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東北のすごい生産者に会いに行く
定価 1,980円(税込) 在庫あり

発行年月 2015年2月2日
判型 四六
頁数 256頁
著者 奥田 政行三好 かやの 共著
ISBN 978-4-388-35349-1

奥田政行、山形・鶴岡のイタリア料理店「アル・ケッチァーノ」店主。
三好かやの、仙台出身で、全国の食材と生産者を訪ね歩くライター。

奥田シェフが修業していたある農家レストランで出会って以来、さまざまな食の現場で何度も遭遇してきた2人。もともと「日本の農家を元気にしたい」という目標が一緒で、東日本大震災のあと、形は違えど、何度も被災地に足を運ぶなかで「ここでなんとかしないと、東北だけでなく、日本の農業がダメになる!」と危機感を抱くようになった点でも一緒の2人が「今、話を聞きたい」「この人たちが未来を築く!」という福島、宮城、岩手の生産者を訪ねます。
6次化への取り組み、急速に進む稲作の大規模化、作り手の少ない作物の保護、新規就農者の奮闘……東北、ひいては日本の漁業と農業の現状を伝えます。

■すごい生産者に会ってきた
震災を乗り越え、農作物や海産物で東北を元気にしようと奮闘する人たちがたくさんいます。「とびきりのセリを育てる人がいるらしい!」「震災後、いち早く牡蠣を出荷した人に会いたい」など、さまざまな現場を知る奥田シェフと三好さんの2人が生産者を訪ね、現場を一緒に歩き、話をし、育てた素材を料理しました。

・本書に登場する生産者のみなさん
名取のセリ 三浦隆弘さん
郡山の野菜 鈴木光一さん
南三陸の牡蠣 工藤忠清さん
福島の桃 加藤修一さん
洋野町の天然ワカメとアワビ 下坪之典さん
仙台の白菜 萱場哲男さん
長面浦の焼きハゼ 榊 照子さん
大玉村の米 鈴木博之さん
石巻の米 大内 弘さん
東和の有機野菜 関 元弘さん
南相馬のなたね油 杉内清繁さん
※鈴木さん、大内さん、関さん、杉内さんは三好さんの単独取材です。

東北のすごい生産者に会いに行く(見本)

東北のすごい生産者に会いに行く(見本)

■[座談会]料理人と生産者 東北の「食」と「農」を語ろう
震災以前から地元の素材に注目し、生産者とつながって全国にPRしてきた奥田シェフと「ロレオール」伊藤勝康シェフ。早くからホロホロ鳥の飼育という特化した農業に取り組み、全国に顧客を持つ「石黒農場」の石黒幸一郎さん。「食」と「農」の当事者である3人が、現状とこれからの希望を率直に語ります。

■東北のすごい生産者リスト
本書で詳しくは紹介できなかった、でも著者の2人が太鼓判を押す福島、宮城、岩手の生産者のみなさんです。

■奥田シェフのレシピ
本書では、訪ねた生産者のお宅で、飲食店の厨房をお借りして、奥田シェフが料理をしています。そのレシピをまとめました。

東北のすごい生産者に会いに行く(見本)

東北のすごい生産者に会いに行く(見本)

◆担当編集者より
本書のきっかけは、東日本大震災のあとに月刊誌『専門料理』で三好さんが書いていた「食の震災 食の復興」という連載です。当初は被災の現状を伝えることが目的でしたが、生産者のみなさんの「立ち上がろう」「なんとか少しでも作りたい」という思いはどんどん状況を変えていき、それを追いかけたいと柴田書店のサイト「FOODLABO」の連載(本書と同じタイトル)につながりました。
そこに登場した人に、著者の2人が「この人に会いたい!」という生産者を加えてまとめたのが本書です。日本の一次産業を取り巻く状況に関しては、以前からシビアな指摘も多く、「震災がなくても遅かれ早かれ露呈した」と言われる課題もたくさんあります。
一方で、震災を経て「人々の意識も確実に変わっている」という声も多く聞きます。山形を拠点に、震災前から東北各地の生産者を訪ねていた奥田シェフの前では、みなさん率直に、いろいろな話をしてくださるようで、笑顔もたくさん見ることができました。本書で取材した生産者はほんのごく一例で、前向きに頑張っている方が大勢います。それを代表するような11人の取り組みを知ってもらえたら幸いです。
著者紹介

◎奥田政行(おくだ・まさゆき)
1969年山形県鶴岡市生まれ。2000年、鶴岡にイタリア料理店「アル・ケッチャーノ」を開業。地元食材の持ち味を引き出す独自のスタイルで人気を博す。「食の都庄内」親善大使。10年に辻静雄食文化賞受賞。07年「イル・ケッチャーノ」、09年東京・銀座に「ヤマガタ サンダンデロ」、14年には“福島 食の復興”がテーマの「福ケッチャーノ」を福島県郡山市にオープン。東日本大震災以降、継続して被災地の支援に取り組み、「東北から日本を元気に」すべく奔走中。

◎三好かやの(みよし・かやの)
1965年宮城県生まれ。食材の世界を中心に、全国を旅するかーちゃんライター。20年前、農家レストラン修業中の奥田氏に邂逅以来、ことあるごとに食材と人、気候風土の関係性について教示を受ける。震災後は、東北の食材と生産者を訪ね歩いて執筆活動中。
共著に『私、農家になりました』(誠文堂新光社)。

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