂の力で火を入れるキュイッソン」だと、私は理解している。大きな塊ではなく、ある程度小さく切った素材を、強火で手早く加熱して香りを引き出す技法だ。“跳ね上げ”ソテーのポイントここで言うのは狭義のソテー、つまりフライパンを使って「中~強火で手早く炒める」技法だ。Sauterソテー

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